社会
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社会 2017年10月22日 14時00分
個人宅に眠る“死蔵”スマホ1兆円を巡る新ビジネスの行方
国内では毎年約3800万台規模の新品携帯端末が出荷されているが、中古端末市場の広がりはまだ限定的。理由は制度面に加え、ビジネス面でも乗り越えなければならない大きな課題が横たわっているからだ。 「関西大学の宮本勝浩名誉教授が、使っていない携帯端末の数に平均買い取り価格を掛けた総価値を推計していますが、それによると2億台以上の端末が個人宅などに“死蔵”されており、その価値は1兆6489億円にも上るといわれます。ゲオホールディングスの同様の調査でも1兆7013億円と弾かれ、市場に流通する中古端末の約100倍に相当する量が眠ったままなのです」(ITライター) 中古端末市場のトップは前述のゲオ。ブックオフコーポレーション、ソフマップが続き、いずれも月間流通台数は数万〜10万台規模とみられる。その他、独立系の小さな企業群が多数、この市場の巨大な潜在性に着目して参入しているが、なかなか広がらない。 「データや個人情報などが入っているから手放すのは不安という人も多く、こうした中古スマホを修理する体制の不備が、まずあります。一方で、数台を使い分けているという人も多い。それと一番大きな問題は、例えば『iPhone』の人気機種ですと、買い取り台数が数万〜10万台以上を全額現金払いという案件がザラにあります。ところが、数億円分を一括で買い取り、流通させる力を持つ国内企業がないため、海外企業に持っていかれてしまうのです。ですから結果的に、人気機種は国内市場に出回らないというビジネス上の問題もあります。こうした案件も『死蔵』にカウントされているのではないでしょうか」(同) 今年3月、中古スマホや携帯電話などを取り扱う8社が発起人となり、普及と健全化を図る任意団体『リユースモバイル・ジャパン』が設立された。果たして、多く眠る中古端末を掘り出すことができるだろうか。
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社会 2017年10月22日 12時00分
天下の猛妻 -秘録・総理夫人伝- 三木武夫・睦子夫人(下)
太平洋戦争での敗北の責任を痛感、議員辞職に悩んだ三木に対してピシャリ思いとどまらせた睦子であったが、その後も三木の政治人生の中で、随所に「最強の猛妻」ぶりを発揮し続けた。三つの例を挙げてみる。 一つは、総裁選出馬に関してである。佐藤栄作首相が自民党総裁選に「3選」を目指した際、三木が初めて対立候補として出馬したときである。当時のメディア論調は「『3選』に揺らぎなし」だったが、三木は「人心が倦んでは政治の活力は生まれない」と出馬に意欲を示しながらもなお迷った。出馬決断は、睦子の一言であった。「男ならやってみなさい」。三木は、案の定、惨敗した。その後、佐藤がなお「4選」に出たときも同様で、「負けは覚悟でも、筋を通すなら精一杯やってみることです」。結果は、ここでも惨敗だった。 さらに、佐藤が退陣を表明したあとの「角福総裁選」にも出馬、田中角栄、福田赳夫両者の熾烈な争いの中で、三木は4人出馬中、わずか69票の薄得で最下位だった。その結果を受けても、睦子は言ったものだ。「何度でもやったらいいわ。“男は何度でも勝負する”ということね」。三木とその支持派議員たちに、喝を入れた格好だったのである。 二つは、田中角栄が首相となり、政権2年目の参院選に田中が「三木王国」の徳島県に“殴り込み”をかけたとき。田中は腹心で議員バッジなしで内閣官房副長官に引き入れていた元警察庁長官の後藤田正晴を徳島地方区に強引に出馬させた。現職は三木派の久次米健太郎で、この“仁義なき戦い”は田中と三木の「徳島代理戦争」と言われた。 結果は、久次米が辛くも勝利したが、後藤田陣営からは選挙違反者が出、それも含め睦子の田中に対する怒りはピークに達したようであった。当時を取材した政治部記者の証言がある。 「睦子夫人は『パパ、黙っていていいのッ』と、しきりに三木をせっついていた。そのくらいだから、『角福総裁選』で田中が勝利、初の組閣後も夫人の舌鋒は、一本釣りで入閣した三木派の大臣に対しても向けられた。入閣の報告に三木邸を訪れた新大臣にいわく、『挨拶に来る場所が違っているんじゃないの』とピシャリだったのです」 三つは、その田中が昭和49年(1974年)12月、金脈・女性問題で退陣を決断したあと、後継が時の椎名悦三郎副総裁の「裁定」にゆだねられたときである。