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書評「天下取り採点 戦国武将205人」新人物往来社編・発行

 「天下取り採点」と称して205人の戦国武将の業績を採点し、通信簿をつけてみようという大胆な試みをした一冊。採点者は研究者をはじめとしたいわゆる「識者」の方々で、戦国時代を代表するオールスターが識者からどのように評価されているのか、これを知るだけでも戦国マニアにはたまらない内容だろう。

 作中の最優秀武将は加賀100万石の祖・前田利家。評定平均(5段階評価)は4.88と政治力を除くすべての項目でオール5を達成した安定感は秀逸だ。ちなみに4.75点で2位に並んだのは徳川家康、北条氏康と何とも妥当(?)な結果で、信長は人望の項目で低評価を受けているのが面白い。
 ひいきの武将をやり玉に「いやいや、それは違うだろ」とツッコミを入れるもよし。本書をたたき台に自分なりの「戦国武将通信簿」をつけてみるのも歴史ファンの醍醐味かもしれない。雑学ブームと相まって、手元に置いておけば役に立ってくれるだろう。(税別1500円)。

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