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地底湖で姿を消した大学生、事件後に本人のmixiアカウントが書き換えられた理由とは【未解決事件ファイル】

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画像はイメージです

 2008年1月5日、岡山県新見市にある地底湖で、当時21歳の高知大学生Aさん(男性)の行方が分からなくなる事件が発生した。水深32メートルを超える国内屈指の湖で一体何が起きたのか。被害者のmixiアカウントが何者かに書き換えられるなど不可解な謎を残したまま、2019年現在も事件は未解決のままである。

 事件が起きたのは、県内屈指の規模を誇る洞窟「日咩坂(ひめさか)鍾乳穴(かなちあな)」。入り口から最深部までの奥行きが1キロ以上にも及び、県の天然記念物に指定されていた。

 同日、中国地方の大学が集まって開かれた合同合宿に参加していたAさんは、午前11時30分ごろに5人のメンバーと共に鍾乳穴に入洞。険しい洞窟の道のりを進み、入洞から約3時間後に問題の地底湖へ到着した。

 一般的に地底湖は洞窟の中に存在し、海との連絡がない水のたまり場のため、流される心配はないとされる。しかし、緊急時の対応に時間がかかるため、入洞届が必要となる場合が多い。実際に鍾乳穴でも入洞届の提出が義務付けられていたが、Aさんのグループは出していなかったという。

 地底湖に到着後、Aさんは調査のために一人で湖に降りていく。Aさんは命綱をつけずに着衣のままの状態だったが、時おりAさんと他のメンバーは声を掛け合いながら岸壁の調査を進めていたそうだ。しかし、突如Aさんからの反応が途絶えてしまう。

 異変を察知した他の4人は全員で洞窟を脱出し、警察へ救助要請を出すことにした。午後6時15分、メンバーの一人から通報を受けた地元警察がすぐに救助活動を開始する。救助活動は県警の他にサークルOBも参加し、夜通しの作業となった。

 しかし、狭い洞窟の中では満足に機材を運ぶ事も出来ず捜索は難航する。救助活動は6日間に渡って行われたが、Aさんの発見には至らないまま、二次災害への懸念もあり、1月10日に捜索は打ち切られてしまう。結局、2019年9月現在もAさんの行方は掴めていないままだ。

 地底湖で大学生が行方不明になるという衝撃的なニュースは、当時のネット上でも大きな話題となった。中には、Aさんや探検サークルメンバーのSNSを調べる者も現れ、不可解な痕跡が発見された。

 捜索活動が行われている最中のことである。Aさんのmixiアカウントが何者かにログインされ、ハンドルネームが変更された他に、全ての日記が削除されていたのだ。mixiは当時日本で流行していたSNSの一つで、コミュニケーションツールとして多くの人が利用していた。mixiにログインするには、登録されたメールアドレスとパスワードを入力するか、情報を記録した本人の携帯電話かPCが必要になるため、Aさんと近しい人物が操作した可能性が高いとされる。

 さらに、Aさんが所属していた洞窟探検サークルのHPから部員名簿や活動内容が次々と削除された。事前にHPを閲覧していた人によると、探検サークルでは、地底湖の対岸の壁面にタッチして戻るという習慣があったことや洞窟内でケーキを食べたりするなどの不適切な行為の数々が記されていたという。事件とは直接関係ないものの、炎上を避けるために削除したのか、何か事件と関係ある情報を隠ぺいしようとしたのかは分かっていない。

 Aさんが行方不明になった時に、他のメンバーが誰一人残らずに脱出したこと。その際、崖を登るためのワイヤーを撤去していたという不可解な点も残されている。また、Aさんのmixiアカウントやサークル公式HPの情報が書き換えられた点についても、具体的な説明はないままだ。他にもまだ明らかにされていない真実があるかもしれない。

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