やはり最終兵器はただ者ではなかった。
30日に江戸川区スポーツセンターで雲林龍広と初の6回戦に挑む和毅。この日は、勝又ジムを借り、集まった約30人のファンの前でスパーリングを公開した。
緑と赤のメキシカンカラーのグローブとヘッドギアを装着し、4回戦ボーイを相手にジャブで主導権を握ると、ワンツー、左ボディー、ストレートなど多彩なコンビネーションを披露。女性ファンから「すごーい」という感嘆の声を引き出した。
今回は初の日本人対決となるが、不安は一切ない。「メキシコでも日本でも一緒。自分のボクシングをするだけ。短いラウンドより長いラウンドの方がいい。6、8、10とやったほうが乗ってくる」と言い切った。
プロ7戦目に向けて気持ちは高ぶるばかり。「早く試合がしたい。今回は(試合期間が)1カ月ちょっと空いた。2、3週間に1試合のペースでやった方がいい」と目をギラつかせた。
およそ2週間後に試合を控え絶好調。舌も滑らかだ。大相撲の横綱朝青龍の状態にまで言及した。
和毅はメキシコにいる時もインターネットの動画サイトで毎日欠かさず大相撲の結果をチェック。14日には東京・両国国技館にも足を運び、観戦するなど相撲好きとして知られている。
和毅の目には現在の朝青龍の状態が良くないと映っている。「優勝は白鵬か日馬富士。朝青龍は練習せえへんから体が終わっとる。ナメたらアカン」と苦言を呈した。
朝青龍は現在1敗で優勝戦線に踏みとどまっているものの、左ヒジ痛を抱えながら場所直前にはゴルフに興じて問題視された。15日は風邪をひいていることも判明し、決して調子が万全とはいえない。「相撲は足腰が鍛えられて、スタミナもつく。親父と毎日やっているよ」とけい古の重要性を力説した。
朝青龍を“反面教師”にして、猛練習を積むことで万全のコンディションをつくり上げている。年内にWBCのユースタイトルを獲得という目標に向け、和毅は試合当日までトレーニングを続けていく。