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広島・鈴木、メジャースカウトから争奪戦? 熱愛報道が関係して本人は消極的か

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鈴木誠也

 「世界一奪還」で、侍ジャパンの主役が完全に交代した。韓国との決勝戦で反撃の適時打も放ち、打率4割4分4厘、本塁打3、打点13と大会トップの成績を収めた鈴木誠也(25=広島)が、“侍ジャパンの顔”となった。大会MVPにも選ばれた鈴木を、メジャースカウトが放っておくはずもなく、日本の優勝と同時に、「鈴木争奪戦」が始まった。

 「米球界挑戦を表明している秋山(翔吾)、菊池(涼介)の最終確認をしていた米スカウト陣が、鈴木の調査に一変してしまいました」

 ア・リーグ中部地区のスカウトがそんなジョークを飛ばしていたが、表情はマジメそのもの。しかし、鈴木が国内フリーエージェントを取得するのは2022年、海外はその翌年となる。広島がポスティングシステムによる挑戦を認めれば、話は別だが…。

 「15−16年オフ、広島は前田健太のポスティングシステムによるメジャー挑戦を認めています。『近年中に大きな動き』があると見ておくべき」(米国人ライター)

 鈴木に対する調査は、前田がドジャース入りしたころから始まっていたという。剛速球にも力負けしないパワフルなスイング、広いマツダスタジムで見せつけてきた肩の強さ、しかも「走れる選手」だ。

 先の米スカウトがこう続ける。

 「筒香(嘉智)がパワーヒッターなら、鈴木は力強い打球を飛ばすタイプ。好不調の波も小さく、守備が巧いところも魅力的です。体もガッチリしています。今大会では『自分の一発で試合を決めてやる』という打撃ではなく、出塁を心掛けていたようにも見受けられました。今季、日本で首位打者のタイトルを獲得したように『出塁率の高さ』が魅力的」

 鈴木の米球界に対する気持ちだが、過去、一部メディアのインタビューなどで「興味はある」と話していた。「行きたい!」という強い意思表示ではなかった。また、テレビ番組に出演した際、「巨人ファンだった」とも発言している。東京出身、新体操の元日本代表選手でもある畠山愛理との熱愛報道などから、「移籍するとすれば、メジャーではなく、巨人。畠山とゴールインし、都内で生活を…」と予想する声も聞かれた。

 「16年シーズンから2年間、広島に在籍したヘーゲンズが、18年にダイヤモンドバックスとマイナー契約を交わし、地元紙のインタビューに応じています。『メジャーに通用しそうな日本人選手は?』の問いに、鈴木の名前を挙げていました。大谷(翔平)にも負けない素晴らしい選手だと褒めていましたが、『彼はそういうことを口に出さないので、米球界に挑戦する意思があるのかどうか分からない』とも語っています」(前出・米国人ライター)

 秋山、筒香、菊池が、この後、メジャー球団と交渉をスタートさせる。彼らの去就も気になるが、「鈴木がほしい!」と言い始めた米スカウトたちが「広島の若き主砲」をどう説得するのか、見ものである。(スポーツライター・飯山満)

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