東京国際映画祭
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芸能ニュース 2021年11月09日 17時10分
東京国際映画祭、最優秀女優賞はアマチュアに 審査委員長イザベル・ユペール「プロなのか素人なのかにこだわっていません」
8日、TOHOシネマズ日比谷で、第34回東京国際映画祭のクロージングセレモニー後の審査委員記者会見が行われ、審査委員長で女優のイザベル・ユペールが今年の東京国際映画祭の総評を述べた。 >>全ての画像を見る<< ユペールは「映画は旅」と述べ、「様々な上映を見て素敵な旅をした気持ち。カザフやアゼルバイジャンは行ったこともない国で、映画を見ることによって行ってみたい国となりました」と嬉しそうにコメント。「映画のミッションは世界で起こっていることを広げていくことが使命。それがこの映画祭でうまく実現していたと思います」と手応えを感じたと言い、「素晴らしいセレクションで素晴らしい時間を過ごせました。議論がもみ合うこともなく、審査員同士も知らない人同士でしたが、お互いの理解を深めることができた」と話した。 受賞作に関してもユペールは「非常に満足のいく、いい結果になったと思います」と述べ、「わたしは映画祭の審査委員だけでなく、審査員長もやったことがありますが、責任感もあるし、怖さもあります。今回も受賞作が素晴らしい顔ぶれになったことは良かった」と安堵の表情。「今回の東京映画祭は野心的で、素晴らしいチョイス。色々感動したし、楽しむことができました。それぞれの作品に魅了されました。素晴らしい10日間になりました」とも話した。 最優秀女優賞は『もうひとりのトム』のフリア・チャベスが受賞したが、「プロじゃない女優さんに主演女優賞を挙げた理由」を問われると、「プロなのか素人なのかにこだわっていません。わたしの目には彼女が良かった。プロかアマチュアかと言うより、彼女の場合、(狙ったようなプロの)演技をしていなかったこと、純真さがあったことが良かった。それがプロよりもいい結果をもたらすことを実感しました」とコメント。「東京映画祭への改善点」を問われると、「このまま続けてもらうことが大切。今年の開催はそもそも困難な状況下にあった。来年に期待ですね」と述べ、開催に奔走した関係者らに労いの声をかけていた。(取材・文:名鹿祥史)
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芸能ニュース 2021年11月09日 08時00分
ポン・ジュノ監督、『竜とそばかすの姫』の細田守監督と対談 新作はハリウッドでの作品とアニメだと明かす
『パラサイト 半地下の家族』などで知られるポン・ジュノ監督と『竜とそばかすの姫』の細田守監督が7日、第34回東京国際映画祭で行われたトークシリーズ「アジア交流ラウンジ」でリモート対談を行った。会場ではモデレーターをぴあフィルムフェスティバルのディレクターである荒木啓子が務めた。 ポン・ジュノ監督は細田監督に「『パラサイト』の時に日本で対談して以来2年ぶり。その間パンデミックの期間があったんですけど、僕は一生懸命シナリオを書いていました。2本シナリオを書きました。細田監督もその間に『竜とそばかすの姫 』というとてつもない大作を公開されましたね」と呼びかけるなど、細田監督にとても親近感を持っている様子。 ポン・ジュノ監督はまた、直近の自身の活動について、「今2本準備していて、1本はアメリカの作品で来年撮影の準備をしています。その準備のためにロスに来ています。もう1本は韓国でアニメを撮ります」と紹介。「アニメの大家である細田さんに色々お話を聞きたい」ともコメント。『竜とそばかすの姫 』についても、「プレミア上映がカンヌで行われ、日本でもヒットしました。わたしも最近拝見して、ものすごい大作だなと思いました。アメリカでも大盛況で公開されるのではと思います」とエールを送る。 ポン・ジュノ監督は「僕の最初の短編作品も92年だったと思うんですけど、アニメ作品だったんです。大学の映画サークルで作ったもの。人形を使ったストップモーションのアニメでしたが、大変な作業で、俳優さんたちが動く方に行きたいなと思って、そっちへ行ったんです」とアニメと自身の関わりなども紹介。 細田監督はポン・ジュノ監督の発言を笑顔で聞きつつ、「見ていただいて光栄」と感謝の気持ちを述べる。「パンデミックの中で作るのは大変でしたが、現場で感染者を出さずに公開できたのは良かったと思います。カンヌでは映画を通じて自由を取り戻そうという機運が溢れていました。公開できたことが、僕らにとっては大切なことだなと改めて感じました」と感想を述べていた。(取材・文:名鹿祥史)