「裁定」される人物は何人か取り沙汰されていたが、その中に三木の名前もあった。これにも、当時を取材していた政治部記者の証言が残っている。 「結果的に三木が後継に裁定された裏には、睦子夫人の“暗躍”があった。裁定が出る前、椎名のところに、退陣して2年余でまだ生臭い佐藤栄作元首相が、『三木を指名してやってくれんか』と口添えしたともっぱらでした。なぜ佐藤がそんなことを言ってくるのか、椎名は裏を調べた。すると、睦子夫人が実家の森家とつながっている昭和電工元社長の安西家を動かし、その安西家がこれまた縁戚関係にある佐藤栄作にネジを巻いたということのようだった。この話が“椎名裁定”でどこまで決め手となったかは分からないが、睦子夫人は口を出す人の一方で、実際にそれだけの力のある女性だったことが分かる」 結果、睦子は結婚以来の悲願だった「三木を首相に」を実現させることとなった。三木首相が正式に決まった日、折りから睦子は急性盲腸炎で東京医科歯科大学附属病院に入院中であった。首班指名が決まった直後、睦子は三木にこう電話を入れたのだった。 「私のことは心配に及びません。パパは、いままで通りおやりになれば結構でございます」 夫妻には一人娘の紀世子(のちに参院議員)がいた。紀世子は「ファースト・レディー睦子」を、のちにこう述懐したものだった。 「三木政権は“三木おろし”など、自民党反主流から徹底的な反発を受け続けた2年間でした。結果的に、母にとっては必ずしも幸福な時代ではなかったかも知れません。白髪が、この間でアッという間に増えましたから。へこたれた姿は決して見せませんでしたけど」 最後に、三木の意外な“敬妻”エピソードを一つ。 三木は結婚以来、睦子の誕生日はもとより、2人の子供が誕生したときも、睦子への感謝のプレゼントを忘れたことがなかった。政治以外まるで世事には関心がなく、“ダメ男”だった三木にしてである。睦子は、筆者にこう言ったことがある。 「私の洋服を買うため、自分でデパートに出掛けていたんです。しかも、どこでどう調べたのか、サイズはいつもピッタリだった」 三木が退陣後、睦子は趣味の陶芸の個展を開いたことがある。その作品の一つに、なお「武夫よ、黙すなかれ」との題をつけた。しかし、子供たちが反対、ようやく睦子を説得して「武夫よ」だけは削らせたのだ。 まさに、最強の猛妻の面目躍如であった。=敬称略=(次号は、福田赳夫・三枝夫人)小林吉弥(こばやしきちや)早大卒。永田町取材48年余のベテラン政治評論家。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書に『決定版 田中角栄名語録』(セブン&アイ出版)、『21世紀リーダー候補の真贋』(読売新聞社)など多数。
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社会 2017年10月21日 14時00分
TDL入場者数回復の裏に潜むアミューズメント事業のジレンマ
東京ディズニーリゾート(TDR)を運営するオリエンタルランドが10月2日に発表した、2017年4〜9月のディズニーランドとディズニーシーの合計の入園者数は、前年同期比3.1%増の1477万5000人で、4年ぶりに前年実績を上回った。季節に合わせたイベントや新しいアトラクションが好評で、数字を押し上げたようだ。 「オリエンタルランドが今年4月に発表した向こう4年間の中期経営計画では、『美女と野獣』をテーマにした新エリアやアトラクションの建設、また混雑解消に力点を置き、顧客満足度を高める意向を示したものの、株主の多くからは『目新しさが感じられず、大きな成長は見込めない』と散々な評価。発表翌日の株価は前日比147円安の6303円まで下がるなど、あまり景気のいい話は聞かれませんでした。TDRと言えば、最近話題になったのが従業員の過酷な労働環境。経営の効率化を求めるあまり人員を削減しすぎたため、1人当たりの労働負荷が過剰になり、それに伴うサービスの劣化が指摘されていました」(経済記者) 今年の夏、ディズニーランドとディズニーシー両方を訪れたという客が、SNS上に入場者数増の実感や弊害についてこんな書き込みをしている。 《ランドは工事中のアトラクションが多く、夏休み期間中なのにひどい混雑はなかった。一方、シーはものすごい人で、人気のアトラクションは開園後すぐにファストパスがなくなってしまったほど。数年前と比べると入場者数が多すぎて、常に人にもまれている状態だった》 利益を追い求めるために入場者数を減らすわけにはいかず、増えすぎるとサービスの低下につながってしまう。ましてや利益確保のために従業員も増やせない。アミューズメント事業ならではのジレンマだ。 株主ではない一般利用者からしてみれば、目先の利益を目くじら立てて追わずとも、きちんと教育された従業員が余裕ある人員でもてなし、末長く経営してくれることが一番の喜びなのだが…。
