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社会 2009年03月17日 15時00分
永田町血風録 国民のホンネは「選挙より生活」
金融不安の再燃や景気の先行き不透明感など、懸念材料だらけの経済界。それに輪をかけているのが、二階俊博経済産業相の西松建設に絡む献金疑惑だ。 担当大臣の身辺がこんなていたらくでは、国民も定額給付金を貰ったくらいでは金融不安同様に安心はできない。しかも、東証では終値がバブル後、最安値を記録。金融不安に加えて、政情は不安定極まりない。国民の間に、フラストレーションがたまるばかりなのだ。 経済と政治が連動することは日本だけでなく、世界各国も同じ。しかもそういう場合、大抵、汚職が絡む。今回の西松建設問題は、下請け社員を使って献金を装ったり、パーティー収入を偽装したりするなど、まさに犯罪行為に等しい。 そんな出口の見えない状況を、さらにややこしくしたのが検察の捜査見通しについて、自民党議員への波及を否定したことで集中砲火を浴びている漆間巌官房副長官。警察庁外事第一課長を経て、大阪府警本部長時代には元日本赤軍幹部の重信房子の逮捕など、大きな事件に関与していた。 「当然のように警察関係者には顔が利く。しかも情報は取れる。そんな立場で知り得た情報をオフレコとはいえ数多くの記者の前で喋(しゃべ)れば、必ず外に漏れてしまうことぐらいは知っていなければ、官房副長官は務まらない」(民主党元議員) また、金融アナリストは代議士先生を、こう皮肉る。 「自民党の国会議員というのは、ちょっと偉くなると、すぐに余計なことを喋る。麻生首相も言わなくてもいいことをペロリと喋る。だから信用が置けない、と支持率は上がらないんだ。その麻生のところで、またいろいろな事件や事故が起き始めると、経済はことのほか敏感になる。当然のように26年ぶりの低水準になってしまった」 前出の民主党元議員が言う。 「両党とも、ここらあたりで仕切り直ししてはどうかね。民主党の顔は小沢一郎ではなく、自民党も麻生太郎をすげ替えないと選挙は戦えないよ。国民は選挙のことよりか、雇用問題を含む最悪の社会状況をなんとか払拭(ふっしょく)してほしいという気持ちの方がはるかに強い」 選挙は、二の次なのだ。口を開けば、解散総選挙と叫んでいた民主党の鳩山由紀夫幹事長も、このところ選挙のセの字も言わなくなったのも無理からぬことか…。 大阪で大相撲春場所が始まった。相撲になぞらえれば自民VS民主ががっぷり四つに組む選挙戦も予想されたが、土俵さえつくれそうにない。 国民の最大の関心事は生活をどうにかしてほしいということ。それを第一にうたった、どこやらの政党も意気消沈ぎみ。バブル後初の金融不安は、いつ解決のめどが立つのやら。これこそ政治家が、与党野党を離れてやらなければならない喫緊の課題だ。(文中敬称略)
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社会 2009年03月17日 15時00分
政府有識者会合に竹中平蔵氏参加拒否 麻生首相“批判勢力”取り込みに失敗
政府は16日夜、民間の知恵を拝借する「経済危機克服のための『有識者会合』」を首相官邸で開いた。19日をのぞく21日までの5日間で、各界の第一人者83人から意見を聞く予定。麻生太郎首相の号令で、政府に批判的な有識者にも声をかけたが、小泉元首相のブレーンだった竹中平蔵・慶応大教授には参加を拒否された。意見は聞きっぱなしで提言などをまとめないため、その効果には疑問符をつけざるを得ない。そのうえ批判勢力取り込みにも失敗、グダグダのパフォーマンスに終わりそうだ。 会合は環境や社会保障、雇用など10のテーマ別にテーブルを設け、麻生首相や与謝野馨財務相ら関係閣僚と計83人にのぼる各界の第一人者が集中討議する。しかし、1人当たりの持ち時間はわずか10分程度。どこまで突っ込んだ意見交換をできるかは甚だ疑問であり、ただ意見を聞くだけに終わる可能性が高い。 そんな会合への出席を打診された竹中氏は、やはり断ってきた。「麻生首相とは考えが合わない」とけんもほろろだったようだ。竹中氏は小泉元首相のブレーンであり、是非はともかく“聖域なき構造改革”を推進してきた立場。