ダルビッシュ有投手(レンジャーズ)は右ヒジの手術を受けて、今季は絶望的。黒田博樹投手(前ヤンキース)は日本球界に復帰。さらに、岩隈久志投手(マリナーズ)は右広背筋痛で故障者リスト(DL)入りしてしまった。
川崎宗則内野手(ブルージェイズ)、藤川球児投手(レンジャーズ)、和田毅投手(カブス)はマイナー暮らし。現在、メジャーでバリバリ働いているのは田中将大投手(ヤンキース)、上原浩治投手(レッドソックス)、田澤純一投手(レッドソックス)、青木宣親外野手(ジャイアンツ)のわずか4人だけなのだ。
そんななか、一筋の光明が走った。ヤンキースからFAとなり、今季マーリンズに移籍したイチロー外野手にスタメン出場の機会が巡ってきたのだ。
マーリンズの外野陣は、左翼がクリスチャン・イエリッチ、中堅がマーセル・オズナ、右翼がジャンカルロ・スタントンと若手3人でガッチリ固定されており、イチローはあくまでも“4番手外野手”の立場。
そのため、イチローは開幕から主に代打起用で、ファンをやきもきさせていたが、ここにきて、チャンスが到来した。左翼手のイエリッチが軽度の椎間板ヘルニアを発症し離脱。15日間の故障者リスト入りした。
慣れない代打では、なかなか結果が出なかったイチローだが、4月21日(日本時間22日)のフィリーズ戦から、スタメン出場。これで調子を取り戻したイチローは26日(同27日)のナショナルズ戦では、4打数2安打のマルチヒットで、通算46打数14安打2打点0本塁打で、打率を3割台(.304)に乗せた。
イエリッチの復帰は最短で5月5日(同6日)だが、故障箇所がデリケートな部分であるため、長引く可能性もある。故障者次第ではあるが、イチローのスタメン出場が続く間は、野球ファンの溜飲を下げてくれそうだ。
(落合一郎)