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虎が吠える 佐山サトル見参!!(9) 初代タイガーが支持されたワケ

 リアルとは本物ということだ。プロレスでいえば本格派ということ。本格派とはストロングスタイルをいう。チャラチャラした演劇か、相手が手伝わなければできない技やタイミングなど、バレバレの“三流芝居”像とは程遠い。

 どんな真剣な顔をして飛んでも、本格派から見ればお笑いにしか見えないのだ。有り得ない派手な技を喜び、わざとらしいマイクパフォーマンスで、歓喜させようとする程度の低さ。本物を知らない観客はその場では喜ぶ。飛んでもそれが勝負上なら構わない。
 タイガーマスクへの支持は技をやったからではない、ストロングスタイルの中だったからである。タイガーマスクは新日本の結晶なのだ。15年も前から私の本業は精神武道をつくる武道家である。ルールをつくって選手をつくり試合を行うという簡単な物ではない。武道の真実を突き詰め一生をかけて創り上げる精神世界である。

 ストロングスタイルという新日本の環境がなければ絶対にできなかった。また25年も前からは今の総合格闘技をつくってきた。私の格闘生活は35年のつもりだ。では今プロレスがどう言われているか知っているだろうか? こちら側から言われている言葉を言ってあげよう。
 「プロレスってただのショーでしょう。どうせ強くも何ともない」格闘家達は応える。「あたりまえだろう。受け身とかはすごいけど、ただの見せ物だよ」
 OBとして情けない! 受け身は3カ月も訓練すれば誰でも身につく。実際、新日本ではちょっとやり後はセメントだった。私は科学に着目した真武道の世界に、ほとんどの時間を割いている。人生をかけた集大成は、もうすぐ一般の人に新型武道として現れる。
 世界が恐れるだろう。礼儀正しく穏健であり、義に対しては絶対に退くことのない戦闘態勢を持ち合わせ、死んでも弱さにヒビくことはない。科学的に変性意識(自己催眠)まで深く研究しつくしつくられた無意識人格は、戦国時代のサムライそのものである。
 弱さにヒビいたり、悩んだり、プレッシャーにつぶされそうな時はいつでも来なさい、科学真武道が無意識を変えてあげよう。

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