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社会 2017年10月21日 12時00分
テレビ界が密かに狙う豊田真由子氏の芸能界転身説
日本国民が驚く、衝撃の大どんでん返しが成立するかもしれない! 10月22日の衆議院選挙投開票に向け、各候補者が死に物狂いになる中、次の進路が話題になっているのが豊田真由子氏(43)。なんとテレビタレントとして芸能界デビューが取り沙汰されているというのだからおもしろい。豊田氏は5月、政策秘書だった男性の頭や顔を数回殴り『このハゲー』『死ねば』などと暴言を吐いていたことが『週刊新潮』にすっぱ抜かれた。 「埼玉県警は男性の被害届を受理し、傷害容疑も視野に入れ捜査中です。万が一、当選してもその後、起訴される可能性も否定できません」(全国紙記者) 一方の豊田氏だが、録音された音声に対しては『私の声だと思う』と認めてはいるものの、秘書に対する暴行については『大けがはさせていない』と元秘書の言い分との食い違いを見せている。今回の選挙戦に対する影響だが…。 「埼玉4区に無所属で出馬する意向を表明したが、正直、かなりの苦戦を強いられるはずです」(同) そんな豊田氏がただの人になった場合、芸能界が興味津々だというのだ。 「あの毒舌はとりあえず置いておいて、東大出というキャリアは本物。バラエティー番組や情報番組などで辛口コメンテーターというポジションを築けると思います。離婚や世の中に対する理不尽なことに対し激怒するキャラを作れば、人気が出るかもしれません」(テレビ関係者) 仮に、芸能界に転身した際の出演料だが…。 「元代議士というキャラと知名度で最低5万円〜。数千万円の議員報酬と比較したら屁のようなものですが、一般人と比較したら破格の額になります」(同) 意外なことに、テレビ界や芸能界では密かな需要がある豊田氏。でも、“違うだろー”!?
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社会 2017年10月20日 18時00分
神戸製鋼・日産の不祥事は氷山の一角か 不信渦巻く日本製造業の瓦解
神戸製鋼、日産の相次ぐ不祥事により、日本製造業の根幹が揺らぎ始めている。 「このデタラメぶりは氷山の一角なのではないか。国のチェック機能をさらに徹底しなければ、日本の製品が世界で総スカン状態になりかねない」(大手鉄鋼メーカー投資家) まずは神戸製鋼の“ごまかし”から。 「生産していたアルミ・銅製品、鉄粉までデータを偽装していた。例えば顧客が、この強度にして欲しいと10回の強度テストを依頼する。しかし実際は、6回しか行わない。それにテスト10回済みの検査証明書を添付し、納入していたわけです。中にはサイズをごまかしたものまであった。数値の偽装には数十人近い内部の人間がかかわっていたというから、会社ぐるみで行っていたも同然」(全国紙経済部記者) なぜ、こうした偽装が行われたのか。会見した神戸製鋼の梅原尚人副社長は「納期を守り、生産目標を達成するプレッシャーから、つい手を染めてしまった」と言い訳に終始していたが、業界誌記者は、こう明かす。 「苦情が来ない範囲で、ほどほどの品質管理をしておけば大丈夫という、契約内容より現場の判断を優先しても問題はないといった空気が強かった。言ってしまえば、数値よりもベテランの目を過信してしまう考え方から脱却できなかったということです」 データ改ざんは、栃木県真岡市の真岡製造所など4カ所で約1年間にわたって行われていたというが、部品によっては20年近くデータを偽装した疑いも残っている。 「データ偽装製品の納入先は国内外約200社。その中には、10月10日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた三菱重工のH2Aロケット、トヨタをはじめとする自動車メーカーの車のボンネット、JR東海、東日本、西日本なども車両の一部に使用している。