当然ながら麻生政権に対しては「改革をとん挫させた」と批判的論調で、それゆえ竹中氏が参加すれば批判勢力取り込みに弾みがついた可能性もあった。 小泉元首相が「笑っちゃうくらいあきれている」とまで麻生氏を批判したように、竹中氏もまた意見してどうこうなるレベルではないとの認識なのだろう。会合の実りが期待できないばかりか、パフォーマンスとしてもひどい有り様となった。 さて、初日となった16日夜の会合には、学者8人が参加。麻生氏は冒頭「デフレ下の世界同時不況で日本の実体経済にも大きな影響が出ている。異常事態には異例の対応が必要で、永田町や霞が関には意見を政策に生かしたい」と訴えた。 政府は、有識者の意見を「有効」と判断すれば、今後政府・与党で取りまとめる追加経済政策に反映させるという。麻生氏は各分野の第一人者を集めることですっかり満足しており、「オールジャパン」(首相)と位置付けている。オールジャパンと呼ぶにふさわしいのメンバーを集められたとしても、ヘボ監督では結果は見えたようなもの。要は麻生政権の経済運営に「お墨付き」がほしいだけなのだ。 会合では、伊藤元重東大大学院経済学研究科長が高齢者貯蓄を景気刺激に活用するため「年限を区切って贈与税の免除を認めるべきだ」と提案。リチャード・クー野村総合研究所主席研究員は大規模財政出動を訴えた。
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芸能 2009年03月17日 15時00分
玉木宏&北川景子熱愛説浮上
女優の北川景子(22)にイケメン俳優の玉木宏(29)との熱愛説が浮上している。これまで北川とうわさされた相手は、同年代が多かったが、7歳年上の玉木とは、果たして本当に交際しているのだろうか? 「北川の場合、不思議なのは、男性スキャンダルが出ても全く人気やイメージがダウンしないところ。本人も全く報道を気にしていないようです」(民放のドラマ制作関係者) 北川の男性遍歴はなかなか派手だ。 「同じ明治大学で、NEWSの山下智久とのプリクラがネット上に流出したのをはじめ、嵐の松本潤、サッカー元日本代表の中田英寿氏、最近では昨年の春に俳優の木村了との“お泊りデート”を報じられた。木村とは続いていると思っていたが…」(写真誌記者) そんな北川の新たな恋のお相手として浮上したのが、人気俳優の玉木だ。 「北川と玉木は、今年6月に公開を控えている映画『真夏のオリオン』で共演。北川は玉木演じる主人公に思いを寄せる役だったんですが、実生活でもそうなったということでしょうか」(映画プロデューサー) 2人の“密会”は半ば事務所も公認だったといううわさもある。 「撮影は昨年9月に終了したが、10月から昨年末にかけて何度か密会していたようだ。互いの事務所スタッフが密会場所まで送り迎えしていたという話もあるので、うわさを聞きつけて張り込みしようと思ってもガードが固く難しかった」(先の写真誌記者) 玉木といえば、昨年春、交際していた歌手の島谷ひとみとの破局が発覚。その後、恋のうわさは聞こえてこなかったが、それもそのはず。 「とにかく多忙。島谷とは知人の紹介で知り合い、おととしの9月ごろから交際していたが、デートしたのは数回だったのでは。所属事務所は『今が売り時』と考えて、スケジュールをバンバン入れている。島谷との交際が発覚した際は、かなり対応に困っていたので、事務所サイドも熱愛が表ざたになることは嫌でしょうね」(芸能ライター) 果たして北川との関係がどこまで発展したか気になるところだが、すでに破局している可能性もある。 「玉木は、昨年末までは、映画の撮影を終えてひと段落し、スケジュールが空いていたが、今年に入ってからはスケジュールがギッシリ。デートするひまもないはず。一方、北川もまだまだ結婚などは考えてないようで、深い恋愛をする気はない」(同) 発覚すれば、美男美女の大型カップルだが、関係が気になるところだ。
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芸能 2009年03月17日 15時00分
人物クローズアップ 腐男塾