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芸能ニュース 2021年11月08日 23時00分
犬童一心監督作出演の田中泯「映像のために踊るということをしたつもりはない」
ダンサーの田中泯が6日、東京・角川シネマ有楽町で行われた第34回東京国際映画祭「Nippon Cinema Now」部門出品作『名付けようのない踊り』のQ&Aセッションに、同作のメガホンを取った犬童一心監督と登壇した。 >>全ての画像を見る<< 田中と親交のある犬童監督によって映された本作には、田中の踊りや、思い、生き様などが山村浩二のアニメーションを交えて紹介されている。田中は自分の踊りが映像化されたことについて、「映像のために踊るということをしたつもりはない」と述べ、「その場所、その場所で踊っていた踊りはその場所のための踊りで、その場所でわたしがキャッチした踊り。それが最も大事な部分。それを見てくれた犬童さんがその踊りを再生してくださった」と撮られることへの考えを話す。 田中は「ビデオテープが出て来てから色々撮られてはいるけど、一度とした(後で映像を見直して)踊っている瞬間の感覚に戻ることはない。映像になるとそういうものは消えてしまう」とも述べ、「昔はそのことを嫌悪していたんです」と映像と自身の踊りの距離感にも言及。「皆さんが見るものは僕が踊った時と違ったものになっている。自分の踊りを自分のものとして所有するつもりは全くない。踊りを見た人の中で生まれ変わっているはず。それを犬童さんは犬童さんの映画作品として証明してくださった。それを僕は言いたかった」と話して笑顔を見せる。 監督も「初めてお会いして自分の映画に出てもらってから15年くらい経つんですけど、出演交渉に行ったら、山梨で農業をされていて、農家の人のように現れたのが田中泯さん。その映画はシナリオは気に入ってくれたんですけど、『僕は演技はできません。それでもいいか』って。『ただ、撮影する場所に一生懸命いることはできる』って。その映画に出てもらってから泯さんの踊りを見るようになった」と田中との馴れ初めを紹介。 「今回、泯さんの踊りを見た時に、自分が思った疑問をちゃんと作品の中で確かめてみようかなっていう気持ちで撮りました」と作品を制作した意図も明かし、「泯さんの踊りはイマジネーションが連なっている。僕の見ている感じではメタモルフォーゼしている感じ。その面白さをすごく感じた」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)
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芸能ニュース 2021年11月07日 11時30分
永瀬正敏「猫と2人ぼっち」のときに救われた映画の監督に感謝 コロナ禍、海外の映画仲間とも励まし合う
永瀬正敏が5日、東京国際映画祭の「トークシリーズ@アジア交流ラウンジ」に登壇した。「アジア交流ラウンジ」は、是枝裕和監督を中心とする検討会議メンバーの企画のもと、アジアを含む世界各国・地域を代表する映画人と、第一線で活躍する日本の映画人が語り合うトークショー。今年は、東京ミッドタウン日比谷にある、芝生が敷かれた屋外の会場で行われた。 >>全ての写真を見る<< 今年の同企画のテーマは「越境」。国境に限らず、様々な「境(ボーダー)」を越えること、越えていくことを含め、映画にまつわる思いや考えを存分に語り合った。この日は、永瀬とフィリピンの映画監督ブリランテ・メンドーサ氏がオンラインで対談し、モデレーターを東京国際映画祭シニア・プログラマーで日本映画大学教授の石坂健治氏が務めた。 メンドーサ監督は、2005年に監督第一作『マニラ・デイドリーム』でロカルノ国際映画祭ビデオ部門金豹賞を受賞。その後も『どん底』でベルリン国際映画祭カリガリ賞、『キナタイ マニラ・アンダーグラウンド』でカンヌ国際映画祭監督賞、『汝が子宮』でヴェネチア国際映画祭ナヴィチェッラ・ヴェネチア映画賞、『ローサは密告された』はカンヌ国際映画祭最優秀女優賞を受賞するなど、海外での受領歴も多い。近年ではフランスの芸術文化勲章シュヴァリエを受章、また、自身が主催する映画祭を立ち上げ、若手への技術指導といった活動も積極的に行っている。