そんな盛には今年のポーランド世界選での活躍が期待される。スクラッチは中野浩一が10連覇したスプリントとは違い稲村成浩(群馬)がイタリア・シシリー大会でエキシビションながらも優勝した1万メートルスクラッチと同じ競技。
盛の活躍が期待される一方で、世界戦のトラック短距離エリートクラスには伏見俊昭(福島)渡辺一成(同)永井清史(岐阜)北津留翼(福岡)が選考されており、今年は3月25日から行なわれる。
毎度、しつこいようだが自転車競技での活躍はあっても、それが競輪では実績に結びつかない。北京五輪のあとオールスター競輪を優勝した伏見も「競輪に集中する」といっているが、その後のレースではすっかり追い込み型に変わっており先行目標がいないと、動けないレースが続いている。
永井は北京五輪でメダルは獲ったが、その後ふるわず、ふるダビ広島決勝の当日欠場、競輪祭初日周回中の「過失走行」でうっかり落車がある。北津留もパターンにはまらないと実力発揮できない。長い目で見れば永井や北都留の力は競輪で活かされると思うが、ファンには「今日の車券が当たるかどうかが問題」なのだ。
盛は競輪学校の入学資格を完全に満たしているので、7月募集の100期生でデビューして欲しい。短距離も中距離もこなす力は競輪学校に入れば、早期卒業の特典の対象にもなるだろう。競輪界にとってはのどから手が出るほど欲しい逸材である。