報道によると、ソフトバンクは12日にバレンティンの退団を発表し、今オフでいずれも契約切れとなるデスパイネ、グラシアルの両打者も退団となる可能性が高いとのこと。そのため、4位からの巻き返しを図る来季の主軸候補として、日本球界入り以降安定した成績を残しているビシエドの動向調査に動いているという。
今季のビシエドは24日終了時点で「.275(チーム2位)・17本(同1位)・70打点(同1位)」と、打撃3部門でチームトップクラスの数字をマーク。交流戦でも「.409・3本・9打点」と、パ球団相手に4割以上の打率を残す活躍を見せている。
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ビシエドの引き抜き報道を受け、ネット上には「ソフトバンクが獲得狙ってるのか、まあ本人の性格考えたら流出は無いだろうな」、「ビシエドは球団愛強いし、中日側がきちんと金出して新契約提示すればそっちを優先すると思う」、「本人は最後までドラゴンズでっていうようなことも言ってるし普通に残留する気しかしない」と流出には至らないだろうと推測する声が寄せられている。
一方、「助っ人退団で浮く金でソフトバンクにマネーゲームされたら勝てないのでは」、「バレンティンやらサファテやらの退団で浮いたカネを獲得資金に注ぎ込まれたらまずい」、「プロ選手なら高く評価してくれるところでプレーしたいのは当然だろうから、大型契約を提示されたら残留は厳しくなると思う」と引き抜き実現を危惧するコメントも複数挙がった。
ビシエドは球団への愛着が強い選手として知られており、今年8月13日放送の『ドラHOT+』(東海テレビ)にVTR出演した際には「もし引退する時期が来た時にドラゴンズのユニフォームを着ていられたらうれしい」と、中日で骨を埋めたいという意向も口にしている。ただ、ソフトバンクが資金力を武器に引き抜きに動いてくると引き留めは困難と考えているファンも少なくないようだ。
「ソフトバンクはバレンティンの退団により年俸5億円(推定)が浮くことが決定していますが、ここにデスパイネ(4億円/同)やグラシアル(3.5億円/同)、さらに今季限りで引退する意向と伝えられているサファテ(7億円/同)を含めると約20億円の人件費が浮く計算となります。ビシエドは今季まで3年総額11億円(同)の契約を中日と結んでいますが、ソフトバンクは浮いた人件費を使えば2年10億、3年15億などといった従来の契約を優に上回る条件を提示することも可能なため、ビシエドが好条件に引かれ移籍の決断を下す可能性も決して否定はできないでしょう」(野球ライター)
報道では、中日は今季終了後にビシエドへの残留要請を行う方針と伝えられている。ソフトバンクが触手を伸ばしつつある中、中日は新契約にこぎ着けることはできるのだろうか。
文 / 柴田雅人