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ワールドシリーズ出場逃したイチロー 大幅減俸でヤンキース残留か!?

 イチロー外野手(38)が所属するヤンキースは、タイガースとのア・リーグ優勝決定シリーズで4連敗と惨敗し、ワールドシリーズ進出はならなかった。

 これで、イチローの今季シーズンが終了したわけだが、やはり気になるのは来季の去就。イチローは、今季でマリナーズと交わしていた5年契約が満了しFAとなる。果たして、イチローはヤンキースに残るのか、他球団に移るのかが大きな焦点となる。

 プレーオフ敗退が決まった後、イチローは「悔しい思いしかない。ただこういう気持ちは久しく味わっていない。短い時間でしたけれど、本来持っている気持ちを思い出させてもらった」と語った。万年下位のマリナーズ時代は優勝争いの緊張感などなく、淡々とプレーしていたイチロー。移籍したヤンキースで地区優勝、プレーオフを経験し、「ボクがアメリカに来て理想としていたものがここにある。ここでしか味わえないものは確実に存在する」とも話したイチローの心は、残留に傾いたようだ。

 現実として、マリナーズに在籍した7月22日(日本時間23日)までは、95試合出場、402打数105安打28打点4本塁打15盗塁、打率.261と低迷し、限界説も飛んだ。ところが、ヤンキースに移籍してからは、67試合出場、227打数73安打5本塁打27打点14盗塁、打率.322と、飛躍的に成績が向上した。シーズン通算安打は178で、昨年の184を下回り自己最低(MLB)となったものの、通算打率は.283で、昨年の.272を上回った。

 イチローの働きについて、ブライアン・キャッシュマンGMは「本当に大きく貢献してくれた。グラウンドでもクラブハウスでも好影響を与えた」と評価した。ただ、今後の交渉に関しては「ほかのFA選手とともにオーナーと将来の計画について話し合う」と明言を避けた。

 球団がイチローに残留要請を行うかどうかは、他の外野手との兼ね合いがあり、その動向を見極めてからとなりそう。ヤンキースでイチローは主に左翼を守ったが、このポジションには本来、ブレット・ガードナー(29)がおり、故障が癒えれば、イチローが守る場所はなくなる。しかし、FAとなる正右翼手のニック・スウィシャー(31)が、年俸の大幅アップと複数年契約を求めるとみられ、交渉は決裂し退団が濃厚とみられている。そうなれば、イチローが守るポジションが空くことになる。スウィシャーに限らず、レギュラークラスの外野手が流出することになれば、イチローの力が必要になってくる。

 ただし、球団は残留要請をするとしても、大型契約を結ぶ考えはない。イチローの今季年俸は1800万ドル(約14億2700万円)といわれているが、提示されるのは400万ドル(約3億1700万円)〜500万ドル(約3億9600万円)程度とみられている。イチローは10月22日で39歳となり、若返りを図るチーム方針に合致はしないが、“単年”での契約なら問題はない。

 スポーツジャーナリストのA氏は「状況的には、ヤンキースがイチローに残留を求める可能性は高くなったとみていいでしょう。問題は約4分の1になる大幅減俸を受け入れるかどうかですが、FA権を行使しても、他球団も同程度の条件しか出さないと思います。そうであれば、優勝争いができるヤンキースに残留する道を選択するのではないかと予想しています」と語る。

 球団の意向次第ではあるが、来季もイチローがヤンキースのユニフォームを着ている可能性が高くなったといえそうだ。
(落合一郎)

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