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石原都知事皮肉った芥川賞作家・田中慎弥氏が2週間で2100万円を荒稼ぎ!?

 さる1月17日に第146回芥川賞を受賞しながら、不機嫌会見で一躍有名人となった田中慎弥氏(39)。その受賞作「共喰い」を発行する出版元の集英社が2月9日、同書の発行部数が20万部に達したことを発表した。

 初版は3万5000部だったが、予約が順調なことから、1月19日に1万5000部の増刷を決定。早めに売り場に並んだ東京都内の一部大型書店の売り上げも好調だったことから、さらに5万部を追加し、発売前の同月27日の時点で計10万部に達していた。その後も飛躍的に部数を伸ばし、同月31日に18万部となり、6刷目でついに20万部に到達した。発売からわずか2週間での20万部発行は異例のスピード。同社が最近発行した文芸書での20万部超えは、昨年9月9日に発売した東野圭吾氏の「マスカレード・ホテル」(現在4刷、35万部)以来。

 同書の価格は1050円(税込)で、契約内容にもよるが、仮に印税1割として、田中氏は2100万円を荒稼ぎしたことになる。これまで、就職はおろかアルバイトの経験すらないという田中氏にとっては、たった2週間でとんでもない大金が転がり込むことにった。

 田中氏は選考委員だった石原慎太郎都知事が「バカみたいな作品ばかり」と発言したのに対し、受賞会見で「4回も落っことされて、断っておくのが礼儀。断ったりして気の弱い委員の方が倒れたりしたら、都政が混乱するので。都知事閣下と東京都民各位のために、もらっといてやる」と皮肉った。石原都知事が「読み物としては読めたけど、ある水準に達していない。○×△で△を付けた」と田中氏の作品を評すると、「石原慎太郎に評価されたくない。どうせなら×をつけてほしかった」とやり返して、石原都知事とのバトルが話題になっていた。

 「共喰い」は性行為の際に女性に暴力を振るう父を持つ17歳の少年が、自身もその習性を受け継いでいることを知り、恐れおののく逃げ場のない濃密な血と性の物語。
(蔵元英二)

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