『逃走中』は単なる鬼ごっこではない。CGを使ったド派手な演出やドラマ仕立てのストーリーなども他の番組にない特色だ。まるで映画を見ているかのような臨場感がクオリティを引き上げているのだが、時にはドラマ仕立ての演出を優先するあまり「不可思議な現象」が発生することがある。
2020年1月5日に放送されたシリーズ第49弾『逃走中~ONE TEAM VS 新型ハンター』。巨大ショッピングモール「アーバンドック ららぽーと豊洲」を舞台に、ワールドカップをきっかけに大人気となったラグビー日本代表選手軍団とハンターたちの激しい戦いが描かれた。
不可思議な現象が発生したのは番組中盤。ラグビー日本代表の福岡堅樹選手が、ハンターを10人消滅させる秘密のパスワードを手に入れたシーンである。
>>【放送事故伝説】「あっ!危ない!」共演者蒼白!ベテランコメンテーターがスタジオで大転倒!? <<
福岡選手はハンターの本拠地であるハンターステーションのシステム部へと潜入。手に入れた秘密のパスワード「896」を入力すれば、ハンター10人は光に包まれて消滅する。
だが、ここでトラブルは起こった。ハンターが消滅する秘密のパスワードは「896」だったが、福岡選手が実際に入力したのは「869」。9と6が反対になってしまっていたのである。
だが、パスワードが一致しなかったにもかかわらず、なぜかミッションクリアとなり、そのままゲームは続行した。しかし福岡選手が入力したパスワードが間違っていたことは既に多くの視聴者が気付いており「あれ?今のパスワード違くなかった?」「9と6反対だったよね?」と混乱していた。
おそらく、撮影現場では「869」と誤ったパスワードを入力したのをスタッフ全員が見逃してしまっており、撮り直しもできないことから、そのままミッションクリアとしてしまったのだろう。
文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)