三菱重工業などは、これから世界に売り出そうとしていた旅客ジェット機の『三菱リージョナルジェット』にも使っていた。ほかに、防衛省に納入された防衛装備品や米ボーイング社など、あまりに影響が大きすぎる」(航空業界関係者) 今後、偽装製品を渡されていた企業はどうするのか。企業トラブルなどにかかわる弁護士は言う。 「調査次第だが、車はリコール必至。神戸製鋼製品が使われた商品が売れなくなる可能性もある。ボーイング社などの海外大手企業は、訴訟を起こす可能性も否定できない。その場合、1社数兆円もの賠償が発生する懸念もあります」 神戸製鋼だけではない。ここ数年、日本を代表する企業に不祥事が連続して起きている。2015年には東洋ゴムの免振ゴム装置のデータ改ざん問題が発生して経営陣が一掃された。その建物数は154棟に及び、同社の経営を揺るがしている。同年には東芝の1500億円を超える粉飾決算が発覚。その後、買収した米原発大手のウエスチングハウスの不採算が明るみに出て存続の危機にさらされている。 「'16年4月には、三菱自動車で燃料試験のデータ改ざんが発覚した。軽自動車『ekワゴン』では燃費をリッター30.4㎞としていたが実際は26㎞程度で10%前後の水増し。これにより約62万台がリコール対象となり、結果的に日産自動車の傘下入りを余儀なくされた。そして最近では、その日産が無資格者による完成検査が発覚し、約116万台がリコール、追加費用が約250億円に達する騒ぎとなった」(自動車業界関係者) これまで日本製品を支えてきたのは“メイド・イン・ジャパン”の信用度。多少、価格は高くても、繊細な技術と完成度の高さが受け、中国などの安価な商品に勝ってきた最大の理由だ。 「いまやその信頼が揺らぎ始めている。神戸製鋼では'03年から'06年にかけ、大気汚染防止法で定められた基準値を超えるばい煙を排出し、このデータを改ざんしていた。基準値を超えそうになると担当者が自動記録装置の記録ペンを操作し印字できないようにしていたのです。つまり今回同様、周囲を含めた関係者同士で不正に手を染めていたということ」(前出・記者) この事態に、経営アナリストがこう指摘する。 「企業経営のためには、多少の悪事もOK、不正を繰り返してもバレなければ大丈夫だという安易な考えが常態化している。神戸製鋼のような創業1905年という歴史を持つ大企業などは、特にそう大事には至らないという妙な大船に乗った感覚がある。そのため、同様の企業が多い日本では、“今回の不正も氷山の一角”という見方が強い。このごまかしの悪習を阻止しなければ、日本のモノ作りが終わると同時に、ケタ外れの労働者が路頭に迷うことになりかねない。国が音頭を取って強固な監視システムを作るのも手です」 今度こそ、歯止めをかけられるか。
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社会 2017年10月20日 16時00分
小池百合子代表が切る「橋下&小泉」Wカード
10月22日投開票の衆院総選挙は、最大の焦点だった小池百合子代表率いる希望の党が大苦戦。10日の公示後、各メディアが投票動向調査での失速ぶりを報じてからは、永田町界隈でも「小池の政治生命は終わった」との声が飛び交い、手のひらを返したようにバッシング一色となった。しかし一方で、その先を見据えた小池氏の水面下での動きがすでに始まっているという。 自民党関係者がこう不安を募らせる。 「自民が快勝したからといっても、安倍首相はまだまだ油断していない。小池氏も1回目の選挙ですべてがうまくいくと思っているわけがない。そもそも今回、なぜ解散総選挙を招くことになったのか。モリカケ(森友、加計学園)問題で内閣支持率が低下し、10月の補選で3連敗を食らうことを嫌った安倍首相が打って出た苦肉の策だった。その原点に返れば、小池氏が次に何を狙い、動いているかは明白だ」 つまり小池氏は、選挙前から希望の党の苦戦も織り込み済みで、第二幕、第三幕の展開を仕掛けるというのだ。 「その一つが、石破茂氏や野田聖子氏など、自民党内のアンチ安倍派の懐柔だ。“安倍一強”の状態が強まれば強まるほど、内部ではそれに危機感を覚える向きは強くなる。そこを小池氏は巧みに利用し、自民の分断、政界再編を狙ってくるだろう」(同) もう一つの小池氏の策が、森友・加計問題を突く“原点回帰”だ。