日本テレビの人気アニメ「ヤッターマン」の主題歌を歌っている話題の7人組美少年ユニット、腐男塾。18日に第2弾シングル「俺の空」(インペリアルレコード)が発売される。新人2人が加入して、さらにパワーアップしたメンバーに現在の心境を聞いた。 −−いよいよ新曲が発売されますね。 紫集院 「去年9月にリリースしたデビューシングル『男坂』よりメッセージ性が高い、明るくてさわやかな曲になりました。人間の心の中って晴れたり曇ったり。でもみんな、いつかは夢や希望をかなえようと前向きに思ってる。こうしたメッセージを込めて、どの年代の方々にも共感してもらえるような感動を与えられる歌だと思います」 −−どんな感じの曲なんでしょう? 青明寺 「『男坂』よりポップな感じかな。作詞作曲は前作に続きジャジィはなわ、振り付けも同じ前田健さん。自分の中では今までの中で一番好きな曲かも知れない。特にお気に入りの一曲です」 −−新曲のCDには「ヤッターマンの歌」がカップリングされてます。 武器屋 「おれたちの活動に関す夢のひとつが、アニメソングのCDを出すこと。ヲタクの属性がアニメの自分としては信じられない快挙なんだ。この歌は歴史があるだけに人気も高いから、歌えることに塾生全員が喜んでるよ。それだけに命をかけて燃え尽きるまで、気合をナミナミと入れ過ぎた感じで、ものすごい歌になって(笑)。パパやママもお子さんと一緒に歌って、ヒーローってカッコイイなって思ってもらえれば。それこそ腐男塾の目標『SPACE・PEACE(宇宙平和)』達成に近づけるんじゃないかな」 −−今回も発売に合わせて「腐ベント・サーキット」やりますね。 緑川 「『男坂』のときもサーキットやったんだけど、ライブイベントやりながらだったんでスゴイことになって。目が回って体力を消耗したなぁ。今回は気合を入れて体力つけて臨みたいと思います。自分たちを見てくれる人たちと触れ合える機会だけに、感謝の気持ちを目一杯伝えたい。『俺の空』にもおれたちが伝えたいことが込められているし、やはり『SPACE・PEACE』に近づける曲だと思っているよ」 −−イベントが始まるまで不安ってあるものですか? 緑川 「まったく一寸先は白紙の状態なのがおれら(笑)。CD一枚一枚に全力投球だし、今回のサーキットも全力勝負。レコード会社からプレッシャーかけられて、いつも後がない気持ちで常に不安を抱えている状態。でも、それがメンバー全員ガッチリ円陣を組んで、団結につながる力になってると思うんだ」 −−去年3月にザン・黄更城(きさらぎ)が卒業して以来5人で活動してきた腐男塾に、このたび新人2人が入部しました。 流原 「おれは人とたわむれるのが好きじゃなかったけど、ある理由があって入ることになって。実際やってみたらええんちゃうかなと。入部の経緯は新曲に付いている特典DVDに収録されてるんで、見てもらえたら分かると思うわ」 彩黄 「私って友達がいたことなくて、初めて仲間ができてうれしいです。そのいきさつは大爆笑ものです。DVDに入っているのでご覧下さい」 赤園 「2人が入って、より強力にパワーアップしたと思う。それぞれ個性は強いけど人数が増えて華やかになったし、よけい目に付くしね。ライブのビデオを見返したけど、7人になったら迫力が違うなぁって実感しました」 青明寺 「後輩2人は初めてダンスにチャレンジしたんだけど、ライブの前日に振り付けを寝ずに覚えてきて。それを見た先輩5人も“これは負けられない”、“できなきゃいけない”って空気になって(笑)。自分たちもプロモーションビデオの撮影ギリギリまでレッスンを続けて。だからこそ、みんな短い時間で頑張れたんだなって思うんだ」 −−最後にメッセージを。 武器屋 「俺達の夢は広がっている途中。次はオリジナルのアニメソングも歌いたいし、歌番組にも出たいし、ツアーもやりたいし、大みそかにはカウントダウンライブもやりたいし…。そのすべてが『SPACE・PEACE』につながっているんだ」 紫集院 「『俺の空』を聞くと心が清くなって争いごとがなくなる…そういう“力”を持った曲。みんな聞いてくれたら宇宙平和が実現すると思うよ。誰しも心の中に弱い部分を抱えてる。おれたちだって自分たちの弱いところをさらけ出している。でも、仲間を信じられることで優しい気持ちになれる。だからこそ、この歌を一人でも多くの人に届けたいんだ。ぜひ、腐ベントに来て歌を生で聞いて、CDを手に取ってみてください」○「俺の空」発売記念「腐ベント・サーキット」17日午後7時 HMV渋谷18日午後7時 秋葉原石丸電気SOFT119日午後6時30分 つくばクレオスクエアキュート20日午後1時・4時 イオンレイクタウンMORI木の広場21日午後12時30分・3時 東京ドームシティ ラクーアガーデンステージ22日午後1時 東武百貨店・午後4時 池袋サンシャインシティ<プロフィール>ふだんじゅく 中野腐男子学園にあるヲタな部活。