試合は2回にジャック・ロペスのタイムリーで先制に成功したアメリカが、1点リードで迎えた6回、2番の横浜DeNAに所属しているタイラー・オースティンが細かい継投で決勝進出を狙う韓国ピッチャー陣からタイムリーを放つなど、一挙5得点のビッグイニングを作ると、そのまま7対2で快勝した。ジョー・ライアンが勝利投手になっている。韓国は7日のデーゲームで、ドミニカ共和国と3位決定戦を行う。
オリンピックにおけるアメリカ代表はメジャーリーガーの参戦は無いものの、初めてプロ選手の参加が容認された2000年のシドニーオリンピックで、キューバ代表との最強対決(当時)を決勝で破って金メダルを獲得。2004年のアテネ大会は予選敗退で出場できなかったが、2008年の北京大会でも3位決定戦で侍ジャパンに勝利して銅メダルを獲得するなど強さを発揮している。
2019年に行われたプレミア12では、3位決定戦でメキシコに敗れてオリンピック出場権を逃したが、今年6月にフロリダで行われたアメリカ大陸予選ではドミニカ共和国、ベネズエラといった強豪国相手に全勝し、オリンピックへの切符を手にしている。メジャーリーガーはいないが、マイナーリーグで将来有望な選手を集めた形だ。
今大会では、現役で日本の球団に所属する3選手が代表に加わっている。今季途中からクローザーに回り、安定した投球を見せている東京ヤクルトのスコット・マクガフ、2018年に来日して以降、最高の投球内容を今季残している決勝戦先発予定の福岡ソフトバンクのニック・マルティネス、セ・リーグの首位打者争いに加わり、本塁打も量産している横浜DeNAのオースティンは今大会も伸び伸びと試合をしており、オースティンは横浜スタジアムをホームにしているだけに、侍ジャパンにとっては一度勝っているものの、代表チームでも投打の中心選手として活躍している3選手は厄介な存在になりそうだ。
(どら増田 / 写真・長津耀月)