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橋本は同映画祭のフェスティバル・アンバサダーに、吉田監督は「Nippon Cinema Now」部門特集監督に選出。安藤裕康(東京国際映画祭チェアマン)、市山尚三(プログラミング・ディレクター)、藤津亮太(「ジャパニーズ・アニメーション部門」プログラミング・アドバイザー)各氏らと共に壇上に上がって映画祭への意気込みを述べた。会見では、上映作品ラインナップの発表やイベント・概要の発表、審査員の発表も行われた。
毎年開催される同映画祭だが、橋本はプライベートで足を運んで映画を観に行くこともあったと言い、「この季節になると、暇な時間に上映スケジュールを調べて観に行ったりするんです。自分の日常の延長線上にこの映画祭がある感じがします」と親近感を感じている様子。今年のラインナップに関しても、「クリント・イーストウッド監督のオープニング作品が見たいです。あと、わたしは身体芸術が大好き。田中泯さんの映画も見たい」と目を輝かせて話す。
アンバサダー就任に関しては「映画、文化、芸術が、日本の島国という地中深くに根を張っていけたらいいなって願っているんです。みなさんの生活の中にもっと芸術がはびこっていければいいなって。この映画祭も、水面下にみなさんの生活の中のもっと大きな一部になれたらいいなと思います」と意気込む。
橋本はまた、過去にチリの鬼才・アレハンドロ・ホドロフスキー監督の『エンドレス・ポエトリー』(2016年)を同映画祭で観て感銘を受けた経験も紹介。「人生を丸ごと救われたような経験になった」と述べ、「映画の中に印象的な場面があったんです。『愛されなかったからこそ愛を知ったんだ』ってセリフがあって、目から鱗な気分になりました。得られなかったからこそ必要なものがわかる。それを教えてくれたこの映画に感謝の気持ちを覚えました。わたしの人生を変えてくれた一本でした」と話していた。
(取材・文:名鹿祥史)