合言葉は「ワン腐オール・オール腐ワン」。部員は現在7人。紫集院曜介(しじゅういんようすけ)=部長、武器屋桃太郎(ぶきやももたろう)、緑川狂平(みどりかわきょうへい)、青明寺浦正(せいみょうじうらまさ)、赤園虎次郎(あかぞのこじろう)、流原蓮次(るはられんじ)、彩黄寛兵衛(さいきかんべえ)。 同じく中野を拠点に活動中のヲタドルユニット「中野腐女子シスターズ」と同一視されがちだが、あくまで別物。プロデューサーは芸人のはなわ扮する“ジャジィはなわ”で、メンバーは7人。乾曜子(よきゅーん)=リーダー、喜屋武ちあき(きゃんち)=キャプテン、京本有加(きょも)、浦えりか(うらぁ)、虎南有香(コナン丸)。去年3月15日に卒業したスザンヌ(ザンス)に代わり、原田まりる(まりるん)と新井寛乃(ぴろ)が新加入。
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芸能 2009年03月17日 15時00分
シネマレビュー「ワルキューレ」
3月20日(金・祝)TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー 配給/東宝東和 公式サイト http://valkyrie-movie.net/ シュタウフェンベルク大佐は、国家に忠誠を誓った誇り高き軍人。悪行を重ねるヒトラー独裁政権に絶望し、祖国の未来のためにも何らかの手を打たなければならない、という思いに駆られていた。ある日、彼は自宅でワーグナーの「ワルキューレの騎行」を偶然耳にし、大胆な計画を思いつく。それはドイツ国内での有事の際に反乱勢力を鎮圧する〈ワルキューレ作戦〉という既存のオペレーションを利用して、ヒトラー暗殺後のベルリンを掌握し、ナチス政権の転覆までも一気に成し遂げるというものだった…。 シュタウフェンベルクは、戦後のドイツでは反ナチス運動の英雄であると賞賛されている。彼は、ヒトラー暗殺計画の中で最もスケールの大きな計画を実行したのである。ブライアン・シンガー監督は、彼とその作戦をできるだけ多くの人に知ってほしかったようだ。80億円以上という多額の製作費をかけ、彼の役にトム・クルーズを据えて再現した。 楽しむためではなく、知識の吸収のために観る作品といえる。
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スポーツ 2009年03月17日 15時00分
ボクシング 帝拳ジム4人目の世界王者を狙う佐藤が絶倫パワーで王座奪取を誓う
東洋太平洋ミドル級王者の佐藤幸治(帝拳)が16日、都内のホテルで会見し、現地時間4月25日にドイツ・クレーフェルトでWBA同級王者のフェリックス・シュトルム(ドイツ)とタイトルマッチを行うことを正式発表した。同ジムは4人目の世界王者誕生を狙うことになる。佐藤の売りは類まれな絶倫パワーだ!? 帝拳ジム第4の男が偉業達成に挑む。 約2カ月前に王者シュトルム陣営からオファーがあったという佐藤は「ぜひやらせてください」と世界タイトル挑戦を即決した。 鼻息は荒い。同階級は1995年12月に竹原慎二が王座奪取して以来、日本人でベルトを巻いた者はいない。もし佐藤が勝てば、史上2人目の王者となる。「チャンスを生かさないと意味がない」と意気込む。 佐藤の世界初挑戦には帝拳ジムの新記録もかかっている。 現在、同ジムにはWBAスーパーフェザー級王者ホルヘ・リナレス、WBCスーパーバンタム級王者の西岡利晃、同フェザー級王者の粟生隆寛と現役世界王者3人が在籍している。同一ジムに3人の世界王者が所属するのは、過去に93年に鬼塚勝也、勇利アルバチャコフ、オズルベック・ナザロフを擁した協栄ジムがなし得たのみ。4人目となれば、日本のボクシングジム史上初の快挙となる。 「僕が4人目(の王者)になれるように頑張ります」(佐藤)と“帝拳カルテット”の結成を宣言した。 準備は着々と進んでいる。17日には渡米し、米ラスベガスで2、3週間のキャンプを張る。世界各地から集まる強豪と週5日のペースでスパーリングを行う予定だ。 