クラシックを目指し、地方競馬の北海道から川崎を経て鳴り物入りで中央入りしたイグゼキュティヴ。その名は中央のファンも知る人ぞ知るところだ。
とりわけ、王者ロジユニヴァースの牙城に0秒2差(2着)と迫った札幌2歳Sはインパクトがある。再び対決したラジオNIKKEI杯2歳Sは5着と完膚なきまでに叩きのめされたが、自分から勝ちに行ってのもの。陣営は、乗り方ひとつで着差(1秒7)ほど力の開きはないとみている。
「あのときは遠征競馬(長距離輸送)でエネルギーがたまらないうちに即レース。決していい状態ではなかったですからね。打倒! ロジユニヴァースはまだあきらめていませんよ」と意気軒高の松岡騎手。その口調からは、あながちリップサービスとは思えない気迫が伝わってくる。
注目の1週前追い切り(12日)は、南Wコースで古馬1600万のドリームノクターンと実戦さながらの併せ馬を敢行。5F67秒4→52秒4→38秒0→11秒9を一杯(併入)にマークする力強い動きを披露した。前日(11日)にはゲート試験も無事、合格。臨戦過程は寸分の狂いがない。
「これが実質的な追い切りなので、外を回って負荷のかかるケイコをやりました。目標は先にあるけど、最近では一番いい状態で臨めますよ」と笑顔を振りまいた松岡騎手。
「セールスポイントはスタミナと持久力、そして、センスの良さ。距離は二千以上がベストですが、もちろん千八も守備範囲ですよ」とドンと来いの構えだ。
主力の一頭と見られるアンライバルドに昨秋の京都2歳Sで土をつけているのも陣営にとっては心強い材料だ。勝ってロジユニヴァースに挑戦状を叩きつけるか。