今年上半期は既報のとおり、テレビ朝日に押され気味。また日テレにも負け、フジは3位に転落した。一昨年までは視聴率三冠王を続け、肩で風をきっていたフジだったが環境が一変している。
4月ドラマではオダギリジョー『家族のうた』が3%台と低迷。打ち切りとなり、現場テコ入れが急務となっていた。
「昨年6月に就任した編成制作局長はついていません。フジの韓流押しに対する抗議デモがあり、続いて日テレに視聴率三冠王をもっていかれた。今回、大多亮、亀山千広の両エースが常務昇格にともなう異動ですが、実情は視聴率がとれなくなったドラマ部門のプロデューサーの入れ替えです」(フジテレビ関係者)
同時に、『家政婦のミタ』の大ヒットで日テレとのパイプが太くなった松嶋菜々子を囲い込め、とトップから指示が下されているようである。
「フジは10月改編で、木村拓哉と松嶋菜々子の共演でゲックドラマ(月曜夜9時放映)を予定していた。ところが、キムタクのスピード違反でゲックのスポンサーであるトヨタがキムタクを敬遠。企画が宙に浮き、スケジュールが空いた松嶋が日テレの誘いに乗っているという。水曜夜10時枠ですが、あくまでもこれは内定。もともとフジは10月ドラマで松嶋のスケジュールを仮押さえしていた。だから、新体制の制作現場の使命は、秋ドラマで松嶋を取り返すことです」(前出・関係者)
ひさびさのプロデューサー大規模人事だが、実際にカンフル剤になるか、注目される。(編集長・黒川誠一)