そんな中、またまた新たな新プロジェクトが発表された。現地時間の11月10、11日に、『CharaExpo USA 2018』(アナハイムコンベンションセンター=カリフォルニア州)内で『Lion’s Break Project 1』を開催することが決定した。日本で行われている永田裕志プロデュースの若手選手育成大会『LION’S GATE』のように、現在、柴田勝頼らがコーチを務めているロサンゼルス道場出身の若手選手育成をテーマにするという。『LION’S GATE』では、全日本プロレス、K-DOJO、ヒートアップなど、団体の枠を超えて選手を受け入れ。先シリーズでは『LION’S GATE』に出場していたK-DOJOの吉田綾斗が、永田の推薦でシリーズフル参戦を果たしている。
11月の大会では9.30ロサンゼルス大会でデビューした“ロスのヤングライオン”クラーク・コナーズとアレックス・コブリンの試合が早くから注目されている。
初日は9.30ロサンゼルス大会で因縁が再燃し、7.7サンフランシスコ大会からNEVER無差別級選手権で対戦経験のある後藤洋央紀とジェフ・コブのシングルが実現。日米でど迫力の試合を展開した両者の再戦には期待できそうだ。
2日目は、IWGPヘビー級王座を保持しているケニー・オメガが、新日本プロレスの道場育ちのデビッド・フィンレーとシングルで対決。フィンレーにとっては、同じヤングライオンでの経験を持つジェイ・ホワイトやジュース・ロビンソンがケニーと対戦しているだけに、「待ってました」とばかりに思いをぶつけるのではないか。アメリカでカリスマ的な人気を誇るケニーとは対戦するだけでも知名度が上がる。フィンレーにとってはビッグチャンスだ。サラブレッドの底力を見せる時がやってきた。
『Lion’s Break Project 1』参戦選手
デビッド・フィンレー
獣神サンダー・ライガー
田口隆祐
ACH
後藤洋央紀
ロッキー・ロメロ
ケニー・オメガ
ジェフ・コブ
クラーク・コナーズ
アレックス・コブリン
当日はサイン会なども開催される予定。このブランドが、いずれWWEのNXTのようなブランドに発展すれば、WWEの視線が“ニュージャパン”に集まる可能性もある。新日本を買収した時、木谷高明オーナーは「WWEが相手にするには今の数倍売り上げを出さないと振り向かない」と話していた。あれから6年が経ち、振り向く存在になったのは確か。新日本は選手流出に気をつけなければならない時期に来ているが、覚悟がなければできないような“アメリカ侵攻”を止めていないのも事実である。
取材・文・写真 / どら増田