アクシデントが発生したのは、「3-2」と西武1点リードで迎えた3回表1死一塁の場面。センターの守備に就いていた若林は、打席のマルテが放ったセンター前ヒットをワンバウンドで捕球しようとするも弾いてしまう。若林は転がった打球をすぐに追おうとしたが、その直後に膝から崩れ落ちるようにして地面に倒れ込んだ。
倒れた若林は左膝を押さえたまま苦悶の表情を浮かべ、自力で立ち上がることができないまま担架でベンチ裏に運ばれ負傷交代。その後そのまま病院へ直行していたが、翌31日に左膝前十字靭帯損傷との診断を受けたことを球団が発表したことが伝えられた。
若林は今季ここまで44試合に出場して「.278・2本・10打点」をマークし、パ・リーグ盗塁ランキングトップ(20個)に位置している外野手。5月は主に1番打者として、「.333・1本・5打点・8盗塁」と打線を牽引していた。
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リードオフマンの役割を務めていた若林の故障を受け、ネット上には「相当痛そうな表情だったから軽症では無いなと思ったら靭帯か…」、「打球をジャンプして捕ろうとしたあとの着地の時か、弾いた球が転がった方向へ急転換した時に痛めたように見えたな」、「断裂じゃなかったのは不幸中の幸いだが、トップバッターを失うのはチーム的にも痛すぎる」といった反応が多数寄せられている。
同時に、「今季はもう一軍で見れない可能性大だから本当に残念、帰ってくるのは来春キャンプあたりになりそう」、「多分ここから手術を受けるだろうから、どう頑張っても復帰までは半年以上かかるだろうな」、「盗塁王や新人王も狙えそうな勢いだったのに、こんな形で1年目が終わるのは本人もかなりキツいだろう」といったコメントも複数見受けられた。
「近年の球界では日本ハム・谷口雄也(右膝)、阪神・上本博紀(左膝)らが若林と同じ故障を負い手術を余儀なくされましたが、谷口は7カ月(2017年3月に負傷→同年10月に実戦復帰)、上本は9カ月(2018年5月に負傷→2019年2月に実戦復帰)とどちらも復帰までは半年以上を要しています。今回の若林は患部の経過を見ながら今後の治療方針を決めるとのことですが、手術するならおそらく今季絶望となるため、ここまで好調だった1年目がこのような形で終わることに落胆しているファンは多いようです」(野球ライター)
パ盗塁王争いでは2位のソフトバンク・周東佑京に5個差をつけるなどタイトル獲得へ順調な歩みを見せ、現在「6勝2敗・防御率3.14」でパ最多勝争いトップの楽天ドラ1・早川隆久との新人王争いにも大きな期待が寄せられていた若林。31日に一軍登録を抹消されたことがNPBから公示されたが、今後の治療・回復がうまくいくことを多くのファンが願っている。
文 / 柴田雅人