加計学園獣医学部(愛媛県今治市)設置を巡る疑惑については、追及する市民団体などが、10月中に安倍首相と学園の加計孝太郎理事長、菅良二今治市長に対する詐欺や詐欺ほう助の容疑で告発状を提出するという。 「ポイントは、学園の建設費の水増し疑惑。市民団体の調べで算出した建築費は80億円程度で、学園側が市に補助金を申請した際の148億円とかけ離れている。一方で申請を受けた今治市議会は今年3月、建設費を含めた設置経費192億円の半額96億円の補助金支出を議決した。その経緯がまだ明らかにされていない」(全国紙政治部記者) 学園側は獣医学部の性質上、148億円は高くないとしているが、問題はゴルフや会食をする安倍首相と加計氏の仲だ。 「学園が国家戦略特区に獣医学部の新設を押し進める中、安倍首相は“腹心の友”という加計氏と'16年中に7回もゴルフへ通い、今年1月20日に新設が正式決定した。安倍首相は7月の国会で学園の特区申請を初めて知ったのが1月20日と証言しているが、あまりに胡散臭すぎて疑惑はまったく消えていない」(同) 小池氏はこれを横睨みしつつ、「選挙で負けても国会で疑惑を徹底追及せよ」と指示を出し、選挙中も“特別調査チーム”を編成、疑惑のキーマンとされる前川喜平前文科事務次官などにも接触しているという情報がある。 一方の森友学園問題。4月に開校する予定だった小学校建設地の国有地の相場が約9億5600万円だったところを、地中のゴミの撤去費として8億1900万円などを値引きした1億3400万円で売却されていた。しかも国は、売却前から地中にゴミが埋没していないことを把握しており、その流れ自体、森友学園名誉校長に安倍昭恵夫人が就任していたことなどへの“忖度”だったとの疑惑が燻っている。 「森友については、橋下徹前大阪市長が府知事時代に、私学新規参入の認可条件の緩和を実施しており、表に出ていない事実関係の詳細も知る立場。小池氏は日本維新の会と連携することで、橋下氏からその情報を手に入れている。安倍首相周辺も橋下氏の動向に神経を尖らせています」(同) さらに小池氏周辺関係者によれば、「モリカケ疑惑追及で、小池氏にとってポイントとなる橋下氏と同時に、重要な存在が小泉純一郎元首相」だという。 「小池氏は小泉氏と9月末、小池氏が打ち出す“原発ゼロ”の公約について会談し話題を呼んだが、実は10日の公示直前、2人は都内で再度、会話を交わしているという。そこでは、小池氏自身が出馬するかどうか、相談していたというのです。小泉氏は、“小池氏が出馬した場合は150議席が希望の党へ動き、出馬しなければ50前後にとどまって小池氏が方々から叩かれる”との予測を立てた上で、それでも出馬は避けるべきと説得したといいます」 さらに、出馬によって議席は獲得できても、早い段階で意見の違いなどから党はバラバラとなり、天下獲りまでは手が届かない。加えて、都政を投げ出したことによって都民の反発を生み、本当に政治生命が終わりとなることを重ねてアドバイスしたという。 「それよりも今回は出馬を見送り、少数精鋭で選挙直後から安倍首相を追及すれば、小池氏を推す声も自然に起きる。知事を1期まっとうした上で出馬しても遅くはないというアドバイスだった。仰天なのは、その間、小泉氏自身が党の顧問に就くことも考えているというのです」(同) 橋下・小泉氏の援護射撃に注目だ。
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社会 2017年10月20日 14時00分
あの県議号泣の『城崎温泉』払拭! “外湯めぐり”で「関西の奥座敷」が復活
『城の崎にて』(志賀直哉作)は生と死を考えさせられる有名な文学だが、城崎温泉と言えば、“号泣議員”として名をとどろかせた野々村竜太郎元兵庫県議が思い起こされる。 兵庫県富岡市の2014年、政務活動費の不正使用を問われ当時、野々村県議が足しげく通っていた温泉地。その「関西の奥座敷」がいま、ようやく復活し始めているという。 「城崎温泉には外国人観光客が急増。問い合わせまで含めると今年は前年の3倍増で、15000人を突破しそうな勢いです。当初のままではインバウンド市場に取り残されるという危機感がありましたが、マーケティング調査をしっかり行った結果が実りました」(旅行会社関係者) 小規模な旅館やホテルが中心の城崎では、中国人観光客のような大所帯には対応しづらい面があった。 そこで個人や家族単位の旅行客に向け、各所の温泉をまわる「外湯めぐり」を積極的にアピール。