日本とフィリピンの合作映画『GENSAN PUNCH 義足のボクサー(仮)』も同映画祭で上映された。 永瀬は、国内での活躍はもちろん、海外の作品への出演も多く、2015年『あん』、2016年『パターソン』、2017年『光』でカンヌ国際映画祭に3年連続で公式選出された初のアジア人俳優となった。1990年代には、シンガポール、タイ、マレーシア、台湾、香港、日本の監督たちとタッグを組んだ合作映画『アジアンビート』シリーズに出演した。1年半かけ、単身で各国を巡った経験について永瀬は「すごいパワーをいっぱいもらえた企画でした。ただ疲れましたが(笑)」と振り返った。加えて、「またアジアの人たちが手をとりあって、ニュー・アジアンビートみたいなシリーズができたらいいなというのは、ずっと思っていますね」という構想も明かした。 約30年前の活動で得た海外の人脈が今も財産となっているという永瀬。コロナ禍となり、海外からもメッセージをもらって励まし合ったという。自身も「今やらなければいけない」と、様々な人に連絡を取るようにしていたという。コロナ禍で撮影が中止となっていた際、多くの映画を自宅で鑑賞していたという永瀬。「メンドーサ監督作と出会ったときコロナ禍で1人ぼっちで…うちには猫がいるので2人ぼっちだったんですけど、救ってもらったんですね。監督の作品がちゃんとそのキャラクター、状況に置かれた人たちに寄り添っているから、国が違っても僕が受け取ったんだと思うんです」と、メンドーサ監督の『ローサは密告された』を鑑賞した際の経験も語り、映画が人々に与える影響を訴えた。 メンドーサ監督は、コロナ禍で近しい人たちが影響を受ける中で、自身の死生観にまで影響があったと語った。「この状況だからこそやるべきことをやるという、使命感にかられました。私が一番得意なことをやる、(コロナは)私の意志をくじくのではなく、逆にエネルギーを与えられました。寂しく死にたくない、死ぬのであれば幸せな人間として死にたい。どうやったら幸せになれるか、映画を作ることが私に幸せをもたらしますので、モチベーションとなりました」と、コロナ禍において改めて向き合った映画への想いを力強く語った。 トークの様子は、東京国際映画祭の公式YouTubeチャンネルにて、19日午後6時までの期間限定見逃し配信中。
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芸能ニュース 2021年11月07日 10時00分
松田優作から「5センチ浮いた芝居を」由紀さおりが『家族ゲーム』撮影裏話を明かす 実在したパワハラ教師もモデルに?
5日、東京で開催中の第34回東京国際映画祭で『家族ゲーム』の4Kデジタルリマスター版が上映され、出演した由紀さおり、宮川一朗太、伊藤克信がトークショーを行った。司会を笠井信輔が務め、当時の撮影秘話が数々語られ会場を驚かせた。 >>全ての写真を見る<< 『家族ゲーム』は、1983年に公開された故・森田芳光監督作品。今回登壇の3人以外に、故・松田優作さん、故・伊丹十三さんも出演している。同作は、どこにでもある家庭の抱えている問題がテーマの、シニカルでシュールなホームコメディ。松田優作演じる風変わりな家庭教師が沼田家に訪れ、高校受験を控える息子を鍛え上げる様子をユーモラスに描く。映画情報誌『キネマ旬報』(キネマ旬報社)による映画賞『キネマ旬報ベスト・テン』において、1983年に日本映画第1位、監督賞、脚本賞、主演男優賞、助演男優賞を受賞している傑作だ。 トークショーが行われたのは、奇しくも松田さんの33回忌となる命日の前日。由紀は、同作について最も印象に残っていることとして、松田さんから顔合わせの際に「この映画は5センチ浮いた芝居をやりましょう」と言われたことを明かした。宮川は3000人以上からオーディションで選ばれたが、松田さんの演じた吉本勝役はオーディションを行うも決まらず、困った末に松田さんにオファーをし決まったというエピソードもあるという。 同作で特に印象的な、クライマックスの長回しのシーンは、1日がかりで撮影されたという。通常映画を撮影する際にはリハーサルを何度も重ねるものだが、松田さんから「もう本番やろうぜ」と言われ、このシーンは1発OKだったと、宮川から明かされた。宮川が松田さんにビンタをされビンタし返すというシーンがあるが、それについて宮川は「『最後におなかいくからな』みたいな打ち合わせは優作さんとしていました。『間髪入れずに殴れ』というのは言われてました」というエピソードを語った。