今シーズンは開幕から調子が上向かず、7月3日には打率.184まで落ち込むと、スタメンを外れることも見られ、打率は2割程度で推移。36歳の年齢面からもファンから心配の声が寄せられていたが、7月後半から息を吹き返し、19日から30日まで.415の高打率をマーク。現在は通算打率.254にまで上げ、ロペスの調子と共にチーム状態も上がって行った印象だ。8月に入るとやや調子を落としてきたが、この日の先制打の際のコメント「早出練習から調子が良く」からも分かるように、梅雨明け後の猛暑の中でもたゆまぬ努力も惜しまず、コンディションを整えてきた。
不調だった時を経て、「どう始まるかより、どう終わるかが大切。しっかりとこの調子を続けて行きたい」とラミレス監督がよく使う言葉をインタビューでも引用していたホセ・ロペス。現在は首の負傷のため登録抹消されたスラッガーのオースティンが不在だが、その影響を最小限に抑え、また今年で来日8シーズン目を迎えた経験と、豊かな人間力を活かし、時には若いチームを救う役割も果たしてくれるはずだ。チーム最年長の“チャモさん”は、最高の形でシーズンが終われるよう、今日も準備を続ける。
取材・文・写真 / 萩原孝弘