世界戦を戦い抜く体力をつけるため、体のケアにも気を遣っている。現在は、4000円の着圧式くつ下で疲労回復をはかる。さらに食事でもスッポンスープやうなぎの白焼きなどを食べ、「体が軽い。減量中は動くのがつらいものだけど、(食べることで)普通に動けるようになる」と驚異の回復力を実感している。 「(シュトルムは)アマチュア上がりで(試合運びが)うまいという印象があります。テクニックで勝てるとは思っていません。やはり倒すしかない」 14戦全勝、13KOと強打を誇る佐藤は、滋養強壮パワーで世界獲りを狙う。 また、この日はスパーリング中に負傷して試合が延期となっていたリナレスが、同級12位のホサファト・ペレスを相手に初防衛戦(5月9日=現地時間、米テキサス州)を行うことも発表された。
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スポーツ 2009年03月17日 15時00分
ZERO1 曙が“ホーム”で至宝挑戦誓う
ZERO1毎年恒例の奉納プロレス(29日、東京・靖国神社相撲場)に2年連続参戦することになった曙が16日、ゼロワンの至宝奪取を狙っている。 大相撲時代から奉納相撲で何度も訪れており、曙にとって、靖国神社の土俵は“ホーム”といえる。2年連続の参戦が決定し「去年はタッグで今年はシングル。存分にZERO1のリングを楽しみたい」と意気込む。 視線の先にはベルトも見据えている。「スペシャルマッチはもうたくさん。今年こそはどんな団体でも、ベルトに挑戦したいと思っている」。大谷晋二郎が保持する世界ヘビー級王座に照準を定めた。 奉納プロレスでは佐藤耕平との一騎打ちを行う。「チャンスを無駄にしたくない。印象を強烈に残すつもりでいる」と、この一戦で挑戦を猛アピールするつもりだ。 現王者の大谷は同大会で崔領二と3度目の防衛戦が決定した。「曙選手が狙いたいっていうなら、こっちもワクワクする。大歓迎。今年中に30回防衛してやる」と3度目の防衛を果たし、曙の挑戦を受けて立つ構えだ。 曙が1年ぶりにホームで大暴れする。
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レジャー 2009年03月17日 15時00分
スプリングS(JpnII、中山芝1800メートル、22日) 公営出身の雑草イグゼキュティヴが殴り込み
皐月賞戦線も終盤戦に突入。今週は中山競馬場で最後の3議席をかけたTR「第58回スプリングS」(JpnII、芝1800メートル、22日)が行われる。それに“帳尻”を合わせるかのように、中央に転入してきたのがイグゼキュティヴ。昨秋の京都2歳Sでは、人気の一角アンライバルドを一蹴しており、実力のほどは証明済み。1989年のドクタースパート以来、20年ぶりとなる地馬の皐月制覇を狙い、エリート集団に殴り込みをかける。 クラシックを目指し、地方競馬の北海道から川崎を経て鳴り物入りで中央入りしたイグゼキュティヴ。その名は中央のファンも知る人ぞ知るところだ。 とりわけ、王者ロジユニヴァースの牙城に0秒2差(2着)と迫った札幌2歳Sはインパクトがある。再び対決したラジオNIKKEI杯2歳Sは5着と完膚なきまでに叩きのめされたが、自分から勝ちに行ってのもの。陣営は、乗り方ひとつで着差(1秒7)ほど力の開きはないとみている。 「あのときは遠征競馬(長距離輸送)でエネルギーがたまらないうちに即レース。決していい状態ではなかったですからね。打倒! ロジユニヴァースはまだあきらめていませんよ」と意気軒高の松岡騎手。その口調からは、あながちリップサービスとは思えない気迫が伝わってくる。 注目の1週前追い切り(12日)は、南Wコースで古馬1600万のドリームノクターンと実戦さながらの併せ馬を敢行。5F67秒4→52秒4→38秒0→11秒9を一杯(併入)にマークする力強い動きを披露した。前日(11日)にはゲート試験も無事、合格。臨戦過程は寸分の狂いがない。 「これが実質的な追い切りなので、外を回って負荷のかかるケイコをやりました。目標は先にあるけど、最近では一番いい状態で臨めますよ」と笑顔を振りまいた松岡騎手。 「セールスポイントはスタミナと持久力、そして、センスの良さ。距離は二千以上がベストですが、もちろん千八も守備範囲ですよ」とドンと来いの構えだ。 主力の一頭と見られるアンライバルドに昨秋の京都2歳Sで土をつけているのも陣営にとっては心強い材料だ。勝ってロジユニヴァースに挑戦状を叩きつけるか。