これが体験型の観光を好む欧米人に受け入れられ、活況につながっているという。 「観光案内所には、外国語のパンフレットはもちろんのこと、アメリカ人女性を待機させ案内をするという徹底ぶり。少し前からは想像できないほど賑わっています」(地元記者) しかし、そこに至るまでには、インバウンドへの対応以上に、やはり野々村氏によるイメージダウンが大きく立ちはだかっていた。 「野々村氏が当時、政務活動費を使い日帰り出張で城崎温泉を訪れていたのが、なんと年106回。いいように取れば何回でも行きたくなるような街ということでしょうが、まったくそうはならなかった。テレビでは毎日のように号泣する野々村氏と城崎が交互に映し出され、志賀直哉の『城の崎にて』の舞台になった静かで文化的なイメージは吹っ飛んでしまった。影響はかなりのものでしたよ」(ある温泉旅館の関係者) 観光協会関係者もこう言う。 「痛かったのは観光客の落ち込みというよりも、実際に出張などで訪れるお客さんの利用が減ってしまったこと。本来は父親が出張で訪れて、その父親が自分の家族を連れてくるという流れがあったのですが、それも一時は減ってしまいましたからね」 そこでイメージを挽回すべく地道なキャンペーン活動を行って「外湯めぐり」を定着させ、現在の活況につながったという。 ただし、今もって「城崎の名前を出しただけで笑われる」ことがあるというから、まったく厄介な話だ。
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社会 2017年10月20日 10時00分
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第242回 デフレと人手不足を同時に解消する
2017年8月の消費者物価指数は、コアCPIで対前年比+0.7%、コアコアCPI(食料〈酒類除く〉及びエネルギーを除くCPI)で対前年比0%と、相変わらず低迷している。GDPデフレータは、直近の数字で対前年比マイナス0.4%。 要するに、日本のデフレは継続しているのだ。デフレとは、総需要の不足という経済現象(貨幣現象とやらではない)。総需要が不足するならば、当然ながら仕事も減り、人手は過剰になっていく。ところが、わが国はデフレが継続している状況であるにもかかわらず、人手不足が顕著になってきている。直近の失業率は2.8%。有効求人倍率は、1.5倍を上回った。 なぜデフレであるにもかかわらず人手不足が進行しているのか。理由はもちろん、少子高齢化の影響で生産年齢人口比率が低下し、同時に高齢化の影響で医療・福祉(特に介護)の需要が拡大しているためだ。左図(※本誌参照)の通り、リーマンショック後の'09年1月と比較すると、直近の建設業の就業者数は▲25万人、製造業が▲89万人と低迷中。卸売・小売業が+10万人と辛うじて増加。 それに対し、医療・福祉(介護など)は、何と216万人の増加となっている。医療・福祉分野の雇用創出力は、まさに圧倒的である。医療・福祉分野における就業者数の増加を、アベノミクス、あるいは「金融緩和」に起因するものと主張する人が少なくなく、困惑してしまう。別に、金融緩和の影響がゼロとは言わないが、「金融緩和」から「介護における雇用拡大」に至る政策の波及経路を教えてほしいものだ。 日本の医療・福祉分野における需要増は、もちろん「高齢化」の影響である。高齢化により、介護の需要が伸びているからこそ、雇用も増えたのだ。すなわち、人口構造の変化が主因であり、アベノミクスの影響として見るのは無理がある。 高齢化により、医療福祉の需要が拡大し、反対側で生産年齢人口比率が低下している。日本の失業率が低下し、人手不足が深刻化するのは、当然すぎるほど当然なのだ。ちなみに左図(※本誌参照)の産業分野が製造業、建設業、卸売・小売、医療福祉に限定されているのは、この4分野の就業者数が最も多いためである。4分野だけで、日本の就業者数の5割を超えるのだ。 さて、日本銀行の短観=企業短期経済観測調査によると、企業の人手不足感が、およそ四半世紀ぶりの水準にまで高まっている。日銀の短観では、従業員の数について「過剰」「不足」の調査も行い、指数化している。短観指数のマイナスが大きくなるほど、人手不足と感じる企業が多いことになる。 直近でのデータによると、大企業の人手不足感がマイナス18ポイント。中小企業がマイナス32ポイントで、全体ではマイナス28ポイントだった。