全日本プロレス8・30両国国技館大会で三冠王座に挑む諏訪魔から「エベレストジャーマンの看板を降ろさせる」と挑発されたが、チャンピオンはまったく意に介さなかった。
「ふーん、という感じ。別に俺がエベレストジャーマンと言い出したわけじゃないし。大体、懸けるのはベルトなんだから、必殺技の看板をどうこう言ってもしょうがない」
さらに、エベレストジャーマンについては「決め技としてのこだわりはなくはないけど、別にそれじゃなくてもいいやという思いもある。ファンが求めているからやるという部分もあるしね」と軽く受け流す。両国大会ではエベレストジャーマン以外の技で決着をはかることを示唆し、揺さぶりをかける。
高山はなおも言葉を続け「俺の三冠戦はいままでずっとメーンで、セミなんて初めて。なんでだろうなって。でもこれで伸び伸びできるんじゃないの、向こうの坊ちゃんは」と逆挑発。
両国大会のメーンは武藤敬司、船木誠勝VS蝶野正洋、鈴木みのるのタッグ戦で、三冠戦がセミファイナルに組まれた原因を挑戦者に求めた。
一方で高山は警戒をおこたらない。前哨戦のタッグ対決では力負けする場面があり、挑戦者のパワーに注意をはらいながらも、同時に諏訪魔にある変化を感じ取っていた。
「ちょっと前まではただ単に暴れて、当たればホームランだったのが、だんだん正確に攻撃して、最後に仕留められるようになってきた。ゴジラ松井からイチロータイプになった気がする。ち密になってきた」
だが、スタイルが変化して間もないからこそ、「そのリズムが崩れたらどうなるかな」と指摘。そこが攻略のポイントになる。
高山としては、まず第一にメーンをしのぐ内容を見せつけ、観客に「三冠王者ここにあり」を印象づけたいところだが「俺にとって印象に残る残らないは関係ない。諏訪魔をイジメられればそれでいい」。高山は三冠戦で諏訪魔を徹底的に叩きのめすつもりだ。