『モーニングショー』は年間平均視聴率が9.6%(ビデオリサーチ調べ・関東地区平均)を記録し、4年連続でトップとなった。2015年スタートと後発の番組ながら、この番組が高い人気を獲得した理由として、まず挙げられるのは、コメンテーターを務める玉川徹氏の存在だろう。
「玉川氏は、テレビ朝日の社員でありながら、歯に衣着せぬコメントで話題となっています。新型コロナウイルス感染拡大の問題では、鋭い政府批判を毎日のように展開していますね。その『上から目線』のコメントは常に炎上状態と言えますが、これはあえてヒール(悪役)を演じている部分もあると言われています。柔和なイメージの羽鳥アナに対する、玉川氏のキャラが対比として際立っているのです」(芸能ライター)
さらに、今年に入っても番組は好調であろう。視聴率を底上げしているのは、ここ数か月のコロナ関係のトピックである。今や各番組に引っ張りだことなっている岡田晴恵氏を早い段階から起用し、こちらも「検査拡大」を訴えるなど、政府の方針に批判的なスタンスを展開している。
3月5日の放送で、新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正は、対応が後手後手になった政府に対する批判をかわすためではといった政治アナリストのコメントが取り上げられると、内閣官房国際感染症対策調整室のツイッターにおいて、「法律改正をする理由はそうではありません。あらゆる事態に備えて打てる手は全て打つという考えで法律改正をしようとしています」と直接反論されるほどだ。それだけ番組の注目度が高いと言える。
『モーニングショー』に対し、ネット上では「批判精神があっていいと思う」「他局が報じない内容があるのはいい」といった声がある一方で、「『コロナ不安』を煽ってるだけだと思う」「何か批判ばっかりで疲れてくる」といった否定的な声も聞かれる。良くも悪くも番組としての「個性」は強いと言えるだろう。
記事内の引用について
内閣官房国際感染症対策調整室のツイッターより https://twitter.com/kanboukansen