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芸能ニュース 2012年07月06日 11時45分
菊川怜「今はアクセル全開で走ってます!」
菊川怜、忽那汐里、宮香蓮が5日東京・明治記念館で行われたWEBドラマ「Otogi★Story」の完成披露上映会に出席した。3人は一足早く七夕を意識して浴衣姿で登場。 オスカープロモーションが日本古来から伝わるおとぎ話を実写&CGとアニメで映像化、共演もすべてオスカー所属の俳優、女優、モデル、芸人、子役という、まさにオスカーの総力を結集した作品。 第1弾「かぐやひめ」の主役を務めた忽那は「出来上がりは想像をはるかに超えるもので驚きました」と語った。制作スタッフなどすべてオスカーだらけの現場については「現場は異様でゾッとしました」と苦笑い。 フジテレビ系『とくダネ!』の新キャスターに起用された菊川は用意された短冊に『はやく朝顔が咲きますように』と書き「初日は緊張しましたが、今はアクセル全開で走ってます。早く成長して咲いた花になる様に頑張ります」と笑顔で話した。 第2弾「つるのおんがえし」に主演する宮崎香蓮も「撮影は3日間で凝縮していました。最終日は26時間くらい働いてましたが、とても良い経験をしました」と語った。(アミーゴ・タケ)
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芸能ニュース 2012年07月06日 11時45分
イモトアヤコがスーダンでプロポーズされていた! 結納は「牛75頭」
お笑い芸人のイモトアヤコが都内で5日、国際モバイルデータ通信レンタルサービス「GLOBAL DATE」を展開するインターコミュニケーションズの「『宣伝部長』就任式」に出席し、世界各国から集められたイケメンに囲まれて、トークショーを行った。 「GLOBAL DATE」は、日本人が海外に行った際、空港でもレンタル可能なWi-Fi接続器をモバイル機器に接続するだけで、世界175か国でインターネットに定額接続できる「海外Wi-Fiレンタルサービス」。モバイル機器が、従量制のインターネット接続サービスらを自動検知することによる、思わぬ高額請求を避けられ、海外旅行に行ったときこそ、自分が今どこにいて何をしているのかという情報をシェアしたいソーシャル・ネットワーク・サービス利用者らのニーズを満たすという。 最近、肌がつやつやになったのではと一部でささやかれているというイモト。この日、インターコミュニケーションズの「宣伝部長」に就任。イベントでは、セネガル、ブラジル、フランス、韓国のイケメン4人から、それぞれの国を紹介される企画も。プレゼンを受けたイモトは、韓国に行ってみたいと選択。すると、なんと、イモトのハートをいとめた韓国のイケメン、コン・テユへ、イモトにキスできる権利が与えられた。イケメンは、ほほ笑みを浮かべながら、イモトに接近。一方、イモトは、あとになって「手ってねえ、せめて、ほっぺですよ」と不満をたらたら述べていたが、唇を突き出して、“ここにチューして”とアピール。しかし、イケメンは、片ひざを地に着き、イモトの手のひらにキスをした。 これまで、50か国ほどを訪れたというイモトは、本人いわく、アフリカと南米ではもてもてとか。さらに、スーダンではガチでプロポーズされ、結納として牛50頭でどうかともちかけられたという。イモトがていねいに断ると、先方は悩んだ末、「じゃあ、75頭で」と提案してきたとか。イモトは、「(宣伝部長は)自分にピッタリなので、宣伝しまくりたいと思います」と意気込んだ。(竹内みちまろ)
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芸能ニュース 2012年07月06日 11時45分
HKT48 指原莉乃が劇場デビュー
先月16日にAKB48からHKT48へ移籍を発表した指原莉乃がHKT48の劇場公演に初出演、全体曲、ユニット曲、あわせて13曲に参加した。指原は、「最年長ということでお局キャラを受け止めたいと思います」と挨拶。会場からは拍手が起こった。 公演後に指原は、「すごく緊張していたし、不安だったんですけど、ステージに立った時に、ファンの皆さん、HKT48のメンバーのみんなが目を合わせてくれて、がんばれそう、とすごく思いました」とコメントしている。
