インドのウッタル・プラデーシュ州で、40歳の女性が19歳の少女に「おばさん」と言われたことに腹を立て、暴行を加えたと海外ニュースサイト『The Times Now』と『Malay Mail』が11月13日までに報じた。
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報道によると、少女は同州の市場を訪れていたという。市場では婦人服やアクセサリーが販売されていて、常に多くの女性でにぎわっていた。少女は買い物をしていたが、道が混み合っていたため、通路を通るために40歳の女性に「すみません、おばさん」と声を掛けた。女性は「おばさん」と言われたことに腹を立て、少女を殴り始めたそうだ。
『Malay Mail』は40歳の女性が殴る様子の動画を公開しているが、動画では少女の顔を何度も平手でたたいたり、殴ったりしている様子が映っている。少女はイスラム教徒の女性が頭を隠すために顔に巻く布、ヒジャブを身に着けていたが、40歳の女性は少女のヒジャブを剥ぎ取り、髪の毛をつかんでさらに顔を殴っている。少女もつかみかかり、顔を平手でたたいている。周りにはお互いの友人と思われる女性が3人いて、2人を引き離そうとしている。
現場を目撃した人が警察に通報し、2人は警察に連行された。警察によると2人は警察署で和解し、両者が罰せられることはなかったそうだ。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「少女は深い意味もなくおばさんと言ったのだと思う。それに腹を立てて暴力を振るうなんて、この女性はなんて器が小さいんだ」「暴力には反対だけど、40歳くらいの年齢だとおばさんというワードには確かに敏感になる」「最初に手を出した女がいけないけど、やり返した少女の行動も問題だ」などの声が挙がっていた。
「おばさん」という言葉によって起こったトラブルは海外だけではなく、日本でもあった。
札幌市で、路線バスに乗っていた20代の女性が、男性の乗客に「おばさん」と言われ、男性に暴力を振るったと『産経ニュース』(産経新聞社)が2017年3月に報じた。男性の年齢は明かされていない。
同記事によると、女性は路線バスに乗車中、男性に「おばさん」と言われたことに腹を立て、男性の髪の毛を引っ張るなどの暴力を加えたそうだ。女性が男性に暴力を加える様子を周りにいた人が動画で撮影し、インターネットに投稿。動画の存在を知った警察が捜査を進め、女性を書類送検したという。
女性は容疑を認め、警察の調べに対し「おばさんと言われて腹が立った」と話しているという。なお、男性に怪我を負ったかどうかは不明である。
深い意味はなく何気なく発した言葉が相手を不快にさせることはあるだろう。しかし不快な言葉を掛けられたからといって相手を傷つける行為は犯罪であり許されるべきではない。
記事内の引用について
「Gone Viral: 40-year-old woman beats up 19-year-old girl in UP for calling her 'aunty' - video surfaces」(The Times Now)より
https://www.timesnownews.com/the-buzz/article/gone-viral-woman-abandons-karva-chauth-shopping-beats-up-girl-for-calling-her-aunty/676876
「Forty-year-old woman slaps teenager at Indian marketplace for calling her ‘aunty’ (VIDEO)」(Malay Mail)より
https://www.malaymail.com/news/life/2020/11/13/forty-year-old-woman-slaps-teenager-at-indian-marketplace-for-calling-her-a/1922305
「『おばさんといわれ腹が立った』 20代女性書類送検 バス男性乗客に暴行容疑 札幌」(産経ニュース)より
https://www.sankei.com/affairs/news/170308/afr1703080027-n1.html