松田さんの中ではどういう画になる、どういうリズムの芝居をする、というイメージがあり、あのシーンを引っ張っていったと、その役者としての凄さについても興奮気味に話していた。 また、伊藤が演じた教師役の裏話も。森田監督は、現役学生の若手俳優からの話を参考にしていたといい、出演者の1人が伝えた「うちの学校の先生はテストの点数が悪い奴に答案丸めて投げる」というエピソードを参考に、伊藤の役が生まれたという。これには司会の笠井も「今だったら大問題ですよ! すぐに『とくダネ!』(フジテレビ)でも取り上げますよ」と、自身が出演していた情報番組名を出して驚きを表現した。 由紀からは故人となった3人の貴重なエピソードも。撮影時、松田さんと伊丹さんと森田監督がよく食事をしていたが、その場に由紀が呼ばれることもあったという。当時は伊丹さんが監督デビュー直前ということもあり、「伊丹さんは中空きがあるとスクーターに乗って新宿の文化座とかに(行って)『今映画3本見てきた』とか言って。ご飯食べるのも忘れて映画の話してらした。そばでその話を聞くだけでも私は幸せでしたね」と振り返った。 トークショーの様子は、日本映画専門チャンネルで放送予定。CS放送やケーブルテレビなどで視聴できる。
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芸能ニュース 2021年11月02日 08時00分
行定勲監督「すでにライバル」若手監督らに対抗心 配信だけでなく劇場公開の重要さを語る
「Amazon Prime Videoテイクワン賞」の上映会が10月30日、第34回東京国際映画祭が開催中の東京・日比谷で行われ、審査委員長を務める行定勲監督が登壇した。 >>全ての画像を見る<< 「Amazon Prime Video」の協賛のもと、日本在住の映画作家の短編作品を表彰する本賞は、今回223本の作品の中から優秀作品を選ぶ。行定監督は審査委員長を務めるが、「(審査委員長に)選出してもらって光栄」と嬉しそうな表情で、「新しい賞ですけど、ここに選ばれた作品は、ここらしい、選出している人がかなり議論しているような、ワクワクするような作品ばかり。そこに参加できるのは嬉しい」と述べる。 参加者に対しては「すでにライバル」と競合相手と見ているとのこと。「新しい作家たちはほぼプロ。これを取りたいという信念を元に撮っている。クライアントがいる作品と違って、作り手の想いの純度が高いものが多く、僕はもう作れないけど、若手ならではの才能を感じる作品がたくさん。その発掘に立ち会えるのは嬉しい」と話す。 コロナ禍で劇場を取り巻く環境が厳しいことにも触れ、自身が手がけた映画『劇場』はコロナの影響で、ミニシアターとインターネット配信を同時に行うことになったというエピソードを紹介。「劇場が閉まるのは想像もつかないことだった。困惑する部分もあった。『劇場』の公開にあたっても、この作品を観客が見たいと思った時に見せないと、自分が思った上映と違ったものになる」と危機感を募らせたといい、「Amazon Primeさんに同日の劇場公開を頼んでOKしてもらった」と振り返る。 その上で、「そうすることが意味のあることだった」と述べ、「劇場でかかることが重要なんです。僕はいつもそれを意識して作っている。スクリーンで見ることと、自分だけの環境で見ることは違う。作り手は見てもらうことが重要。配信プラットフォームの会社と組んで、劇場公開を並行してやれないかと議論することはこれからも必要なこと。劇場で見ることは重要、そして劇場だけでなく、作品の持つ力は配信でも壊れない。それを胸にやっている」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)
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芸能ニュース 2021年11月01日 18時45分
橋本愛、池松壮亮、伊藤沙莉、美山加恋らがレッドカーペットに登場 第34回東京国際映画祭が開幕
