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「宇宙COSMO POWER」をテーマにした「東京大壁画」は、新丸ビルの壁面に忠則の水(aqua)をテーマとした作品、丸ビルの壁面に美美の火(ignis)をテーマとした作品がそれぞれ展示されている。小池都知事は「コロナ禍ではありますが、文化の火を絶やさず、新しい火を見出してチャレンジしていくことが大事。こういうことを発信しながら東京の魅力を伝えられれば」と同作品にエールを送った。
忠則は「今朝うちを出る1時間前に今年5回目の熱中症で倒れました。家を出る寸前に回復して間に合いました」と照れ臭そうにあいさつし、娘とのコラボ作品について、「1万6千枚の滝の絵葉書を元に製作したもの。だんだん都市化が進んで風景が変わっていく。せめてその中で少しでも自然を認識してもらえれば」とアピール。「今回は親子の共作。親子同士で会話を交わすことはあまりない。こういう場所で作品を通して会話を交わすことができた。これも僕にとっては新しい経験だと思いました」としみじみと話す。
娘の美美も「お互いに『水』と『火』をモチーフに作り上げていったもの。わたしは何度もここに足を運んだんです。ここから皇居に繋がる道を神聖な道と感じた。特別なる領域、聖域に入っていくゲートがあることは意味深いこと」と本作品について紹介。
また、「去年コロナ禍でなければ、歓喜と歓声の中で(オリンピックが)行われる予定でした。だから、最初は聖火が燃え上がるパワフルなイメージを持っていましたが、その後状況が変わった。今は炎によって清める、癒しの力、心の中にある想いが映し出されて、願いのような祈りのような、状況がよりより平和なものに続く、そんな炎になればいいなって思いながらの制作となりました」とコメント。「(この作品があることで)少しでも上を向いてみるということにも意味が出てくるのでは」とも話していた。
(取材・文:名鹿祥史)