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芸能ニュース 2012年07月06日 11時45分
宮藤官九郎監督作品で草なぎ剛が主演
宮藤官九郎(41)が4年ぶりに監督をつとめる映画『中学生円山』の主演をSMAPの草なぎ剛(37)が担当することがわかった。宮藤が脚本を執筆中から、草なぎ主演を熱望していたという。 撮影は先月13日にスタート。共演は仲村トオル、坂井真紀。
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芸能ニュース 2012年07月06日 11時45分
伊勢谷友介が結婚できない理由を語る
日本各地でロングラン上映中の伊勢谷友介監督作品「セイジ 陸の魚」が、6月29日に開幕した台北映画祭(台北電影節)で特別招待作品として上映された。伊勢谷監督と龜石太夏匡プロデューサーが現地に駆けつけ記者会見と舞台あいさつを行った。 30日に行われた記者会見で、「セイジ」の原作を映画化するうえで難しかった点を聞かれると、龜石氏は「非常に淡々とした物語ながら、すごく強い言葉を持つ原作だったので、それをそのまま脚本に乗せるのではなく、どう映像化していくかに非常に苦労しました」。伊勢谷は「セイジのセリフで『人間が多過ぎるだけだ』というのがあるんですが、今地球上で人間の生活が限界に向かっている中、大いなる問題がある時に言葉で論じているだけでは非常にネガティブなことだと僕は思っています。僕はなんとかセイジに行動をさせたくて、物語の結末はセイジから命のバトンを受け取った少女が次に繋がるアクションを起こす、という風に落とし込みました。そこでやっとセイジというキャラクターが腑に落ちたんです」とコメント。 さらに「2人で意見が衝突することはないか」と質問されると、龜石氏は「友人関係としてももう10数年なんですが、ケンカすることはないですね」。伊勢谷は「脚本でも彼はエンターテイメントの部分を書けるんですが僕は書けないし、そういう意味では住み分けが良くできている2人です。僕たち2人とも結婚していないんですが、この関係のせいで奥さんがいないのかもしれません」と笑わせた。 また、会見の最後に龜石氏は「3.11の震災時、日本中が絶望感に包まれていました。その時、台湾の方々には迅速に支援して頂き、本当に心強く感じました。ここに2人から心からお礼申し上げます。ありがとうございました」と感謝を述べ、伊勢谷と2人で深くおじぎした。 なお、8月15日(水)には「セイジ 陸の魚」Blu-ray&DVDが発売される。【ストーリー】学生最後の夏休みを迎えた「僕」(森山未來)は、適当に就職を決めて、一人自転車旅行に出かけた。見知らぬ街をいくつも越えて、旧道沿いに立つ寂れたドライブイン・HOUSE475に辿り着く。普段は寡黙だが心を捉える言葉を持つ店主のセイジ(西島秀俊)と、夜な夜な集まる個性的な常連客たちに強く惹かれた「僕」は、いつのまにか住み込みで働くようになる。見知らぬ場所、見知らぬ人々との毎日は刺激的で楽しく、いつのまにか夏が終わり自分の街に戻る日が近づいて来た頃、凄惨な事件が起こる。(C)2011 Kino Films/Kinoshita Management Co.,Ltd
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スポーツ 2012年07月06日 11時00分
香川真司マンU移籍の次は「オレ様」本田圭佑リバプール入りへ(2)
これまでリバプール入りが叶わなかったのは、CSKAへの移籍金がクリアされなかったからだ。 '10年1月、本田はCSKAと「年俸3億円で4年契約」を結んだ。CSKAはVVVフェンロ(オランダ)に移籍金900万ユーロ(当時のレートで12億円)を支払って獲得したのだが、本田との契約には「他クラブへ移籍する際は最低移籍金1600万ユーロ(16億円)」という条項が盛り込まれているという。 これまでリバプールは16億円が用意出来ず、断念せざるを得なかったのだが、事情が変わってきた。 現在のサッカー界はマンチェスター・シティーがUAEの投資会社の経営権を獲得し、プレミア優勝につなげた。バルセロナ(スペイン)やパリ・サンジェルマン(フランス)もカタールの投資会社が経営に参画、最強チームを堅持している。いずれも年間補強費は100億円を超す。 リバプールの経営陣もまた中東の投資家にクラブの売却を考えており、本田獲得の資金繰りの裏付けを得たというのだ。 