10月30日、第34回東京国際映画祭が開幕し、フェスティバル・アンバサダーの橋本愛や、コンペティション部門審査委員長のイザベル・ユペールらが登場してレッドカーペットを闊歩した。 >>全ての画像を見る<< 11月8日まで日比谷、有楽町、銀座地区で開催される本映画祭。今年はコンペティション部門に113の国や地域から1533本がエントリーされている。レッドカーペットではコンペティション部門出品の『ちょっと、思い出しただけ』の池松壮亮、伊藤沙莉、松居大悟監督、ジャパニーズ・アニメーション部門『フラ・フラダンス』の水島精二総監督、声優を務めた美山加恋、富田望生、ガラ・セレクション『GENSAN PUNCH 義足のボクサー(仮)』の南果歩、尚玄、金子拓平、Nippon Cinema Now『親密な他人』の黒沢あすか、中村真夕監督らが姿を見せた。 池松は映画『ちょっと、思い出しただけ』について、「こういう時期で、自分の人生、過去、記憶に触れる機会が多かった。世界中そうだったと思います。みんなで自分たちの人生の記憶を持ち寄って、『過去に色々あったけど今は大丈夫だ』という映画になればいいと思っていました」と撮影時の心境を紹介。伊藤も同作の撮影について、「コロナ禍っていうことをいい意味で忘れた時間もあったし、作品の時間軸が長めで6年間の話。みんなの生活も変わって感慨深いなと思いながらやっていました」と話した。 美山は『フラ・フラダンス』について、「どの国の方にも、言葉がなくとも伝わるダンスがたくさん。この映画も言葉がなくとも伝わる要素がたくさん詰まっていると思います」とアピール。橋本はアンバサダーとして、「まずはこの映画祭がすごく楽しいものになるように少しでも自分にできることをやる。今年は楽しそうな映画がたくさん。みなさんに少しでも知ってもらえるよう頑張りたいと思います」と心境を述べた。 ほかにも、『スパゲティコード・ラブ』の八木莉可子、三浦透子、丸山健志監督、『グッバイ、ドン・グリーズ』の梶裕貴、いしづかあつこ監督、『よだかの片想い』の中島歩、安川有果監督、『三度目の、正直』の川村りら、小林勝行、野原位監督、『なぎさ』の山崎七海、古川原壮志監督らも姿を見せ、会場に華を添えた。(取材・文:名鹿祥史)
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芸能ニュース 2021年11月01日 15時30分
仏女優イザベル・ユペール、東京国際映画祭「開催されたのは勝利だと思います」橋本愛もコロナ禍の開催喜ぶ
女優の橋本愛とイザベル・ユペールが10月30日、東京・銀座で開催されている第34回東京国際映画祭(TIFF)のオープニングセレモニーに出席。同映画祭への思いなどを語った。 >>全ての画像を見る<< 11月8日まで日比谷、有楽町、銀座地区で開催される本映画祭。今年はコンペティション部門に113の国や地域から1533本がエントリーされている。橋本は映画祭のフェスティバル・アンバサダーを、ユペールはコンペティション部門の審査委員長を務める。 橋本はセレモニー前にレッドカーペットを闊歩。「コロナ以前はレッドカーペットも周りにお客さんがいて、みなさんと交流できる楽しいイベントだったんですけど」と前置きしつつ、「でも、同時に今年こういう状況で映画祭が開かれたことに、ありがたみをじんわり感じれる時間でもありました」とレッドカーペットを闊歩した感想を述べる。 司会者の中井美穂とのトークでは、「ポストコロナで、その後の映画界はどうなるか」との質問を受けたが、「個人的な体感としてはあまり変わらないと思うんです」と持論を述べ、「映画祭を通して、日本に対しても世界に対しても、民族や国の垣根を超えたものを届けられるのはありがたいです」とコメント。また、「海外の人にオススメした日本の映画館の魅力」についても問われたが、「海外の映画館にあまり行ったことはないんでわからないですけど、映画館はその場所、その場所でカラーや空気感、座席の質感が違う。映画のセレクトももちろん違う。そこの映画館でしか味わえない空間があるのが大好きなところです」と話した。 フランスから来日したイザベル・ユペールは「コンバンワ」と日本語であいさつ。「このようなコロナ禍において映画作りはチャレンジ。でも、このような中、映画祭が開催されたのは勝利だと思います」とスピーチ。「わたしたちはここで一緒に映画を見るべきだと思います。これはコロナ禍にわたしが一番やりたかったことでもあります。わたしたちは映画が必要です。そして映画はわたしたちを必要としています」と呼びかけて会場の拍手を浴びていた。(取材・文:名鹿祥史)
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芸能ニュース 2021年09月30日 10時00分
橋本愛、「愛されなかったからこそ愛を知った」人生を変えた思い出の映画明かす
