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今シーズンは汚名返上なるか? 近年好調なあのチームも、過去10年間のプロ野球開幕戦勝率ワースト3

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 新型コロナウイルスの影響により、開幕延期が続いている今シーズンのプロ野球。今月中旬ごろから最短で6月19日に開幕するとの方針が伝えられ、各球団も徐々に全体練習を再開するなどようやく開幕が見えてきた情勢となっている。

 球界にとっての“正月”といわれることもある開幕戦は、シーズンで最もファンの注目を集める試合の1つ。当然、各球団は勝利を目指して開幕戦に臨んでいるが、中にはなかなか成績を残せていないチームもある。ここでは、過去10年間のセ・パ開幕戦における勝率ワースト3の球団をそれぞれ見ていきたい。

 「4勝6敗・勝率.400」で全体10位となったのが広島。2016~2018年にかけてセ・リーグ3連覇を果たすなどシーズンでは好成績を収めているチームだが、開幕戦に限れば5割以下と今一つの成績になっている。

 現在は2連勝中と持ち直してきているが、2011~2013年、2015~2017年にかけそれぞれ3連敗を喫するなど、一度負けるとずるずると引きずる傾向もある広島。今シーズンの開幕投手は昨年11勝のエース・大瀬良大地が務める予定だが、このままいい流れを継続させることはできるだろうか。

 「2勝8敗・勝率.200」で全体11位に位置するのは中日。過去10年の開幕戦で勝利を挙げたのは2012、2016年のみで、現在も3連敗中とかなりの苦戦を強いられている。

 中日は2013~2019年まで7年連続Bクラス(球団史上ワースト)と、シーズンでの不振も長引いている。開幕投手には昨年ノーヒットノーランを達成した大野雄大が内定しているが、8年ぶりのAクラス、そして9年ぶりのリーグ優勝に向けまずは開幕戦での連敗をストップさせたいところだ。

 そして、「1勝8敗1分・勝率.111」で全体最下位に沈んでいるのはオリックス。2010年に勝利、2011年に引き分けを記録して以降、昨年まで球団史上ワースト記録となる8連敗を喫してしまっている。

 ただ、8連敗の内訳を見ると延長での敗戦が4度、1点差での敗戦が2度、2点差での敗戦が2度と、スコアでそこまで大きな差をつけられているわけではない。今シーズンの開幕投手は昨年の最高勝率投手・山岡泰輔、最優秀防御率投手・山本由伸のどちらかになるとみられているが、どちらもタイトルホルダーなだけに負の連鎖を止めてくれる可能性は十分といえるだろう。

 以上が過去10年間の開幕戦勝率ワースト3の3球団だが、広島は5回(2勝3敗)、中日は6回(1勝5敗)、オリックスは7回(0勝7敗)とそれぞれ10年の半分以上はビジターで開幕を迎えている。プロ野球の試合は一般的に慣れ親しんだ球場でファンの大声援を受けられるホーム側が有利といわれているが、この3球団の苦戦が続いている理由もそのあたりにあるのかもしれない。

 このままの流れでいけば、約1カ月後に遂に開幕の時を迎える今シーズン。他球団も並々ならぬ思いで臨んでくることが濃厚だが、勝率ワースト3の3球団は勝利を収めることができるだろうか。

文 / 柴田雅人

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