韓国はオリンピック予選も兼ねた2019年のプレミア12では決勝で日本に敗れたが、アメリカやメキシコを倒した上で、準優勝を果たしている。今回はアジア・オセアニア枠の1位としてオリンピック切符を獲得している。
今回も韓国球界に多いサイドスロー投手が複数選出されており、技巧派の先発がある程度試合を作り、サウスポーや速球派リリーフも組み込んだ細かい継投でカバーする形で、準決勝まで上がってきた。一方の野手陣は若いスター選手が次々に台頭しており、中日で活躍したイ・ジョンボムの息子としても知られるイ・ジョンフは高卒1年目から4年連続で3割を記録している巧打の外野手。このイ・ジョンフはプレミア12で山本由伸に抑え込まれており、「山本からは絶対に打ちたい」とリベンジに燃えていた。イ・ジョンフは4日の試合で山本由伸から2安打を放っており、試合には敗れたが、個人的なリベンジを果たした。
韓国では、高卒1年目から29本塁打を放つなどの活躍を見せ、パワーだけでなく高打率を残せる技術も兼ね備えている主砲のカン・ベクホのほか、北京オリンピックを経験しているベテラン捕手のカン・ミンホやMLB経験も持つキム・ヒョンスの両選手も選出されている。若い選手に経験豊かな選手も加わったバランスの良いメンバー構成。パワーヒッタータイプだけでなく巧打者や脚力のあるタイプなど、投手陣と同様にタイプの多彩さという意味でもバランスが取れた人選と言ってもいいだろう。
韓国としてはアメリカに勝利を収めて、再び侍ジャパンと対戦し、北京に続いてメダルを狙いに来るのは必至。WBCではここ2大会早期敗退が続いているが、5日のアメリカ戦を乗り越えて、7日に行われる決勝の舞台に立つつもりだ。
(どら増田)