さて、日本における競馬中継だが、1956年には日本初の競馬中継番組がラジオ放送(中央競馬実況中継)された。これを皮切りに現在まで多くのコンテンツが世に出され、既に伝説となっている放送事故も多い。
近年特に話題になったのが、放送途中にキャスターが思わず大声で歓喜した通称「ヨッシャー!事件」だ。
2012年1月15日、競馬・農業の専門チャンネルのグリーンチャンネルで放送された「中央競馬中継」の放送中、レースで大番狂わせが起き、1〜3着を着順通りに当てる3連単の配当が300万円に達した。
スタジオにいた松岡俊道アナウンサーはこの時点で妙にソワソワしており、高額配当に「へー」「すごい」と相づちを打っていた。
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番組ではVTRでレースを振り返ることとなり映像が切り替わったのだが、その際「ヨッシャー!!」という大声と小さな笑い声が流れたのだ。
スタジオ内のスタッフに高額配当を当てた人物がいて、歓声する声が漏れたのではないかと思われたが、数年後、この「ヨッシャー!!」の声の主が松岡アナであることが明らかになった。
松岡アナはアナウンサーという職業柄、うれしさや悲しさを顔に出すことは禁物だと考え、私情を入れることを避けていたようだが、今回は300万馬券。とてつもない額の配当金を手にすることに興奮したのか、音声をオフにする前に我慢できず「ヨッシャー!!」と叫んでしまったようだ。
気持ちは分かるが、アナウンサーも人間であることが明らかになった珍場面であった。