「言えるものならポプラ社さんには小説と言いますか、文壇をバカにしてませんか? と言ってやりたいですよ。買って読ませて頂きましたが、これが大賞作品なのかと疑問を感じます。出来レースと叩かれても仕方ないでしょう」(中堅出版関係者)
「仮にこの内容で、水嶋ヒロさん以外の一般人の方が著者であったならばポプラ社さんは本当にこの作品を大賞として選びましたかね? やはりその点に興味が尽きません。口コミで評判になった等ではなく、どう分析しても水嶋ヒロさんのネームバリューだけで部数が伸びていっているという印象が否めないですね」(文芸評論関係者)
「ポプラ小説大賞は過去5回のうち、第一回以降大賞受賞作品がありません。該当作品なしという形で発表されています。では、大賞が存在しなかった第2、3、4回において応募された作品は水嶋さんの作品には及ばないものばかりだったんでしょうか? 可能であれば過去にポプラ社小説大賞に応募された作品全てを拝読してみたいです」(出版社OB)
「言うなれば、この作品はある種のタレントグッズですよね。どう考えても文芸作品とはまるで異なる注目のされ方がなされています。広告展開もやはり水嶋ヒロのネームバリューが全面的に押し出されています。今後、小説というジャンルにも大きな変化が起きるかもしれませんね。私は他社が二番煎じに走るのを危惧しています。タレントの企画モノ小説が濫造されるのではないか、とね。小説ではありませんが、第二の水嶋ヒロ現象を狙って、出版社からタレントに書籍執筆を持ちかける企画展開を狙っているケースも既に存在しています」(文芸雑誌編集)
「小説の売れ行き、売り方が大きく変わる契機かもしれません。小説の内容の評価よりも、誰が書いたのかに注目が集まり、作品出版の可否の決めても著者のネームバリューになっていくのでは? 純粋な文学と水嶋ヒロパターンが二極化していくことも想定されます。しかし、悲しい事ではありますが売上の部数において勝者となるのは圧倒的に後者でしょう」(中堅出版関係者)
色々な意味で水嶋ヒロは出版界に衝撃を与えたようだ。