>>前編:<実録!不倫カップルの顛末>コロナ禍がきっかけに始まった隣家との秘密の関係<<
「家が角部屋ということもあり、他の住人に見つかる心配はまずありませんでした。仕事の休憩時間になると、私の家で食事を一緒にして、それから彼と慌ただしく体を重ねる…まるで昼夜逆転した夫婦みたいな生活を送っています。私もたまに夫と彼のどちらが伴侶なのか分からなくなってしまうこともある程です。夫との夜の生活では、つい彼の名前を呼びそうになることも何度もありました。そして、一緒にいる時間が長くなるにつれ、私の彼への想いがどんどん強くなっていってしまったんです。幸いにも、お互い子どもはいないので、離婚して、しばらくしてから再婚して…なんて勝手に妄想していました。でも、彼に私たちの将来の話をしようとしても、いつもはぐらかされちゃうんです。“今の関係が楽しければそれでいいじゃないか”って…。」
逃げ腰の彼と、不倫が本気になったしまった伊織さん。最近では、彼を独占している奥さんへの嫉妬心も、抑え切れなくなってきたという。早く夫や彼の奥さんが2人の関係に気づけば良い…最近ではそんな危うい思考が頭をもたげることもあるという。
「彼は私との関係は一時的なもので、コロナ禍が収束して元の生活に戻ったら、以前の関係に戻れると思っているみたいです。でも、今回の緊急事態宣言の延長で私も彼も無期限の在宅ワークになりました。私の夫も彼の奥さんも、在宅ワークができない職種なので、彼とのこの関係はまだまだ続きそうです。」
コロナの収束が先か彼との関係が終わるのが先か…。一つのマンションに並ぶ二つの家庭が修羅場を迎えるのは、そう遠くない未来なのかも知れない。「逃がしませんよ。絶対に」。伊織さんは最後にそう言って意味ありげな笑みを浮かべた。