同校は調理やゲーム、ファッションなどの専門スクール。長州は約3300人の新入生に対しスピーチを行い、「もし僕が言えることがあるとしたら、これからの世の中は嘘をついて生きていくより、アホで笑って生きていった方がいい」とメッセージを送った。
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長州は自身の学生時代を振り返り、「僕は今年70歳。中学、高校と山口県で生まれ育ち、常に勉強しないで遊んでばかりいたんです。でも、ある時東京オリンピックの入場式を見て、あそこに出たいって思うようになった。これは夢で終わるかな、夢で終わってもいいかなって気持ちもあった中、当時の担任の先生が『夢はそろそろいいだろう、ちゃんと目標を立てたら目標に向かっていくもんだぞ』ってアドバイスをくれた」と自身の経験談を披露。
「大学行くか行かないかの頃に、改めて目標を立ててやろうって決めて……。今でも覚えています。寝台特急で東京に向かったのを。大変でしたけど、辛かった、苦しかったというのは当時あまり感じなかった。辛い時は目標に到達して、社会に出ようとした時に訪れて……。ふと、自分で考えてみると、自分には何もない。何の資格もないなって。それを実感した時が一番辛かった」と語る。
「それから、アントニオ猪木さんの指揮する団体に入りまして、(猪木から)『お前は資格を持っているじゃないか』って言われたんです。『その体を使って、お前のその内面の激しさ、苦しさ、それをリングで描いてみろ』って」とアントニオ猪木氏から励まされたエピソードを回顧。「その言葉がリングを降りるまで頭の中にあった」としみじみと語る。
長州は「昭和の時代と、今の時代を比べると、今の方が生きづらいです。まあ便利になったかもしれないけど」と今を生きる若者の境遇にも理解を示し、「でも(そんな時代も)嘘をついて生きて行くより、アホだと思われても、笑われて生きていくのがいいかなって思う。これがメッセージになるかわかりませんが、この学校で自分で生きて行く技術を身につけて、嘘をつかず生きていってください」とエール。続けて、「まあ、わたしも少しは嘘はついていますよ」と話して笑いも取った。
最後に最近、ユーチューバーとしても活躍していることについて問われると、「よくスタッフと(何を上げようか)話し合うんですけど、台本はない。(ユーチューブの仕事に)追われて、どんどんやるっていうなら僕は抜けます。ほんわかしているだけでいいならやります。やらされているならやりたくない。僕自身は自分のことを人気ユーチューバーだとは思っていないので」とユーチューブにおける自分のスタンスを強調していた。
(取材・文:名鹿祥史)