女優の橋本愛が28日、都内で開催された『第34回東京国際映画祭』(10月30日~11月8日)のラインナップ記者会見に映画監督の吉田恵輔と出席した。 >>全ての画像を見る<< 橋本は同映画祭のフェスティバル・アンバサダーに、吉田監督は「Nippon Cinema Now」部門特集監督に選出。安藤裕康(東京国際映画祭チェアマン)、市山尚三(プログラミング・ディレクター)、藤津亮太(「ジャパニーズ・アニメーション部門」プログラミング・アドバイザー)各氏らと共に壇上に上がって映画祭への意気込みを述べた。会見では、上映作品ラインナップの発表やイベント・概要の発表、審査員の発表も行われた。 毎年開催される同映画祭だが、橋本はプライベートで足を運んで映画を観に行くこともあったと言い、「この季節になると、暇な時間に上映スケジュールを調べて観に行ったりするんです。自分の日常の延長線上にこの映画祭がある感じがします」と親近感を感じている様子。今年のラインナップに関しても、「クリント・イーストウッド監督のオープニング作品が見たいです。あと、わたしは身体芸術が大好き。田中泯さんの映画も見たい」と目を輝かせて話す。 アンバサダー就任に関しては「映画、文化、芸術が、日本の島国という地中深くに根を張っていけたらいいなって願っているんです。みなさんの生活の中にもっと芸術がはびこっていければいいなって。この映画祭も、水面下にみなさんの生活の中のもっと大きな一部になれたらいいなと思います」と意気込む。 橋本はまた、過去にチリの鬼才・アレハンドロ・ホドロフスキー監督の『エンドレス・ポエトリー』(2016年)を同映画祭で観て感銘を受けた経験も紹介。「人生を丸ごと救われたような経験になった」と述べ、「映画の中に印象的な場面があったんです。『愛されなかったからこそ愛を知ったんだ』ってセリフがあって、目から鱗な気分になりました。得られなかったからこそ必要なものがわかる。それを教えてくれたこの映画に感謝の気持ちを覚えました。わたしの人生を変えてくれた一本でした」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)
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芸能ニュース 2020年11月10日 18時10分
柳楽優弥、「日本映画が大好き」コロナ禍の映画界への思い語る 新作映画に「最高の時間が過ごせました」
俳優の柳楽優弥が9日、『第33回東京国際映画祭』が行われている東京・六本木で開催された同映画祭のクロージングセレモニーに出席。主演作で、この日のクロージング作品になっていた『HOKUSAI』への思いを共演者の田中泯、企画・脚本の河原れん氏、橋本一監督とともに語った。 >>全ての画像を見る<< 葛飾北斎の謎めいた生涯を描く本作に主演した柳楽は「世界的な日本のアーティストを演じるということで、とてもやりがいのある最高の時間が過ごせました」と同作の撮影を回顧。「2020年は大きな時代の転換期でもありましたが、そんな中で、何かをめざす情熱を維持しようと頑張っている人たちにとって、追い風のような存在の映画になってくれたらいいなと思います」と述べ、「日本映画が大好き。(コロナ禍の時代に)負けずに映画界を盛り上げていきたい」と感慨深げな表情で映画界への思いを語った。 田中も「ひたすら光栄な時間を過ごさせてもらいました」と同作の撮影を振り返る。「言いたくないセリフがある映画も過去にはあったけど、今回はほとんど納得させられるセリフばかり。やりがいがあった」と役者としての手応えを感じた作品になったという。 橋本監督も「『北斎』は世界に名の知れたアーティスト。優れたエンターテイナーでもあり、それは映画のクリエイターたちにも通じるものがあるのではないかと思って撮影していました。アーティストでありエンターテイナーであるその北斎の両面を、彼がどんな風に生きてお客さんに届けていったかを描いてみたつもりです」と本作を紹介。河原氏も「いろんな逸話がある人ですけど、全てを入れ込むと面白くない。何が北斎を突き動かしていったのかを中心に描いていきました」と本作の制作過程を振り返っていた。(取材・文:名鹿祥史)『第33回東京国際映画祭』開催期間:2020 年 10 月 31 日(土)~11 月 9 日(月)会場: 六本木ヒルズ、EX シアター六本木、東京ミッドタウン日比谷、日比谷ステップ広場ほか
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