一方、今年1月に「移籍金14億円」で契約寸前まで交渉が進んだセリエAのラツィオ(イタリア)は事実上消滅。セリエAは昨年来の八百長疑惑で逮捕者が50人を超え、業を煮やしたイタリアのモンティ首相は「完全に膿を出し切るには、リーグを2〜3年休んだ方がいいのでは」と話すなど、今季は開催さえ不透明。とても移籍話どころじゃないのが実情だ。 その点、リバプールは今季からロジャース新監督を迎え、これも追い風になっている。ロジャース氏は名将モウリーニョ(レアル・マドリード監督)の秘蔵っ子で、モウリーニョ監督時代のチェルシーでコーチを務めた側近。そして本田の究極の目標は「レアル・マドリードの10番」。 本田がリバプールで活躍すれば、ロジャース−モウリーニョのラインに乗ってレアル移籍への道が拓ける、という構図である。 全国紙ベテランサッカー担当記者が話す。 「マンチェスターとリバプールは、1970年代から'80年代にかけて三菱ダイヤモンド・サッカー(東京12チャンネル)で欧州サッカーを知った私たち団塊の世代にとっては、まさしく雲上のクラブ。わずか50キロしか離れていない両クラブの対戦はテレビ画面で観ていてもサポーター同士のライバル心が強く、最も燃えたぎるカード。日本のツートップがそこでプレーするようなことになれば、熟年層のサッカーブームが沸騰する。金子勝彦アナの名調子でマンU香川×リバプール本田の対決をみてみたい、というオールドサッカーファンはかなりの数がいると思います」
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社会 2012年07月06日 11時00分
“襷掛け人事”が崩れた朝日新聞 人材ナシの社長交代劇」
6月26日の株主総会で、7年ぶりに社長が交代した朝日新聞。注目の新社長には、木村伊量取締役(広告・企画事業担当、58歳)が就任した。 朝日の本流を占める政治部出身の後継者だが、実は、同社は過去30数年にわたって、経済部と政治部が交互に社長になる「襷掛け人事」が続いてきた。この慣習を破る人事に様々な憶測が流れている。 秋山会長が退任の意向を示した昨年来、朝日内部では、経済部出身者の和気靖取締役の後継が有力視された時期があった。しかし、この構想が崩れたのは、和気氏の人望のなさだったと言われる。 「ともかく、和気さんは母体の経済部に評判が悪かった。『決断力がない』『そもそも社長の器ではない』の総スカン状態だった」(朝日新聞関係者) 秋山会長は和気氏を推す構えだったが、あまりの評判の悪さに断念。他の候補者も経営能力や年齢などがネックになったとされる。 そこで急浮上したのが木村新社長だった。東日本大震災後の苦しい広告状況を乗り切ったことなどが評価されたようだ。だが、木村新社長にも“古傷”はある。編集局長時代の'05年、総選挙がらみの偽メモ事件で解任、ヨーロッパ総局長に飛ばされたのだ。 「そこで取り沙汰されているのが、秋山院政。今回の人事はヒモつきという話です。新旧両社長は政治部当時、デスクと記者の関係。この関係は新聞記者にとって極めて重い。秋山会長は代表権がないとはいえ、政治部の先輩として、あれこれ指示を出すのではないかという訳だ」(朝日新聞関係者) また、秋山会長が不遇をかこっていた10数年前、懸命に支えた工務局出身役員が異例の専務昇進を遂げたこともサプライズ。「秋山会長の強い推しがあった」との見方が根強い。 さらに、今回の人事では、局次長クラスのベテランが数人、関連のテレビ局や出版社に出された。出向ではなく、退社しての転籍だ。社員の若返りを促進するためとされるが、今後も、57歳になった幹部は退社→転籍が常態化するようだ。 「人望のあった社会部出身の取締役はテレビ局に移るはめに。今回も、社長になれないことから『朝日の参議院』と揶揄される状態が続く」(事情通) 人材不足が指摘される朝日新聞。部数低迷もあいまって、内憂外患か。
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社会 2012年07月06日 11時00分
7月1日規制後もあの手この手 グリー、モバゲーの恐るべし“コンプガチャ”商魂(2)
