すでに今月18日、国内トップとなっていた。SNSではプレゼント企画のキャンペーン、ツイッターでの呼びかけ、リモート飲み会の実施ほか、3ケタ突破のカウントダウンを始めていた。そのかいあって、番組開始からおよそ2年、インスタ開設からおよそ11カ月かけて、記録を更新した。
>>「勉強を必要としない仕事にしか就いていない」カズレーザー、勉強する理由を説き「名言」と称賛<<
同番組は、ピン芸人のバカリズム、アイドルグループ・KAT-TUNの中丸雄一、お笑いコンビ・メイプル超合金のカズレーザーという家事のド素人3人が、家事の基礎中の基礎を学び、誰でも作れる簡単アレンジレシピを紹介。テレ朝の平日午後11時15分からのバラエティ枠としては異例の料理番組で、派手なリアクション、作り笑いは皆無だ。
最大の魅力は、明るくはない3人の性格がリアルなリアクションとなって反映される点だ。ゆえに、「これはうまいっ!」「う~ん…。ん…⁉」「僕はあんまり…」という素の感想に信ぴょう性がある。テンションは比較的低め。盛り上げることを3人そろって忌み嫌うため、インスタでは「番組オープニングで話すことがなくなってしまった」ことをバカ正直に告白。トークテーマを「#家事ヤロウトークテーマ」で募った。
STAY HOME期間中にフォロワーが大幅に増えた。外食が激減、出前や自炊が急増したことで、3人と同じ料理初心者も増加。番組は一時期収録がストップしたが、傑作選や人気ランキングで過去を振り返り、視聴者が復習。収録再開後も自粛期間中に増えた視聴者が離れず、番組と連動してリアルタイムで更新されるレシピが、人気に拍車をかけた。
6月19日に行われたテレ朝の「第610回放送番組審議会」でも話題に上った。リモートで参加した作曲家・秋元康は、「わざとらしいことを嫌がるバカリズム、カズレーザーが『うまい!』というあの笑顔だけで、リアルだと思った」と的を射たコメントを残している。
リーダーは年齢・キャリアともに最年長のバカリズム。言葉の端々からクレバーさが漏れるカズレーザーが、最上のクッションとなっている。カズレーザーといえば、クイズ番組のキングである一方で、フジテレビ系朝の情報番組「とくダネ!」の火曜コメンテーター。所属するサンミュージックの先輩・カンニング竹山がレギュラー出演中の「直撃LIVE グッディ!」(フジ系)が9月で終了するため、今後は芸人コメンテーターの枠を独占。ますます幅が広がるだろう。
衰え知らずの“カズ特需”。「家事ヤロウ!!!」のミリオン突破は、カズレーザーの人気高騰を示すもうひとつの指標である。
(伊藤由華)