メインには、S-cup2018世界王者の海人(TEAM F.O.D)が抜てきされた。2、4月に続き3大会連続の後楽園となる。海人は昨年11月、世界の強豪が集結したシュートボクシングの祭典『S-cup‐65kg世界トーナメント』両国国技館大会に出場、3試合連続でKO勝利し完全優勝を果たした。続く12月にはKNOCK OUT両国国技館大会で、水落洋祐と激戦の末、3RTKO勝ち。今年2月のポンシリー・ポーシリポン(タイ)戦でも圧勝し5連勝をマーク。しかし4月、ムエタイ戦士チャド・コリンズ(豪州)に判定負けを喫した。
「若いうちはどんどん経験を積んだ方がいい」
シーザー武志会長はそう話す。海人をシュートボクシングの真のエースにしようと考えているのだろう。メインで負けようが海人を続けてメインに起用するあたり、ブレないのが素晴らしい。海人は大阪の選手ではあるが、試合を重ねるたびに会場の声援は大きくなっている。“若きエース”から“若き”という言葉が消える日も遠くないはずだ。今大会の対戦相手は現在調整中とのこと。本人が熱望しているザカリア・ゾウガリー(オランダ)、チャムアトーン・ファイタームエタイ(タイ)とのリベンジマッチをそろそろ見たい気もするが…。シーザー会長がチャド戦を通じて見えてきたという「ウィークポイント」を2カ月でどこまで改善するのかも注目だ。
調整期間2カ月での再起戦となる海人だが「4月大会で自分がダメなところがさらに見えたので、すぐに練習も再開しましたし、準備もできてて、すぐにでもやりたいと思ってました!再起戦なので勝つのはもちろんですが強くなった姿を見せたいです。対戦相手は未定ですが誰が来ても倒します!」と早く試合がしたくて仕方がない様子。試合まで間もないが不安は全くないとのこと。輝きに満ちあふれた本来の姿を見せてくれそうだ。
取材・文・写真 / どら増田