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小林賢太郎引退のラーメンズ、“あえてテレビに出ないスタイル”影響を与えたのは第7世代にも

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片桐仁

 12月1日に、人気お笑いコントユニット、ラーメンズの小林賢太郎が11月16日で芸能界を引退したと発表された。今後は裏方的な活動に専念する。ラーメンズは2009年から活動休止状態が続いており、今回の小林の引退により、活動終了となる。実質的な解散と言えるだろう。

 ​>>ラーメンズ・小林賢太郎が引退を発表「実は足が悪くて」 相方の片桐仁は「今の僕がいるのも、賢太郎のおかげです」<<​​​

 ラーメンズは1996年に活動を開始。世代的には『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)シリーズにかかるが、あえて「ボキャブラに出ない」芸人として知られた。さらに、他の芸人と絡む「ひな壇」的な活動や、若手芸人が挑む体を張った過酷なロケも行っていない。出演する番組は『爆笑オンエアバトル』(NHK)などに限られ、あくまでもネタ重視で、舞台での活動に主軸を置く、アーティスト的な立ち位置だったと言える。

 こうしたスタイルが、アンチを生み出すこともあったが、同時に笑いをストイックに追求する姿勢に憧れる芸人も少なくなかった。

 1999年に活動を開始し、2000年代初めは『エンタの神様』(日本テレビ系)などでシュールな漫才を披露し、2006年には『M-1グランプリ』(朝日放送制作・テレビ朝日系)の決勝へも進出したPOISON GIRL BAND(ポイズンガールバンド)は、ある時期から、あえてテレビに出なくなった。その後は舞台を中心にコンスタントに活動を続けているが、めざすモデルとしてラーメンズがあったようだ。

 このほか、芸人でラーメンズ好きを公言している人物としてはダイノジの大谷ノブ彦がいる。大谷は、サブカルチャーに精通し、DJイベントを主催するなど、笑い以外の活動にも熱心な人物だけに、ラーメンズの笑いも見逃さなかったのだろう。さらに、130Rの板尾創路もラーメンズファン芸人の一人。彼の展開するシュールな笑いと、ラーメンズのネタは親和性がありそうだ。

 ラーメンズは、お笑い第7世代へも影響を及ぼしている。コントに定評のあるかが屋の加賀翔は、おぎやはぎ、バナナマン、ラーメンズで結成されたコントユニット「君の席」の大ファンで、ネタを書き起こすほどだった。ラーメンズ的なセンスを加賀が意識しているのは間違いないだろう。

 ラーメンズは、お笑いのあらゆる世代に影響を与えた存在だったと言えそうだ。

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