07年暮れの東京大賞典(12着)後は、疲労の蓄積が著しく長期放牧へ。リフレッシュし、昨秋にいったん帰厩したものの、今度はツメに不安が出て復帰がここまで延びてしまった。都合1年以上の休養を余儀なくされたが、清山助手は前向きな姿勢を示す。
「去年1年間使わなかった分、年齢の割に馬が元気。2月に厩舎へ帰ってきてからは順調に乗り込めているよ。もともと、レースを使いつつ良くなるタイプだけど、ここにきてどんどん調子は上がっている」
1週前には、レースで騎乗予定の川田騎手を背に、栗東CWで5F68秒6→53秒9→39秒2→11秒9(G強め)をマーク。ブランクを感じさせないキレのあるフットワークを披露している。
清山助手は「エンジンが掛かってからの動きは良かったし、川田(騎手)も『前回より数段上のデキにあります』っていってくれた。初戦としてはいい状態で臨める」と仕上がりの良さに胸を張った。
明けて8歳を迎えたとはいえ、キャリアは29戦と無理使いはされていない。調教施設の充実などにより、高齢馬の活躍が珍しくはなくなった昨今なら、もうひと花咲かすチャンスはまだまだ残されている。
仁川の長丁場らしく、自身を含めてアサクサキングス、オウケンブルースリと歴代の菊花賞馬が顔をそろえた一戦。昔取った杵柄(きねづか)とはいわせない。国際GI馬が意地とプライドをかけ、ロングシュートを放つ。