日本中から悲鳴が漏れたプレミア12の準決勝、韓国戦。侍ジャパンは大谷の完璧なピッチングもあって8回まで3-0でリードしながら、小久保裕紀監督の継投ミスで衝撃的な逆転負け。しかし、テレビ視聴率は平均25.2%を記録。プロ野球人気をあらためて浮き彫りにした。
今年の日本シリーズが最高12.5%。巨人の公式戦も軒並み一桁。その中で韓国戦ばかりか、中田翔の逆転二塁打や中村晃のサヨナラ打のあったベネズエラ戦では瞬間最高35.2%を記録。決勝まで勝ち進んでいれば、平均30%超えは確実だった。
「スポーツ紙の1面も連日侍ジャパン一色で、選手も優勝に必死でしたが、そこには“ある思惑”があったからです。彼らは野球賭博に汚染された日本球界に嫌気が差しており、それならいっそメジャーで、というわけです。賭博とは関係なくても、捜査の中で反社会的人物との交友関係が発覚し、“もらい事故”に遭ったら野球生命にかかわる。少年時代から素行面で問題のある中田翔が別人のように活躍していたのが何よりの証明でしょう」(スポーツ紙デスク)
現行のルールでは、海外FA資格を得るまでメジャー移籍は難しい。しかし、ここにきて事情が大きく変わってきた。ポスティングシステムの再見直しが検討されているのだ。
「青天井だった松坂大輔やダルビッシュ有の頃と違い、田中将大の時からポスティングシステムの入札金上限は20億円になった。来オフにはこれすら撤廃する動きがある。このままでは日本球団には1円も入らず、MLBに取られ損になる。そこで広島は今オフ、前田健太をポスティングにかけるのです。前田にはヤンキース、ドジャースが最高入札金を用意しています」(NY在住のスポーツライター)
中でも選択を迫られているのが、今大会の投打の主役、大谷と中田翔を抱える日本ハムだ。名門復活を急ぐヤンキースが2人の獲得に躍起になっているという。ヤ軍キャッシュマンGMは160キロ右腕の大谷にぞっこんで、200億円の値をつけたという情報もある。
「大谷はまだ入団3年目。海外FAの資格はないが、入団時に『メジャーからオファーがあれば応じる』という約束があったとされ、球団は引き止められません。ヤ軍が『中田翔とセットで総額300億円』の値を付けたとの情報もあり、中田もその気になっているといいます。ある意味、今が売り時。見過ごせば20億円×2=40億円を掴み損ねる可能性があります」(前出・同)
日本球界にとって最大の目標は「2020年東京五輪の金メダル」。東京五輪組織委員会は若いスター選手がメジャーで揉まれることを期待している。これを口実に、選手たちの“海外脱出”はあり得る?