現在の日本では、中小企業の方が人手不足感は強まっていることになる。全体でマイナス28ポイントという人手不足感は、'92年のマイナス31ポイント以来、およそ25年ぶりの数値なのだ。わが国の人手不足感は、バブル期に近付いていることになる。 医療・福祉分野をトリガーとした人手不足が、他の分野にも波及しているのだ。何しろ、人口の瘤である団塊の世代が労働市場から退出したとして、それをカバーするだけの若い人材は参入してこない。 外国人労働者を増やしたくないならば(増やしてはいけない)、わが国では各産業分野において「生産性向上」、厳密には生産性向上のための4投資(設備投資、人材投資、公共投資、技術投資)が必要ということになる。 10月22日に投開票される予定の総選挙において、自民党の公約の中に、 「人工知能(AI)など技術革新を活用した『生産性革命』を通じて所得を増やす。2020年までの3年間を『集中投資期間』として、大胆な税制、予算、規制改革などの施策を総動員し、企業の収益を設備投資や人材投資に振り向ける」 と、生産性革命に関する記述がある。 生産性向上を民間企業の投資にばかり依存するのでは、政府は不要だ。政府自らも生産性向上のための投資拡大に踏み切らなければならないのが、現在の日本なのである。 一応、政府の生産性革命の詳細は、国土交通省の「生産性革命プロジェクト」としてオープンになっている。代表的なプロジェクトを羅列すると、●ピンポイント渋滞対策●インフラメンテナンス革命●ダム再生●i-Constructionの推進●物流生産性革命〜効率的で高付加価値なスマート物流の実現〜●下水道イノベーション〜日本産資源創出戦略〜●クルマのICT革命〜自動運転×社会実装〜 など、比較的、真っ当な政策が多数含まれている。 もっとも、例により「予算」が確保されているわけではない。国土交通省のページに掲載されているプロジェクトを推進すると、プライマリーバランス目標を破棄していない以上、 「ならば防衛費や科学技術予算を削るか、社会保障を抑制する、もしくは増税する」 と、なってしまうのが現在の日本だ。 日本が抱える問題は、「財政」ではない。いまだに抜けきれないデフレーション。そして、生産年齢人口比率低下を受けた人手不足深刻化なのである。日本は、デフレ(本来は人手過剰)と人手不足が同時に発生するという、極めて珍しい状況にある。その前提で、 「人手不足を解消するための投資を拡大することで、現在のデフレを解消する」 というグランドデザインに基づき、いかに政府が支出をするのか。これこそが本来は総選挙における争点であるべきだ。デフレによる貧困化と人手不足の深刻化こそが、われわれ国民の目の前に立ちふさがっている問題なのである。みつはし たかあき(経済評論家・作家)1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
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社会 2017年10月19日 14時00分
『積水ハウス』63億円詐欺“地面師グループ”黒幕の“愛人”が「映像化して…」の怪奇言動
地面師詐欺は、捜査員たちのあいだで「ニンベン」とも呼ばれる。「偽」の字の部首から取られた符牒だ。「一味は、山分けして既に、海外逃亡したものもいる」という情報が、犯罪ネットワークには流れている。8月に発覚した、大手住宅メーカー『積水ハウス』(本社=大阪市)が被害に遭った“地面師”グループによる詐欺事件。警視庁は9月15日、積水ハウスの告訴状を受理し捜査に乗り出したが、犯人の“愛人”と名乗る女性が、知人を通じてテレビ制作会社に接触していることが明らかになった。 地面師とは、土地や建物の所有者が知らないうちに、本人確認の書類などを偽造して売却する犯罪者のことで、昨今は東京五輪を控え都心の不動産価格が高騰したことにより続出している。 「積水ハウスは不動産業者を介し、都内の土地を所有しているという人物から2000平方メートルの土地をマンション建設用地として70億円で購入。そのうち63億円をすでに支払ったにも拘らず、書類偽造を理由に法務局から所有権移転の登記を拒否されたことで事件が発覚したのです」(捜査関係者) 同社が購入したはずの土地は、JR山手線五反田駅近くの元旅館。実際の所有者のAさんも、やはり知らない間に本人確認用の印鑑登録証明書やパスポートが偽造されていた。 