「先日、DeNAが4〜6月期の業績予想を発表しました。連結売上高は467億円(前年同期346億円)、連結営業利益は175億円(同158億円)といずれも増加。売上げの3割を占めていたというコンプガチャ廃止の影響を見事に払拭しています。この収益に大きく寄与しているのが『モバコイン』と呼ばれるものです。コンプガチャショックで大手2社(DeNA、グリー)の時価総額が一夜にして2000億円も吹っ飛びましたが、なかなかどうして回復もそう遅くはないかもしれません」(証券エコノミスト) このモバコインとは、DeNA運営のオンラインゲーム内で使われる専用仮想通貨のこと。他社にも同様のものがある。主にゲーム内で使用することによってアイテムを手に入れたり、時間のかかる作業を短縮化するために利用できる。また、アバターと呼ばれるゲーム内での自分の分身キャラクターの洋服や髪型、グッズなどの購入にも利用できる。これら仮想通貨はクレジットカードや携帯から決済することができ、携帯の場合は、通話料金と同時に引き落とされるので、親に内緒で購入する未成年者も多いという。 「結局ゲームをやる以上、人より優位に進めたい、目立ちたいといった気持ちが優先されるんじゃないですかね。大抵のオンラインゲームは無料で始めることができるので、最初は気軽なのですが、とにかく無料のままでやろうとすると、あまりにもつまらないんですよ。体力の回復に時間がかかったり、多数の友達を協力者として登録しなきゃならなかったり…。これらは実はちょっとした課金で簡単にクリアできるんです。だから最初はなるべくお金をかけずに頑張るのですが、一度課金してゲームを進めてしまうと、次も同じように“コイン”に頼ってしまう。気が付けばコンプガチャと同じくらいの額を使ってしまうこともありましたね」(22歳・大学生) もうこうなると、自分自身できちんとけじめを付けられないならゲーム自体を止めるしかない。大人なら自己責任として容認できるが、分別がない未成年者、特に小中学生などが巻き込まれることは、安易に見過ごすことはできないだろう。 正式にコンプガチャが違法となった今、ユーザーとゲームサイト運営会社との契約が過去にさかのぼって無効と判断された場合は、今まで課金した金を返金請求することが可能となることも考えられる。 「正直、現段階では何ともいえません。コンプガチャが公序良俗違反として、明らかに逸脱していたかの判断は、課金していた人たちの年齢などにも左右されますからね」(権利問題に詳しい弁護士) これらが認められたら一転、ゲームサイト運営会社の経営は危機的状況に陥る可能性もある。 「安心して利用できる環境を整えたい」(グリー) 「引き続き健全化に務めたい」(DeNA) 一連の問題について大手2社はこうコメントしたが、本心ではないことは明らかだろう。どうやら、言うこととやることが違うのは政治家だけではないようだ。
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社会 2012年07月05日 18時02分
壊し屋・小沢一郎最後の大仕事 50人血判状と新党軍資金40億円(1)
『消費税増税法案』への反対姿勢を明確にし、俄然、新党結成に邁進しだした民主党の小沢一郎元代表。その一挙手一投足に政界はピリピリムードだが、永田町では政治の真骨頂である「数」を巡る攻防戦が熾烈さを増している。 というのも、政界関係者らの最大の関心事は、「小沢新党にいったい何人の議員が集結するのか」。『消費税増税法案』の衆院採決後も新党設立に向けた動きは加速していくと見られ、今も血みどろの争奪戦が繰り広げられているのである。 中でも、野田佳彦総理ら「増税派」を震え上がらせているのは、なりふり構わぬ小沢氏の政治手腕だ。 小誌は、先週号で野田-小沢間で交わされた“密約”について触れたが、小沢氏は同法案の与野党合意後にこれを棚上げ。新党設立へ向けたアクセルを猛烈に踏みだしたのだ。 政治部記者がこう話す。 「その最たるものが、6月21日に都内のホテルで開かれた小沢会合なのです。ご存じの通り、この席で小沢は新党予備軍として集まった議員らに次々と血判状を押させた。これが原因で官邸筋と野党である自公議員らに衝撃が走り、血で血を洗う議員争奪戦が勃発したのです」 ちなみにこの直前、与野党幹部らは「会合に集まるのは、せいぜい30人程度」とタカをくくっていたという。ところが、49人の議員が血判状に署名したことから「政権の命運を左右しかねない」と、大慌てとなったのだ。民放キー局の政治部解説委員が、その恐ろしさを解説する。 