これは今の東京芝がグレイソヴリン系の特徴である、上がりの速い競馬にも対応できるタイプの欧州血統馬に向くからであろう。ダービーもグレイソヴリン系の血を持つ馬を狙いたい。
本命はフィニステール。母父のコジーンは先週のオークス馬ローブデコルテの父。グレイソヴリン系の種牡馬である。
父ダンスインザダークは先週のオークスで人気馬(ザレマ、カタマチボタン)がまとめて凡走したが、牝馬のダンスインザダークでは東京の芝2400mはスタミナ、底力勝負に持ち込めずに失速してしまう。
だから、オークスではダンスインザダーク産駒は評価しなかったわけだが、牡馬のダンスインザダーク産駒ならば、東京の芝2400mは自力勝負ができる舞台。スタミナを生かす競馬ができるので、相手が強くなるほど底力は引き出される。
フィニステールの戦歴を追っても、勝ちに等しい内容の前走や、ベッラレイアに先着した3走前のパフォーマンスを考えれば、2走前は楽勝できるはずなのに、パフォーマンスを落としている。これは相手が弱くても取りこぼす半面、底知れぬスタミナを持ち合わせているので、相手が強くなるほど力を発揮するタイプともいえる。
対抗はフサイチホウオー。周知の通り父ジャングルポケットはダービー馬。コジーンと同じグレイソヴリン系の種牡馬だ。他にもウイニングチケットやアドマイヤベガ、ドリームパスポートなど、トニービンの血を持つ馬はダービーで抜群の成績を残す。