「パスポートの写真はAさんではなく、明らかに偽造されたもの。典型的な地面師グループによる詐欺事件です。地面師には不動産ブローカーや、間に入る弁護士、司法書士などが絡むのが特徴。それだけに関わった人物は特定できるのですが、事情を聞くと“私も騙された1人”と被害者を装うために、立件が難しいのです」(同) ところが今回は、主犯格とおぼしき人物の“愛人”と名乗る女性が現れたというのだ。 「女性の知人を通し、“すべて言うので積水ハウスの事件を映像化できないか”との話が、テレビ番組制作会社に持ち込まれている。彼女の話では、主犯格は60代前半の男。情報によれば、男は経営コンサルタントの肩書を持ち都内の高級ホテルを定宿にしているが、かねてから“地面師グループの黒幕”との噂が絶えなかった。金の分配で仲間割れしたのかもしれません」(全国紙社会部記者) また真偽は不明だが、積水ハウスの担当者が、この件に責任を感じて自殺したなどの説も出ている。巷ではこれを“怪奇館”事件と呼んでいるらしい。
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社会 2017年10月19日 10時00分
森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 希望の党の政策が腑に落ちない
民進党代議士の大部分が、希望の党に事実上吸収されて消滅する。しかし、民進党の両院議員総会では、前原代表の方針に正面から反対する議員はいなかった。確かに、小池代表が打ち出した政策は、原発ゼロと消費税凍結だから、リベラル派も反対しにくかったのだろう。何しろ、原発ゼロと消費税凍結というのは、リベラル派の枝野幸男氏が、民進党代表選挙で主張した政策だったからだ。 ところが、いざ合流という段階になって、枝野氏は小池代表によって排除リストに入れられ、離党せざるを得なくなった。なぜ、希望の党と同じ政策を掲げた枝野氏が切られることになったのか。私は、原発ゼロも消費税凍結も、希望の党はやらないのではないかとみている。 小池代表は、希望の党への入党の条件として、「保守」であることを求めている。日本の場合、保守の定義は、日米同盟の深化、もっとはっきり言えば、アメリカ全面服従だ。そうしなければ、日本の安全は守れないというのが、保守派の基本認識だ。ところが、そうした考えを採る以上、原発ゼロという選択肢は、ないのだ。なぜなら、日本の原発関連企業は、アメリカの核兵器を含む原子力産業の一翼を担っており、日本がそこから足抜けをすることを、アメリカが許さないからだ。 消費税の凍結についても、小池代表は、「景気回復が実感できない状況で、消費税率の引き上げはできない」と語ったが、本当に実行できるか疑問だ。 消費税を凍結するには、非常に強い政治力が必要となる。最強官庁である財務省だけではなく、増税による税収増で利権を拡大したい官僚全体を敵に回すからだ。だが、小池代表の場合は、官僚を敵に回すことはできないだろう。 確かに小池都知事は、自らの報酬を半減した。しかし、政務活動費を加えたら知事報酬を上回る報酬を得ることになった都議会議員の報酬には、いっさい手をつけていない。議員定数も減らしていないし、日本一高い報酬を得ている都庁職員の報酬にも手を付けていない。 橋下徹氏が大阪府知事を務めたときには、議員報酬3割減、定数2割削減、職員給与も1割近くカットした。それに対して、小池代表は、役人を敵に回す政策を採っていない。敵に回したのは、都議会自民党だけなのだ。 私は、消費税を凍結する可能性が高いのは、むしろ安倍総理の方だと思う。過去2回止めた実績があるし、今回凍結を打ち出さなかったのは、憲法改正の国民投票の直前に切る“カード”として温存したかったからだろう。その欲が、小池代表に足元を掬われる原因になったのだ。 いま小池都政を振り返ってみると、東京オリンピックの無駄使い削減や築地市場の豊洲移転中止など、当初に掲げていた政策は何一つ実現していない。むしろ豊洲移転を遅らせたことで、実質的に大きな負担を都民に強いている。 小池代表が欲しいものは、政策の変更ではなく、権力そのものなのではないか。そう考えると、原発ゼロも消費税凍結も、単に選挙に勝つための手段というだけであって、実際の政策ではないことになる。希望の党の公約は、慎重に精査すべきだろう。
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