>>DeNA・ラミレス監督がまさかの奇策!与田監督とはくっきりと明暗?サヨナラ勝ちを呼び込んだ“代打ウィーランド”<<
問題となったのは、「0-2」とDeNA2点ビハインドの5回表。この回、DeNAは1死から戸柱恭孝、倉本寿彦の連続ヒットで一、二塁のチャンスを作ったところで、投手・濵口遥大が打席に。2点差で負けているという状況を考えると代打、もしくはバントで2死二、三塁にして次打者の梶谷隆幸に託すのがセオリーの場面だった。
ところが、ラミレス監督は濵口に代打を出さず、バントもさせないまま打たせるという強攻策を選択。この結果濵口は空振り三振に終わり、次打者の梶谷もセンターフライに倒れ無得点。この拙攻も響き、DeNAは「1-2」で試合を落とす結果となった。
同日に放送された『プロ野球ニュース 2020』(フジテレビONE)では、番組に出演した元ヤクルト監督・真中満氏や元中日・谷沢健一氏らOBがラミレス監督の采配に疑問を呈している。番組内で谷沢氏は「(ラミレス監督の意図は)ちょっとよく分からないけど、セオリー外(の采配)だよね」、真中氏も「この場面は『どうしたのかな?』と気になった(場面だった)」とそれぞれコメントしている。
セオリーから外れた強攻策を受けて、ネット上にも「同点・逆転のチャンスだったのに何でそのまま打たせたんだ」、「代打やバントを仕掛けて失敗ならまだ納得できたが、何もせずチャンスを潰したから納得できない」、「せっかくの好機で変な策に走るなよ、勝つ気ないのか」といった反発の声が多数寄せられている。
同時に、「その前で濵口がヒット打ってたから、この調子ならいけるって思っちゃったんじゃないか」、「濵口は4回裏までで球数79球だったから、続投させるために代打は出さない選択をしたのでは」といった、強攻策の理由を推測するコメントも複数見受けられた。
「同戦の濵口は3回表の第1打席で、センター前にヒットを放っています。この第1打席の結果や回がまだ5回だったという点を踏まえ、ラミレス監督が濵口を打たせる決断を下したのではと考えるファンは少なくないようです。ただ、第1打席のヒットが今シーズン初ヒットだった濵口をそのまま打たせるよりは、大和(打率.306)、柴田(竜拓/同.286)といった選手を代打にした方が得点の可能性が高かったことは明白。5回以降もまだ続投させたかったということなら、手堅くバントでも良かったのではと思いますが…」(野球ライター)
試合後の報道では、強攻策についてのラミレス監督のコメントは特に伝えられていない。納得できないファンも多く見受けられた同戦での采配だが、果たして何が狙いだったのだろうか。
文 / 柴田雅人