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レジャー 2009年03月17日 15時00分
阪神大賞典(GII、阪神芝3000メートル、22日) デルタブルースが復活
2004年菊花賞をはじめ、06年メルボルンC(豪GI)、05年ステイヤーズSなど、長丁場で数々のビッグタイトルを手にしてきたデルタブルースが、1年3カ月の沈黙を破り、戦列に復帰する。 07年暮れの東京大賞典(12着)後は、疲労の蓄積が著しく長期放牧へ。リフレッシュし、昨秋にいったん帰厩したものの、今度はツメに不安が出て復帰がここまで延びてしまった。都合1年以上の休養を余儀なくされたが、清山助手は前向きな姿勢を示す。 「去年1年間使わなかった分、年齢の割に馬が元気。2月に厩舎へ帰ってきてからは順調に乗り込めているよ。もともと、レースを使いつつ良くなるタイプだけど、ここにきてどんどん調子は上がっている」 1週前には、レースで騎乗予定の川田騎手を背に、栗東CWで5F68秒6→53秒9→39秒2→11秒9(G強め)をマーク。ブランクを感じさせないキレのあるフットワークを披露している。 清山助手は「エンジンが掛かってからの動きは良かったし、川田(騎手)も『前回より数段上のデキにあります』っていってくれた。初戦としてはいい状態で臨める」と仕上がりの良さに胸を張った。 明けて8歳を迎えたとはいえ、キャリアは29戦と無理使いはされていない。調教施設の充実などにより、高齢馬の活躍が珍しくはなくなった昨今なら、もうひと花咲かすチャンスはまだまだ残されている。 仁川の長丁場らしく、自身を含めてアサクサキングス、オウケンブルースリと歴代の菊花賞馬が顔をそろえた一戦。昔取った杵柄(きねづか)とはいわせない。国際GI馬が意地とプライドをかけ、ロングシュートを放つ。
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レジャー 2009年03月17日 15時00分
新重賞今昔物語 1999年スペシャルウィーク
今、最も勢いがある旬な種牡馬といっていいだろう。スペシャルウィークが送り出した3歳世代たちの活躍ぶりには目を見張るものがある。 昨年の阪神JFを制して、今季初戦となった先日のチューリップ賞も圧勝したブエナビスタ。すでに桜花賞は「この馬で決まり」という声が大勢を占めている。 また牡馬クラシック路線でも、きさらぎ賞を勝ったリーチザクラウンがおり、皐月賞の最有力候補でネオユニヴァース産駒のロジユニヴァースの背を追いかける一番手に位置している。 2年目の産駒からオークス馬シーザリオが出てブレークの兆しが出たものの、その後は他のサンデーサイレンス後継種牡馬に水をあけられていた。 しかし、今年になってようやく自身の現役時代に並ぶ、いや追い越していきそうな子どもたちに恵まれたようだ。 SS産駒特有の瞬発力とスピード。それだけではない。スペシャルウィークはたぐいまれな勝負根性と無尽蔵なスタミナも兼ね備えていた。 その長所をいかんなく発揮したのが1999年の阪神大賞典だ。この年の初戦となった前走のAJCCを快勝。前年のダービー馬として上々の滑り出しを見せたが、ここにはひとつ年上の強力ステイヤー・メジロブライトがいた。前年の天皇賞・春を勝っており、長丁場は絶対的な自信を持っていた。ここはファンの支持もブライトが1番人気、スペシャルは2番人気に甘んじていた。 前半1000メートル通過が63秒2と淡々としたペースをスペシャルは2、3番手で流れに乗った。それをマークする形でブライトが追走する。直線は2頭の激しい叩き合い。先に動いたスペシャルが3/4馬身ブライトを封じ込み、ステイヤーとして高い資質を示してみせた。ちなみに3着のスエヒロコマンダーは7馬身も引き離された。この2頭のポテンシャルがいかに高かったかの証左だろう。 3歳時は差し、追い込みにこだわり、ダービー以外は取りこぼしが目立ったが、ここで武豊騎手が取った戦法は先行策。鞍上の指示に従順な利口さを生かして、自在性という「幅」を見せた。これがこの年の大活躍につながっていく。