事件が発生したのは、JR根岸線石川町駅付近の高架下。11日夜、路上で寝ていた69歳の男性に対し、10〜15センチのブロック片で頭を複数回殴打した疑いが持たれている。被害を受けた男性は急性硬膜下血腫になり、全治一か月程度の重傷。なお、命に別条はない。犯行後、男は警察に自首した。
なぜ、男はこのような凶行に出たのか。犯人と被害者には面識がなく、怨恨などもなかったそう。その動機について犯人は、「刑務所に入りたかった」「今の生活よりも刑務所のほうがいい」などと述べていることがわかっている。「刑務所に入りたいから犯罪を犯す」という行為は、非常に身勝手と言わざるを得ない。
犯人はこれまで暴行事件などで20回逮捕されており、刑務所での生活に慣れていた様子。そのため「戻りたい」と考え、凶行に出たというのだ。この事実に、ネットユーザーからは「刑務所のほうがいいっておかしい」「刑務所が居心地良いと思うような場所にしているのはおかしい」など、刑務所のあり方について怒りの声が。また、「こういう人間を外に出さないでほしい」「またやる可能性が高い」という不安の声も聞かれた。
刑務所は当然ながら自由がなく、過酷な生活を強いられるもの。ほとんどの受刑者は「二度と戻りたくない」と感じると聞くが、出所後貧困を極めた生活を送る者の中には、刑務所では最低限の食べ物は出ることから、今回の容疑者のように「最低限飯が食えるムショに戻りたい」と思い、犯罪に手を染める人間も存在している。
今回のような犯罪を抑止するためにも、刑務所内の規律強化や、刑を終えた人間の「出所後」をサポートするようなシステムの構築が求められる。