事の発端となったのは、今月10日、小池都知事が記者団に囲まれた際、「密です! 密です! 密です!」と言いながら記者と距離を取るという場面がSNS投稿で広まったこと。手を伸ばして記者と距離を取るという、正しい行動ながらそのシュールさが話題となり、ネット上で半ば流行語化していた。
その後、ネット上ではこの一幕について、小池都知事が超能力の使い手になって記者と距離を取るといった漫画がアップされたり、リミックス音源を作るネットユーザーが出現したりしているほか、「三密ゲーム」「密ですゲーム」なるものも登場。マスク2枚のHP(ヒットポイント、ゲーム用語で「体力」の意味)で、小池都知事のイラストが描かれたパネルのようなものを避け続けるというゲームや、自身が小池都知事になり、「密です」と言いながら半径2メートル以外に人を近づかせないよう歩いていくというものも。こちらもHPはマスクとなっているが、まれに出現する安倍首相らしき人物がマスクをくれたり、お肉やお魚をゲットすることもできる。
さらに、22日には「密です3D - 密集団を解散せよ」というゲームが公開に。これまでに比べもっとも高クオリティとなっており、プレイヤーが小池都知事となり、街でおしゃべりしたりパーティーをしたりしている集団に近づき、「密です」と、集団の距離を空けさせるというもの。なぜか空を飛ぶこともできるようになっており、ネット上からは「自宅待機の時間これやろう」「これは神ゲー」「『密です』界隈は天才ばっかで驚いてる」といった称賛の声など寄せられていた。
また、このブームを受け、小池都知事は22日に応じた囲み取材の中で、「ここで私が“密”と言ったらゲームができてしまった」と言及。ネットからは、「まさか認知してるとは…!」「外出自粛を促すために小池都知事自身に実況プレイして欲しい」「もう今年の流行語大賞は『密です』でいい気がする」という驚きや面白がる声も集まっていた。
たった一言がブームを作り出した小池都知事。思わぬところで好感度を上げていたようだ。