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松田優作から「5センチ浮いた芝居を」由紀さおりが『家族ゲーム』撮影裏話を明かす 実在したパワハラ教師もモデルに?

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宮川一朗太、由紀さおり、伊藤克信

 5日、東京で開催中の第34回東京国際映画祭で『家族ゲーム』の4Kデジタルリマスター版が上映され、出演した由紀さおり、宮川一朗太、伊藤克信がトークショーを行った。司会を笠井信輔が務め、当時の撮影秘話が数々語られ会場を驚かせた。

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 『家族ゲーム』は、1983年に公開された故・森田芳光監督作品。今回登壇の3人以外に、故・松田優作さん、故・伊丹十三さんも出演している。同作は、どこにでもある家庭の抱えている問題がテーマの、シニカルでシュールなホームコメディ。松田優作演じる風変わりな家庭教師が沼田家に訪れ、高校受験を控える息子を鍛え上げる様子をユーモラスに描く。映画情報誌『キネマ旬報』(キネマ旬報社)による映画賞『キネマ旬報ベスト・テン』において、1983年に日本映画第1位、監督賞、脚本賞、主演男優賞、助演男優賞を受賞している傑作だ。

 トークショーが行われたのは、奇しくも松田さんの33回忌となる命日の前日。由紀は、同作について最も印象に残っていることとして、松田さんから顔合わせの際に「この映画は5センチ浮いた芝居をやりましょう」と言われたことを明かした。宮川は3000人以上からオーディションで選ばれたが、松田さんの演じた吉本勝役はオーディションを行うも決まらず、困った末に松田さんにオファーをし決まったというエピソードもあるという。

 同作で特に印象的な、クライマックスの長回しのシーンは、1日がかりで撮影されたという。通常映画を撮影する際にはリハーサルを何度も重ねるものだが、松田さんから「もう本番やろうぜ」と言われ、このシーンは1発OKだったと、宮川から明かされた。宮川が松田さんにビンタをされビンタし返すというシーンがあるが、それについて宮川は「『最後におなかいくからな』みたいな打ち合わせは優作さんとしていました。『間髪入れずに殴れ』というのは言われてました」というエピソードを語った。松田さんの中ではどういう画になる、どういうリズムの芝居をする、というイメージがあり、あのシーンを引っ張っていったと、その役者としての凄さについても興奮気味に話していた。

 また、伊藤が演じた教師役の裏話も。森田監督は、現役学生の若手俳優からの話を参考にしていたといい、出演者の1人が伝えた「うちの学校の先生はテストの点数が悪い奴に答案丸めて投げる」というエピソードを参考に、伊藤の役が生まれたという。これには司会の笠井も「今だったら大問題ですよ! すぐに『とくダネ!』(フジテレビ)でも取り上げますよ」と、自身が出演していた情報番組名を出して驚きを表現した。

 由紀からは故人となった3人の貴重なエピソードも。撮影時、松田さんと伊丹さんと森田監督がよく食事をしていたが、その場に由紀が呼ばれることもあったという。当時は伊丹さんが監督デビュー直前ということもあり、「伊丹さんは中空きがあるとスクーターに乗って新宿の文化座とかに(行って)『今映画3本見てきた』とか言って。ご飯食べるのも忘れて映画の話してらした。そばでその話を聞くだけでも私は幸せでしたね」と振り返った。

 トークショーの様子は、日本映画専門チャンネルで放送予定。CS放送やケーブルテレビなどで視聴できる。

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