>>ヤクルト・高津監督の継投策が敗戦招く?「なぜここで代えた」 不可解な判断に批判相次ぐ、今後の優勝争いにも暗雲か<<
問題となっているのは、両チーム無得点の1回裏に青木が見せた振る舞い。この回ヤクルトは先頭・宮本丈が阪神先発・青柳晃洋から左安を放ち出塁した後、坂口智隆の遊ゴロで一走が入れ替わる。ここで打席に入った青木が6球を投げさせフルカウントに持ち込むと、青柳は7球目に内角へのスライダーを投じた。
すると、青木はひざ元付近へ曲がってきたスライダーに対し、打撃のため上げていた右ひざを下ろした後、すぐに軸足の左ひざを出して故意に当たりに行くような振る舞いを見せる。ただ、球は当たらず青木は見逃し三振となった上、この間に二盗を狙った坂口も刺されたため三振ゲッツーの形でヤクルトの攻撃は終了した。
青木の振る舞いを受け、ネット上には「なんだ今の動き、絶対わざと死球狙っただろ」、「ひざ元の球を死球に見せかけようとするなんてセコ過ぎてドン引き」、「映像見る限り、バランスを崩してひざが出てしまったようには見えないしなあ」、「当たってても意味は無かったのでは? ルールだとストライク扱いになるはずだけど」といった驚きや困惑の声が寄せられている。
同時に、「ただの当たり屋じゃないか、なんでこんな卑怯なことをしようと思ったのか」、「何でもいいから塁に出たいほど、不振に苦悩してるってことなんだろうか」、「あわよくば死球、ダメでも捕手の二塁送球を妨害できるって考えた可能性もありそう」と、左ひざを出した理由を推測するコメントも複数挙がった。
「野球規則では『バウンドしない投球がストライクゾーンで打者に触れた場合には、打者がこれを避けようとしたかどうかを問わず、すべてストライクが宣告される』と定められています。そのため、仮に青木の左ひざに青柳のスライダーが当たっていたとしても、審判はストライクゾーン内での接触と判断し三振を宣告していたものと思われます。青木が不可解な振る舞いを見せた理由は不明ですが、ファンの間では9月の青木が14日試合前時点で『.154・0本・3打点』と不振だったことから、なりふり構わず出塁したい気持ちが強かったのではという見方が浮上しています。また、坂口の二盗を助けるために、捕手の二塁送球を妨害する意図もあったのではという意見も見られます」(野球ライター)
プロ野球の試合では体に近いボールに対し打者が肘を出して死球を狙おうとするケースはまれに見られるが、今回の青木のようにひざを出すケースはほとんどない。結果的には試合に影響するようなことはなかったが、仮に得点などにつながっていた場合は今以上に物議を醸していたのかもしれない。
文 / 柴田雅人