そこで、「これまで見てきた凄いプレーヤー」と「ゴルフが止められない本当の理由」をご紹介して、結びたいと思います。
プロと何度かラウンドした事があるのですが、特にビックリしたのは片山晋呉さん。片山さんが「これまで見てきた凄いプレーヤー」の筆頭ですね。やはり全てが上手。小技、バンカー、ドライバー…ボールはよく飛び、そこからの展開も完璧。私と回った時、片山さんは手を抜いて71。長尺のパターが印象的で、片山さんが言うには「(パターが)長い分、ボールがブレない」そうです。その前に私は使いこなせません。難しいクラブです。
片山さんの長所は平常心。何も気にしないところです。常にポジティブで大変、参考になりました。例えば、ボギーを叩いた場合、私でしたら落ち込む。ところが片山さんは「ま、いいか。次、次(のホール)」という感じ。切り替えが上手なのです。
落ち込んでしまう私はこういった時、キャディさんの手助けが必須。メンタルをフォローしてもらいます。「今日、調子悪いな〜。最悪!」とつい口走ってしまった際には、キャディさんから「大丈夫。これから巻き返せます」と慰めてもらい心を整える。片山さんの強さが欲しいですね。
グリーン上は、特に神業です。ロングパットでも平然として「俺、ライン見えた」と断言。「これは入る気しかしない」と豪語し、それが有言実行となるのには感嘆しました。
片山さんのプレースタイルは特別だとしても、ゴルフの基本はアプローチ、パター。グリーンのラインは何度かコースを回れば何となく読めてきます。ただ、これを1発で仕留められるかどうかは別ですが…。力加減、方向、立ち位置…こういった準備が50%。残りの49%が練習で、才能は1%程度だと思います。
毎回、思い通りになっていたらゴルフは止めていたでしょう。例えばゲーム。一度、クリアしたら試合終了でもうやらないでしょう。それと一緒で、ゴルフもクリアしたらやらなくなりますが、クリアの無い競技だからです。私はかつてテニスをしていましたが、大会で優勝した経験があります。そう、私の中では「テニスはクリアした」という事。テニスへのテンションが上がらないのはそういった背景があるからです。
ソフトバンクの孫正義さんが以前、「ゴルフと仕事は思い通りにならないから面白い」と仰っていました。確かにその通りですね。
思い通りとは、私の身体でしたら体脂肪率は18%、体重が45キロ、ウエストを56センチという目標を立てます。これは食事と運動をすれば到達出来る。だから目標を達成すればクリアなのです。
目下、ハーフで30台を出す事が目標ですが、これをクリアしたら、さらに進化した設定が生まれる。エンドレスということになります。ゴルフを始めた時は、100を切れればいいやと思っていたのですが、それが90になり、そして80になり、挙句はハーフ30台…。
私にとってゴルフとは、多くの事を教えてくれる、奥深き魅力溢れるスポーツです。そして、何と言っても精神面で勝負が左右される競技なので、私はゴルフを通じて、精神的にも鍛えられました。
また、自然の中でするスポーツなので、四季を肌で感じることができ、リフレッシュにも気分転換にもつながるため、ゴルフと一生の付き合いになりそうです。
最後に。
ゴルフ連載「100を切るカンタン・ゴルフクリニック」がここまで継続出来た事に関係者の方々、読者の皆様に御礼申し上げます。短い期間ではありましたが、1年超のゴルフ連載を続けられた事、皆様に感謝です。
この連載を読んで、カンタンに「100切れたよ!」という声を待っていますね!!
又、お会いする日まで…。
小塚桃子より