今回の放送で関本氏は2021年の阪神のキーマンについて、投打でそれぞれ複数名の名を挙げながらトークを展開。投手として藤浪の名を挙げた上で、本職の先発ではなくリリーフ起用した方が戦力になるとした。
>>阪神・矢野監督、ドラ1佐藤の今後を明言「そんなに甘くない」鮮烈デビューには否定的も、数年後の未来には期待?<<
昨季は先発では「11登板・1勝5敗・防御率4.43」、リリーフでは「13登板・0勝1敗7ホールド・防御率2.35」といった数字を残している藤浪。その藤浪について、関本氏は「先発投手はアルカンタラとチェンを入れて枚数はそろっている」とチームの先発ローテには空きがないとした上で「先発というよりは中継ぎで頑張ってほしい」と希望した。
藤浪のリリーフ起用を推す理由について、関本氏は「先発でもいいけど、25、6試合しか投げないことを考えると(もったいない)」、「先発で10勝してくれるかもしれないけど、(その一方で)70、80試合投げるポテンシャルも持っている」とコメント。リリーフとしてフル稼働する方が、先発で投げるよりも多くの白星をチームにもたらす可能性が高いからだと説明した。
「8回はセットアッパー藤浪、9回に(守護神の)スアレス」と、リリーフ起用なら勝ちパターンの一角として8回に固定すべきという関本氏。「ここが順当に、期待通りに成績を出してくれたら、いよいよ(今年は優勝)やるぞと思う」と、勝ちパターンが期待通りに稼働すれば2005年以来のリーグVも現実味を帯びると期待していた。
今回の放送を受け、ネット上には「確かに藤浪はリリーフでいってほしい、数字的にもリリーフの方がいいし」、「怪我でもない限り先発ローテには空きが出ないだろうから、最初からリリーフ起用した方が戦力としては大きくなると思う」、「昨年はシーズン途中の転向でもいい球投げてたから、開幕からリリーフ1本でいったら物凄い成績を残すんじゃないか」といった反応が多数寄せられている。
一方、「本人は先発戻る気マンマンだから最初からリリーフで起用するのは無理そう」、「矢野監督も藤浪は先発って言ってるしなあ、開幕前までの結果次第なら考え変えるかもしれないが」と否定的なコメントも複数見受けられた。
「関本氏がリリーフ起用を推している藤浪ですが、本人は昨年12月16日の契約更改の際『先発以外は頭にない』と来季の先発再転向を強く望んでいました。また、チームを率いる矢野燿大監督も今オフメディアのインタビューなどで度々『来季の藤浪は先発』と口にしていますので、現状ではリリーフ起用の可能性は薄そうです。ただ、今オフの阪神はアルカンタラ、チェンと2名の助っ人先発を獲得。ここに昨季主にローテを守った西勇輝、青柳晃洋、秋山拓巳、高橋遥人を合わせると先発ローテの6枠は埋まるため、藤浪なしでも先発陣は回せる状況にあります。来月から始まる春季キャンプやオープン戦でもし藤浪が結果を残せなければ、リリーフ起用へと方針を変更することもあるかもしれません」(野球ライター)
「28登板・14勝7敗・防御率2.40」をマークした2015年を最後に、年々成績が落ち込んでいる藤浪。先発、リリーフのどちらでも復活すればチームにとって大きな追い風となるが、果たして今季はどのような起用法でシーズンを戦うことになるのだろうか。
文 / 柴田雅人