「現在、与党は衆院で292議席(=民主党289議席、国民新党3議席)あるが、仮に54人が離党すると過半数割れを引き起こし、少数野党に転落する。あらゆる法案が野党の反対で通らなくなるのです。つまり、小沢氏が抱き込んだ議員数は、この射程範囲内。政権を転覆させかねない恐ろしい数字だというわけです」 しかも『消費税増税法案』が、参院で可決する前に造反者数が51人に膨れ上がった場合には、不信任案の提出も可能となる。「増税派」にとってその勢力は、誠に厄介な数なのだ。 そのため、今では野田総理らは、議員の引き締めに必死。特に小沢グループから接触がありそうな議員には、血眼の説得工作を展開しているという。 「官邸筋は『造反しなければ、次期選挙における対立候補も自公と話し合いの上、善処する』『選挙資金も面倒を見る』となだめすかしている。また、『造反すれば強力な対立候補を立てる』と脅しつけるほどで、その慌てぶりに『野田政権も長くない』と陰口を叩く者もいるほどなのです」(民主党中間派議員)
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社会 2012年07月05日 18時01分
森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 緊縮策では立ち直れない
6月17日に投票されたギリシャ議会の再選挙で、財政緊縮策を推進してきた旧連立与党が、過半数の議席を獲得した。これでギリシャのユーロ圏からの離脱は、当面回避されることになった。事前の世論調査でも、8割のギリシャ国民がユーロ圏からの離脱を望んでおらず、その意識が選挙結果にも表れた形だ。 しかし、私は今回の緊縮策の継続が、ギリシャ国民にとって本当に望ましい未来をもたらすのか、大きな疑問を持っている。緊縮策では、経済を立て直すことができないからだ。 ギリシャは一昨年から本格的な緊縮策を採った。しかし、借金のGDP比は高止まりしている。経済が大幅に縮小したからだ。昨年のギリシャの経済成長率は、マイナス6.9%、今年も、ギリシャ中央銀行のプロポボラス総裁が4月に明らかにした見通しでは、マイナス5%になる見込みだ。いくら緊縮を続けても、猛烈な勢いで経済を縮小させてしまったら、財政が立ち直るはずがないのだ。 そもそも、ギリシャが財政破綻に追い込まれたのは、ギリシャの放漫財政だけが原因ではない。その背景には、通貨統合が持つ構造的欠陥があるのだ。 景気対策には、財政政策と金融政策の2種類しかない。景気が悪くなったら、公共事業などの財政出動をするか、通貨供給を拡大するかのどちらかの政策を採らなければならない。 ところが、通貨統合をしてしまうと、通貨の増発ができなくなる。ユーロの発行額を決めるのは、欧州中央銀行であり、ギリシャが決めることはできないからだ。結局、ギリシャの景気対策は財政出動に偏るものになった。その結果として、ギリシャは莫大な財政赤字を抱えるようになってしまったのだ。 その財政赤字を縮減するために財政支出を絞り込めば、当然、経済は失速する。だからと言って、ギリシャに景気対策のための財政出動をする力はないし、そもそもそんなことは、IMFやEUが許さない。 結局、ギリシャがいまの縮小均衡から抜け出す道は、ユーロから離脱して、自国通貨のドラクマを復活させ、思い切った資金供給をするしかないのだ。そうすれば、ドラクマが大幅に安くなり、輸出の拡大や海外からの観光客の増大で、ギリシャ経済は立ち直っていくだろう。 菅総理以来、「消費税を引き上げなければ、日本がギリシャのようになってしまう」と、政府はさんざん言ってきた。しかし、ギリシャの教訓は、まったく逆だ。無理な財政引き締めを行うと、経済規模が縮小してかえって財政状況が悪化し、さらなる緊縮策を重ねなければならなくなることをギリシャは証明したのだ。 日本がギリシャと比べて恵まれているのは、自国通貨を持っていて、金融緩和策が採れることだ。だから日本は、消費税増税という緊縮策を採るのではなく、まず資金供給を拡大して、経済のパイを増やすことで債務を返済できるようにしていくべきなのだ。 ところが、日銀は金融緩和を頑なに拒否している。日銀が実質的インフレターゲットを導入した2月のマネタリーベースの前年比伸び率は、11.3%だった。ところが、3月はマイナス0.2%、4月がマイナス0.3%、5月は2.4%と、強烈な金融引き締めが続いている。自由に金融緩和のできる日本が、その切り札を切らないのは、自爆に等しいのではないか。