>>【放送事故伝説】生放送にゲストがやってこない?<<
伊藤は、11月に主演映画『十二単衣を着た悪魔』、逮捕された翌日には出演映画『とんかつDJアゲ太郎』の公開が控えており、宣伝のために出演したバラエティ番組、俳優として出演予定だった作品は数多くあり、その影響は計り知れない(現に伊藤の事件が発覚した日に放送予定だったフジテレビ系『 アウト×デラックス』は全編VTRを封印。生放送を行うという緊急処置が取られた)。
売れっ子俳優・タレントの逮捕や不祥事はそれだけ大きな影響が出てしまうという事なのだが、今から4年前の2016年、俳優の高畑裕太が、映画撮影のために滞在していた群馬県前橋市内にあるビジネスホテルの女性従業員に性的暴行を加えたとして逮捕(後に不起訴)となる事件が発生した。
当時、高畑は若手の売れっ子俳優・タレントであったため、多くの出演作品に影響が出た。特に逮捕から4日後の放送となった『24時間テレビ39「愛は地球を救う」』内の特別ドラマ『盲目のヨシノリ先生〜光を失って心が見えた〜』は役柄上カットできないため、NEWSの小山慶一郎が代役となり急ピッチで撮り直し。なんとか放送に間に合わせたほか、同年9月7日放送の『1周回って知らない話』(日本テレビ系)では高畑はスタジオの中央に座っていたことから、大きなモザイクが付けられるという大胆演出となった。
だが、近年ではCGや編集技術などが向上していることもあり、撮影素材から人物を消すことは容易になっているようで、2019年に税金の申告漏れが発覚したチュートリアルの徳井義実はレギュラーの『今夜くらべてみました』(日本テレビ)にてMCという立場ではあるが、活動休止後もOAされたVTRでは徳井の姿が綺麗に消えており、高い編集技術を見せた。
業界にとって不祥事は避けたいものではあるが、現場の技術アップのためには必要なのかもしれない?
文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)