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日本復帰も マツイが『第2の城島』になる!?

 「マツイの動向に注意しろ」−−。プロ野球12球団の渉外担当者はそんな勅命を受けている。「マツイ」とは、松井秀喜外野手ではなく、ヒューストンアストロズの松井稼頭央内野手(34)のことである。

 「今季、カズオは3年契約の最終年です。打撃不振でスタメンを外されることも多くなったし、ひょっとしたら…」(在京球団職員)
 「ひょっとしたら」とは、日本球界復帰の可能性も十分にあるということだ。
 松井稼は4月の月間MVPが発表された5月3日時点で(現地時間)、打率1割9分、本塁打、盗塁ともにゼロ。打点1。イチローや松井秀喜がすでに100打席以上を消化したというのに、まだ42打席しかバッターボックスに立っていない。
 「開幕戦こそ2安打を放ったが、精彩を欠いたままです」(前出・同)

 松井稼の年俸は500万ドル(約4億5000万円)。一般論として、メジャーではこの年俸額の控え選手はトレードがまとまりにくいとされている。「30代の控え選手より、若手をテストした方がいい」と考えるからだ。日本球界側は「レギュラーを外された城島が自ら退団を申し出て阪神入りしたように、カズオの日本帰還もあり得る」と見ており、獲得の可能性を調査しているのだ。
 松井稼はこの程度の成績で終わる選手ではない。来年以降もメジャーで野球を続ける意志があるのなら、大いに自己アピールしなければならないが、米国側の評価は両極端に別れるという。まずは好意的な評価から−−。
 「アストロズは昨季、二遊間の併殺を量産しています。松井稼の守備範囲の広さも併殺量産の要因です。メッツ時代はエラーも多かったですが、昨季は僅か6個。彼は確実に守備も巧くなっている」
 東地区の球団職員がそう言う。しかし、米国メディア陣の評価は辛辣である。昨季の『8割6分強』という盗塁成功率を指し、こう説明する。
 「22回、盗塁を試みて、アウトになったのは3回だけ。成功率は高いが、08年以降、カズオは盗塁にトライしようとしなくなった。チームの方針ではないはず。自信がないのか、次打者に気を遣って走らないのか…。対戦投手は『カズオは走らなくなった』とナメきっており、出塁されても、脅威に思っていない」

 かといって、二塁手としての『守備範囲の広さ』は定評がある。よって、松井稼がスピードを失ったとは言い切れないのだが…。日米通算2000本安打を達成した昨年オフ、アストロズの公式HPに、こんな寸評が掲載されていた。
 <打撃面では失望が大きい。2010年は契約最終年なので、もっとレベルの高い成績を残そうというモチベーションになってくれるのでは>
 自軍のホームページなのに、かなり手厳しい…。酷評する側の声を封じるには、打撃不振を解消するしかない。
 メジャーでは、契約最終年のシーズン途中に再契約を結ぶケースも多い。契約締結とならなくとも、球団は選手の代理人サイドに下交渉を持ち掛ける。ヤンキースを退団した松井秀喜も、シーズン中の下交渉は何回か持ち掛けられていたという。大魔神こと佐々木主浩も契約最終年のシーズン途中に残留契約が交わされた。しかし、現時点で松井稼に下交渉の打診は全くない。日本球界が復帰の可能性を探っているだけであり、打率回復のチャンスも与えられていない。松井稼の去就は気掛かりな限りである。(一部敬称略)

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