横浜DeNAベイスターズは、7月31日〜8月2日の読売ジャイアンツ戦を「YOKOHAMA STAR NIGHT 2018」として開催する。ビジター応援席以外の観客に選手が着用するスペシャルユニフォームをプレゼントし、スタンドを青く染める圧巻の風景はすっかりおなじみとなった。今年のユニフォームのテーマは「スパンコール」。横浜の星空をモチーフにしており、「プラネタリウムみたいできれい」と評判も良い。先行発売しているユニフォームの売れ行きも好調だ。
☆屈辱の7連敗スタート
「STAR NIGHT」はDeNA球団発足から間もない2012年から開かれている目玉イベント。しかし初年度のジャイアンツ戦は、内海や村田にやられて3連敗。翌年のドラゴンズ戦も逆転負けや打撃戦での敗戦を重ねて3連敗を喫し、配られたブルーのサイリウムが次々にグラウンドに投げ込まれる事態に。それを拾い上げ、悲しげに"T"を形どっていた助っ人ナイジャー・モーガンの姿を覚えているファンも、少なからずいるであろう。2014年のスワローズ戦の初戦も井納が打ち込まれ、大敗を喫すると「このイベントは呪われているのでは」などと噂されるほどだった。
☆流れが変わった4時間ゲーム
しかし次戦、1点差リードで迎えた9回のピンチで、エンジェルベルト・ソトが踏ん張り、4時間ゲームを何とかものにして悲願のスターナイト初勝利。スタンド、ベンチともに、なんだか優勝でもしたかのようなお祭り騒ぎとなった。3戦目は台風の影響でスタンドの階段が川のようになった。しかし、ドル箱カードを流したくない執念があったのか、開始時間を1時間半も遅らせて決行。結果はいい方に転び、前日の勢いそのままに快勝。カード勝ち越しを決めた。
DeNAはここから2015年スワローズ戦、2016年ドラゴンズ戦と、ともに2勝1敗の勝ち越し。昨年のドラゴンズ戦も台風の影響で3連戦の開催が危ぶまれた。ユニフォームのデザインがアメダスの降雨量表示に似ていたため、「ユニフォームのたたり」などとやゆされたが、中止は1戦のみで済んだ。戦績も1勝1引き分けで、4年連続の勝ち越しとなった。
☆2012年以来のジャイアンツ戦
今年は久々のドラゴンズ、スワローズ以外のジャイアンツが相手だ。2015年、昨年に続き平日開催であるにもかかわらず、チケットも発売早々にソールドアウトした。今年は横浜駅のデパートとホテルでライブビューイングも行われ、そちらも大好評。横浜はかつて夏の風物詩だった神奈川新聞主催の花火大会が警備の問題で休止。今では市民の夏のお楽しみが「STAR NIGHT」になっているのではと思わんばかりの盛り上がりを見せている。そんなファンのためにも勝ち越し、いや「STAR NIGHT」初の3連勝を飾ってもらいたい。
写真・取材・文 / 萩原孝弘