海外ニュースサイト『Hindustan Times』と『A Trend Hub』は4月19日、インド・ウッタル・プラデーシュ州に住む42歳のシングルマザーが、15歳の娘の交際に反対し、娘を殺害したと報じた。報道によると、母親は、彼氏と頻繁に会い、家を空けることが多い娘に以前から腹を立てていたという。娘を彼氏から引き離そうと、3カ月の間に8、9回ほど引っ越しをしたが、娘は彼氏と会うことをやめなかった。母親は交際を巡って娘と大喧嘩をした際、言うことを聞かない娘に対する怒りを抑えられず、娘の首を絞めて殺害したという。
その後、母親は17歳の息子と協力して娘の遺体を隠そうと計画。遺体を大きな袋に入れ、母親は息子とともに自転車で遺体を捨てる場所を探したそうだ。しかしビニール袋から遺体の足が飛び出しているのを隣人が目撃。隣人が警察に通報し、母親と息子は逮捕された。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「交際に反対していたとしても、殺すなんてあり得ない」「今は15歳でも恋人がいるのが普通。親なら見守るべき」「息子に妹の遺体を捨てる手伝いをさせたのも残酷」などの声が挙がっていた。
世界には子供の交際が気に入らず、親が我が子や恋人を傷つけた事件が他にもある。
2015年2月には、中国・湖北(こほく)省で、当時18歳の娘の交際に反対した両親が、娘を約6年間、納屋に閉じ込めていたとして逮捕された。発見された時、娘は24歳になっていた。18歳当時、娘には彼氏がいたが、両親は娘の彼氏を気に入らず、娘が彼氏に会えないように納屋に閉じ込め、外側から鍵をかけて出られないようにしたそうだ。両親は隣人らに「娘は外に出たくないから納屋にいる」と説明していたが、両親の行動を不審に思った隣人の一人が警察に通報したことで事件が発覚。両親は逮捕された。
また2016年4月には、ジンバブエ・マニカランド州に住む父親が、当時16歳の娘の交際に反対し、娘の彼氏を殺害して逮捕された。父親は、娘の彼氏が娘の部屋に遊びに来ていたところに押し入り、ナイフで彼氏の腹部を刺して殺害した。殺害時、娘はたまたま部屋にいなかったが、不審な音に気付いて部屋に戻ると、彼氏が殺害された悲惨な現場が広がっていたという。その後、父親は逮捕された。警察の調べによると、父親は以前から娘に性的虐待をしており、彼氏に対して強い嫉妬心を持っていたそうだ。
親が子供のことを想うがあまり、子供の恋人に対して負の感情を持つこともあるかもしれない。だが、子供や交際相手を傷つけても子供の気持ちを変えることはできないのだ。子供が選んだ恋人との幸せを願うことも、時に親として必要なことだろう。