この日、日本医科大学特任教授・北村義浩氏が出演。同氏は出張や旅行に行く前に民間のPCR検査機関を受診することについて、「医療的にはあまり貢献があるとは思えない」と私見。ただ、効果がないと言っているわけではなく、「無症状で元気はつらつ、これから地方に出張に行くぞという人たちは、今までの知見から考えても、ほぼ間違いなく100に近いぐらい陰性になる」と語った。
ここで横に入ったのが玉川氏。「北村先生は、世田谷区の調査の結果というのはご存じでしたっけ?」と切り出すと、東京・世田谷区の介護事業所や障がい者施設といった入所者・利用者の「無症状」者を対象に検査したところ、無症状のまま感染していた人が78人、さらにその3分の1が、スプレッダーと呼ばれる多くの人に感染させる人だったことが分かったと報告した。
これは先月28日に新聞などで報じられているもので、これまでも「無症状」の人が感染を広げている可能性は指摘されてきたが、世田谷区の調査はそれを裏付ける重要なデータとなった。だが、これについて北村氏は「すいません今、初めて知りました」と陳謝。
この後、北村氏は動揺したのか、「世田谷区の特性なのか、あるいは検査の、まー、あのー、ど、どういう人たちをボランティアとして集めたのか…」としどろもどろに。玉川氏からは「ボランティアではない」とあっさりと否定され、「北村先生、無症状者はウイルスの排出なんか、ほとんどしていないという話ですよね?」と追及を続けた。
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これに対して、北村氏は「(旅行などに)行こうという方が(検査を)やった場合、“確率”の問題として、ほぼ皆さんが陰性になるということです」と答えたのだが、なおも玉川氏は「ですから、北村先生の無症状者はほとんどが陰性になるという、そのエビデンスというのはどこから来ているんですか?」と迫った。
しかし、この論拠は示されないばかりか、お互い全く話がかみ合わず、司会の羽鳥慎一が慌てて、「玉川さんいいですか? 多分これ、終わらないです」と諌めたものの、玉川氏は「何のエビデンスに基づいているのかわからないです」とまだ不服そうな表情。
羽鳥は繰り返し、「玉川さんを納得させるにはすごい時間がかかるので、ちょっと1回次に行きますね」と続行。だが、玉川氏は「これは、僕が納得しなきゃいけない話なんですか?」となおも食らいついていた。SNS上では、北村氏の見識のなさに「テレビ学者」などと呆れる声とともに、玉川氏には賛否の意見が寄せられている。